(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

無題

  • またたび
  • 2020/05/28 (Thu) 11:44:16
樹木に関しての質問を投稿させていただきましたが、こちらの掲示板では不適切かと思い投稿を削除させていただきました。大変失礼いたしました。

投稿者削除

  • (削除)
  • 2020/05/28 (Thu) 10:50:36
(投稿者により削除されました)

裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/15 (Fri) 22:59:27
マツモムシさん、こんばんは。

裏六甲の谷筋で出会ったウスバサイシンの報告です。
標高700m付近の、切り立った岩壁に数個体生えていました。
岩の割れ目に根を下ろしています。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/15 (Fri) 23:02:00
ガク筒の中をのぞくと、結実して子房が膨れているようでした。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/15 (Fri) 23:04:24
ガク筒の外側の縦筋もまだ残っています。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/15 (Fri) 23:06:23
この個体の少し上に、結実して子房が膨れている個体が1つありました。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/15 (Fri) 23:15:43
この画像の中央の少し上の辺りに数枚のウスバサイシンの葉が写っています。
数個体ありそうですが、簡単には登れない所です。
右下の方に写っている2枚の葉をつけた個体が、この上の画像の個体です。
全て岩の割れ目に生えています。
こんな場所でも訪れる、羽根を持っていないポリネーターは何者なんでしょうか。
表六甲のあの渓谷のウスバサイシンは、土壌の厚い場所に生えています。
個体数が少ないので、標本は採っていません。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • マツモムシ
  • E-mail
  • Site
  • 2020/05/18 (Mon) 22:06:52
神戸の望月さんへ

裏六甲のウスバサイシンのご報告、ありがとうございます。朗報ですね。
岩場に生えるウスバサイシンはこれまで見たことがないです。フタバアオイなら見たことがありますが、もしかしたらポリネーターは共通しているのかもしれませんね。表六甲、裏六甲ともにウスバサイシンが見つかったとなれば、六甲山地にもともとウスバサイシンが自生している可能性が高まりましたね。例の植物園とは距離が離れているのでしょうか?

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/19 (Tue) 00:12:04
マツモムシさん、こんばんは。

ウスバサイシンの葉が数枚集まっている所を、日のさす時間帯に(それでも暗い場所ですが)再訪して、開花を確認してきました。
よく開花していました。
ガク筒の中も膨らんでいるものがあるようです。
ご興味があれば案内しますので、メーリして下さい。

Re: 裏六甲のウスバサイシン…近縁種のクロフネサイシンではないでしょうか?

  • 八幡
  • 2020/05/25 (Mon) 11:54:36
上から2、4枚目の写真を見ると花柱が3個なのでウスバサイシンではなく、近縁種のクロフネサイシンのほうだと思います。
クロフネサイシンは兵庫県の近県では大阪府の金剛山地、香川県の小豆島などに分布するようですが、これらの県のレッドデータではⅠ類に指定されています。
もしも写真の個体がクロフネサイシンであれば兵庫県内では新記録かもしれませんね。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/25 (Mon) 21:09:22
八幡様

ご指摘下さり、ありがとうございます。

この画像は、2枚目のものを拡大したものですが、確かに花柱3個です。それにオシベは10個(赤丸で囲んでいる)のようです。
次に、撮り直した19日投稿の画像を拡大したものを貼ります。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/25 (Mon) 21:25:13
1番左の花は花柱4個、その右の花は花柱4個にオシベ9個、その右の花は花柱5個のようです。
クロフネサイシンは花柱とオシベの数に変異があることが知られているようですね。
クロフネサイシンとウスバサイシンの中間的と言えるような2つの花器官の数ですが、これだけの小規模な個体群で、花柱3個オシベ6個の典型品がもしなかったら、どう同定するかは難しい問題だと思います。
いずれにせよ、ウスバサイシンと同定するのは、間違っているようですね。
因みに、表六甲のウスバサイシンの個体群はすべて、花柱6個、オシベ12個の典型品ばかりでした。標本も分類学の先生に見て頂いたので、間違いないと思います。


ご指摘を頂かなければ、気づいていませんでした。
ありがとうございました。


マツモムシさんへ

花の時期にじっくりと観察し直す必要がありそうですね。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 八幡
  • 2020/05/26 (Tue) 20:42:11
神戸の望月さんへ

