
このササを、ジョウボウザサを教えて頂いた広島のSさんに、現地で見て頂きました。
その結果ミアケザサであることが判明しました。
ミアケザサは、山口県の植物学者、見明(みあけ)長門氏(1934~1996)が発見し、鈴木貞雄が見明氏にその名を捧げ、1992年に記載しました。
ミネザサも先日紹介したように、同じような命名の由来があり、やはり1992年に記載されています。
ミアケザサは、ササ属アマギザサ節のササで、『日本のタケ亜科植物』によると、山口県、広島県、愛媛県に分布しています。
比較的新しく記載された種と言うこともあって、まだまだ正確な分布は解明されていないのだと思います。
学習の森にクマザサと考えて、植栽と思い込んでいましたが、広島のSさんの、こんなササ植えるはずがないのではというお言葉に納得させられました。
それに、六甲山のように人の手がかなり入った山でササを観察して、それなりに色々なササが生き残っていることが分かると、開発によっても簡単には滅びない種としてのササを知ることが、その地域の植生を明らかにするには重要なはずです。
アマギザサ節の特徴は、稈の中部以下くらいでは、稈鞘の長さが節間の2分の1以下であることです。
10月中旬に稈鞘の破損がほとんどない、高さが80㎝くらいの1年生の稈で、そのことを確認しました。