とても詳細なお返事をくださりありがとうございます。
先程、神戸の望月様のブログのコメント欄に返信をしましたのでご確認のほどよろしくお願いいたします。

Re: 裏六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/26 (Tue) 23:27:07
『広島の山野草』(2011)によると、ソハヤキ要素のクロフネサイシンは、広島では北西部の深山に産すると言う記述があります。
なぜか、掲載されている写真は南部の廿日市市で撮影されたことになっています。
その北西部の深山が臥竜山辺りのことなら、北緯34度45分よりは南になります。
六甲山のこの植物の産地は、北緯34度45分よりは北にあります。
それほど大きな緯度の差ではありませんが、六甲山の産地の方が少し北になります。

表六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/24 (Sun) 21:41:38
マツモムシさん、こんばんは。

表六甲のウスバサイシンを、ササの観察のついでに見て来ました。
生育場所は、大きく崩落して、1個体のみ生き残っていました。
5年ほど前には、8個体ありました。
このような感じで崩落していました。

Re: 表六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/24 (Sun) 21:42:50
これが生き残った個体です。

Re: 表六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/24 (Sun) 21:44:45
安定した近くの場所に移植するため、掘り上げました。
根茎に肥厚した部分があります。

Re: 表六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/24 (Sun) 21:54:35
とりあえず移植して、谷の水もたっぷりと与えました。

でもこのままでは、自殖できないと、いずれ滅びます。
裏六甲の自生地のような安定した環境に逃げ込むことに成功した子孫だけが、崩落しやすい六甲山の谷筋で生き残ってきたのかも知れませんね。
アリが種子を運ぶようなので、表六甲の谷筋でも、安定した岩場では、まだ生き残っている個体が見つかる可能性があると思います。

Re: 表六甲のウスバサイシン

  • 神戸の望月
  • 2020/05/24 (Sun) 21:59:09
あの谷では、コバンノキの花が見頃でした。
この木の不思議な点は、葉の表面に葉脈が浮き上がっていることです。
以前調べたことがありますが、その理由は不明なままです。

植物の名前を教えてください

  • もん
  • 2020/04/12 (Sun) 01:42:43
4月5日に神戸市で撮影した画像です
長く伸びており 地面から引き抜きましたが
初めて見る草でしたので 気になって検索してみました
結果、似たものにも辿り着けませんでしたので
こちらを利用させて頂きました
宜しくお願い致します

Re: 植物の名前を教えてください

  • マツモムシ
  • E-mail
  • Site
  • 2020/04/13 (Mon) 21:59:13
画像がアップロードされていません。
同じスレッドで(先に投稿されたレスの「返信」ボタンをクリックして)、「ファイルを選択」をクリック後、画像をアップロードしてください。

ブログを始めました。

  • 神戸の望月
  • 2020/02/15 (Sat) 09:56:27
今までこの場をお借りしてタケ亜科植物などに関する投稿をしていましたが、「兵庫のタケ亜科植物」と言うタイトルでFC2ブログを始めました。
まだまだ手探り状態で、将来どのような形になるか未知数ではありますが、今まで拙い投稿を読んで下さった方々に厚く御礼を申し上げます。

国立科学博物館のケナシカシダザサの標本4点

  • 神戸の望月
  • 2020/02/04 (Tue) 11:10:37
国立科学博物館の標本データベースでケナシカシダザサを検索すると、4点の標本がヒットします。
最初の1点は、津軽俊介、村田源、高橋隆の3氏が京都府亀岡市で、1995年10月22日に採集したものです。(TNS番号634768)
それを見ると、画像の中央付近に44㎜と幅を朱書きした葉があります。
その葉がついた枝の先には、他に3枚の葉がついています。
ケナシカシダザサは通常、1本の枝先に2~3枚の葉をつけ、4枚の葉をつけることはまずありません。
44㎜の葉幅もケナシカシダザサとしては、異例の太さです。
ラベルに葉の光沢は不明と書かれている点もケナシカシダザサではないことを示しているように思います。
10月下旬なら、ケナシカシダザサの葉の表面の光沢は十分に確認出来るはずです。

2点目は、1点目の標本の重複標本です。(TNS番号637455)
この標本には枝先に4枚の葉をつけた枝が2本あります。
こうなると稀な例外とは考えられないので、やはりこのササはケナシカシダザサではないと考えるのが妥当でしょう。
では正体は何かと言うと、今の私の力では分かりません。

3点目は、津軽俊介、高橋隆の2氏が1996年7月18日に大阪府高槻市で採集したものです。(TNS番号659051)
これはケナシカシダザサの可能性があると思いますが、ラベルの記述を読んで画像を見ても、各器官の毛の特徴を確認しきれないので断定できません。

4点目は、1939年7月2日に橋本忠太郎氏が滋賀県甲賀郡大原村で採集したものです。(TNS番号59721)
この標本には、未展開の葉1枚と展開済みの葉3枚の合計4枚の葉を先端につけた枝が3本と、展開済みの葉4枚をつけた枝が1本あります。
この点だけでもケナシカシダザサではないと思います。
その正体は分かりません。

金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:39:34
六甲山系の北側に位置する丹生山系の金剛童子山のアリマコスズを紹介します。
そのアリマコスズは、池の周囲とその池から流れ出す渓谷に自生しています。
池の周囲には万単位の株からなる群落があり、渓谷にはわずかな数しか生えていません。
画像は池の周囲の群落の一部です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:41:26
池のすぐ側の群落です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:42:38
渓谷の上流の小規模群落です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:45:33
観察したのは1月上旬で、枯れた葉や隈取のある葉も目立っていましたが、緑色をよく保ち、表面の光沢も失われていない葉も多くありました。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:47:58
1年生の稈の標本です。
どちらも稈鞘が節間の5分の4くらいはあり、節の膨らみもほとんど目立たず、スズザサ属の特徴がよく出ています。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:51:00
上の画像の稈高は、それぞれ40㎝と35㎝くらいです。
この画像の標本は、稈高50㎝ほどで、各節よりよく分枝しています。
最下の分枝節のみ外鞘的、それ以外の分枝節は移譲的です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:52:13
上の画像の外鞘的分枝様式の拡大画像です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:54:02
葉鞘の毛は、ほとんどが脱落していたようで、何株かでわずかに見つかりました。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 22:57:47
稈鞘の開出長毛はそれなりに残っていましたが、確信をもってそれと言えるような逆向細毛がなかなか見つかりません。
この画像の稈鞘も、開出長毛は明確にあります。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 23:00:22
この画像の稈鞘も開出長毛は明瞭ですが、逆向細毛は不明瞭です。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 23:13:33
この画像の稈鞘には、明らかに開出長毛と逆向細毛が生えています。
アリマコスズに違いありません。
『日本のタケ亜科植物』の110頁の検索表によれば、小型のスズザサ属のササで、稈鞘に開出長毛が生えているものは、ケナシカシダザサとアリマコスズとカシダザサとキリシマザサです。
そのうち稈鞘に逆向細毛も生えているのは、アリマコスズとキリシマザサです。
そして葉裏に毛があればキリシマザサ、なければアリマコスズになります。
私が観察した群落の株の葉裏の毛が全て脱落している可能性がないとは断言できませんが、600株ほど確認してなかったので、葉裏無毛としてよいと思います。
それでも展開期の再確認は必要ですが。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • マツモムシ
  • E-mail
  • Site
  • 2020/02/01 (Sat) 00:13:06
望月さんへ

いつも当掲示板をご利用頂き、ありがとうございます。
ようやく時間ができたので、掲示板のゴミ掃除しておきました。

いまや望月さんのタケ・ササ類に関する見識は専門家に迫る勢いなので、覚え書きとして当掲示板をどんどんご利用ください。私も少なからず勉強させて頂いています。
でも、ほんとうは後進が参照できるように、覚え書きをご自身のHPやブログに種ごとにまとめていかれるのが理想的であると思います。この掲示板に上げられたことをご相談しつつ当方サイトの別館のような形か、望月さんのHPで発表できたらよいと思っているのですが、私自身のHPの更新もままならず、まだ先を在り方を模索できていません。
いずれにせよ、望月さんの投稿は将来的に非常に参考になるものと思っております。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/02/01 (Sat) 09:39:27
この機会に私の考えをすこし述べます。
マツモムシさんが言われるように、自分のHPでの発表も考えていない訳ではありません。
最終的には、『サイエンス』か『ネイチャー』への投稿を目指しています。
今この場を利用させて頂いているのは、だれでも気軽に読むことができると言う大きな利点があるからです。
ササに関しては、どこに何があるのかと言う「戸籍調べ」も正確な形ではなされていないのが現状です。
それは兵庫県に限らないことだと思います。
例えば、国立科学博物館の「標本・資料統合データベース」にアクセスすると、多くの標本が閲覧できます。
和名のみの入力でもヒットし、拡大してもぶれない高精細画像でじっくりと観察できる、非常に優れたサイトになっています。
そのデータベースでアリマコスズと和名を入力すると、1件ヒットします。
それは、1951年10月19日に岡本省吾氏が神戸市八多で採集したさく葉標本です。
根のついていない4本の稈の標本です。
全体の大きさなどは不明ですが、節上部の膨らみ方と、稈の先端に5枚の葉がつく点からのみ見てもアリマコスズではあり得ません。
管見によれば、ミヤコザサだろうと思います。
純粋種かどうかは不明ですが。
これはほんの1例ですが、ササの標本の同定は概してこのようなことが珍しくないようです。
私自身まだまだ駆け出しに過ぎず、おこがましい限りですが。
ササの場合、自生地を記しても、盗掘によって絶滅するおそれがまずないと考えられます。
むしろその存在を広く知らすことに重要性があるとも言えます。
そのためには、専門家しか読まないような媒体よりも、少しでも興味を持つ一般の方に、その場所のササの名前と特徴をとりあえず知って頂くことに私の投稿が役立てば嬉しいです。

兵庫県南東部に多いスズザサ属の観察を足掛かりにして、兵庫県全域、そして近畿地方、西日本くらいまでのササ類の戸籍調べが出来たらよいと考えています。
ロッコウミヤコの部分開花の観察と六甲山のスズダケの40年後の次回の一斉開花までの追跡はライフワークになりそうです。

画像は金剛童子山のアリマコスズの冬芽を写しています。
撮影は1月上旬です。
稈鞘基部を突き破って冬芽が伸びています。
すでにこの時点で外鞘的に分枝しています。
赤い矢印で示した下の節間を覆う稈鞘(その上端の縁を赤い曲線でなぞっている)が節間より長いため、青い矢印の示す稈鞘に上端が被っています。
こうした節間より長い稈鞘にスズザサ属らしい特徴が出ています。

Re: 金剛童子山のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/02/02 (Sun) 00:18:41
国立科学博物館収蔵の岡本省吾氏のアリマコスズの標本の学名は、Sasa arimagunensis Koidz.となっています。
これは鈴木貞雄氏が改訂するまでの学名で、1942年小泉源一氏が記載しています。
その記載論文は、『植物分類・地理』の11巻に掲載され、当時の決まりに従い、ラテン語で執筆されていますが、同じ内容の和文も添えられています。
その和文の一部を抜粋し、旧仮名を新仮名に改めて紹介します。

「植物体は高さ20-60㎝、稈は基部以上数回分枝する。節間は微毛を生じ、節は平坦。籜(たく:稈鞘の古い表現)は硬い微毛を生じ、葉は2-3枚枝頭に集結し、披針状長楕円形、長さ10-20㎝、幅(ひろ)さ1.5-3.7㎝、厚紙質、秋期は不規則に隈どる。葉鞘は微毛を生じ、舌片(葉舌のこと)は低い半円形、肩毛は欠如する。」

稈鞘の2種類の毛、開出長毛と逆向細毛に関する言及はありません。
おそらく肩毛のある標本は見ていないのでしょう。
葉の質感は厚紙質と表現されています。
この文章を読んでいれば、岡本氏は採集した標本をアリマコスズとは同定しなかったのではないでしょうか。

苔から葉っぱが…これは何と言う植物ですか?教えてください

  • you001
  • E-mail
  • 2020/01/09 (Thu) 10:44:26
アクアテラリウムをやっているのですが、苔から葉っぱが出てきました。苔の何かなのか、別の植物なのか調べてもわかりませんでした。
画像を添付いたしましたので、詳しい方いらっしゃいましたら教えて頂けると助かります。

雑草かと思い抜いてみましたが、根っこは無く苔から出てきている印象です。

Re: 苔から葉っぱが…これは何と言う植物ですか?教えてください

  • you001
  • E-mail
  • 2020/01/09 (Thu) 10:56:51
別角度

Re: 苔から葉っぱが…これは何と言う植物ですか?教えてください

  • 神戸の望月
  • 2020/01/13 (Mon) 23:21:49
初めまして、望月と申します。
ご質問を上にあげるための投稿です。
御海容下さい。
画像は、アリマコスズの生えている金剛童子山の渓谷で見たヒノキゴケです。
ヒノキゴケの中に生えているササはアリマコスズではありません。

Re: 苔から葉っぱが…これは何と言う植物ですか?教えてください

  • マツモムシ
  • E-mail
  • Site
  • 2020/01/31 (Fri) 23:50:22
管理者のマツモムシです。長らく掲示板を留守にして皆様にはご心配とご迷惑おかけしました。

you001さんのお尋ねですが、苔の間から生えてきたのはシダ類の幼個体だと思います。根は無いのではなく、まだ未発達なのだと思います。
アクアテラでこのままシダも活かしたいのであれば葉身が5cmを越えてからもう一度画像をください。
コケをメインにされるなら、シダは大型化する可能性があるので、排除されたほうがいいと思います。

金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 22:57:55
年明け早々訪れた兵庫県南東部の某所で、数百株からなるサイヨウザサの小規模群落に出会いました。
そこは杉の植林地です。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 22:59:19
25度くらいの傾斜地でもあります。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:01:21
スギの落ち葉に埋もれた株が多く、

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:06:04
落ち葉を除くと地下茎が露出して、地表を這うように伸長していることがしばしばです。
そしてこうした状況では外鞘的分枝様式が多く見られるものですが、この場所でもそうでした。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:08:28
崖地では、露出した地下茎が下垂して、そこから稈が出ています。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:11:12
サイヨウザサより小さい葉を持つ矮小化したネザサと混生している所もあります。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:18:03
冬期の観察で、各器官の毛が脱落していることを考慮する必要がありますが、複数の産地で数千株をじっくり観察した経験から、サイヨウザサで間違いないと思います、展開期の見直しはそれでも必要ですが。
この群落の葉は、長さが15~18㎝くらいで、幅は2㎝以下のものがほとんどでした。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:25:21
このサイヨウザサの群落に、黄色の縦縞が葉に入る株が2つありました。
ササ類では、黄色の縦縞を金色の帯に見立て、金帯(キンタイ)と呼ぶことがあります。
その呼称に従うと、金帯細葉笹です。
はっとする鮮やかな黄色が目を惹きました。
展開期ならどれほど美しかったでしょうか。

Re: 金帯細葉笹(キンタイサイヨウザサ)

  • 神戸の望月
  • 2020/01/07 (Tue) 23:26:47
もう1株はこれです。

藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:03:14
昨年12月末に神戸市北区山田町藍那で出会ったアリマコスズを紹介します。
藍那は神戸層群(3700万年前~3100万年前の地層)からブナ、クリ、トサミズキ、フウなどのの良質な植物化石を多く産出した所として知られています。
画像はかつて、ブナの化石が採集された凝灰岩の露頭です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:13:52
藍那のアリマコスズは、アラカシ、シラカシ、ヤブツバキ、カヤ、アオキ、ヒサカキなどの常緑樹と、アベマキ、コナラ、リョウブ、ホオノキ、ウリカエデなどの落葉樹が混生する森林の林床に生えています。
12月下旬にしては、まだあまり隈取が葉に生じておらず、稈鞘や葉鞘の毛もよく残っていたので、同定しやすかったです。
ややまばらに数百から千に及ぶほどの株が群落を形成していて、この画像がもっとも密度の濃い部分です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:17:23
この画像のように疎らに生育している株がほとんどです。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:18:59
エビネと混生している株もありました。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:22:03
1年生の稈を見ると、稈鞘の長さが節間の3分の2以上はあり、節の膨らみがほとんど目立たず、スズザサ属らしい特徴が出ています。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:26:42
分枝している株では、各節より移譲的に1本の枝を出しているものがほとんどですが、例外的に、移譲・外鞘混合型も見つかりました。
この標本では、上2つの分枝節で移譲的に、下2つの分枝節で外鞘的に分枝しています。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:27:53
上の画像の外鞘的分枝様式①の拡大画像です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:28:57
外鞘的分枝様式②の拡大画像です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:32:08
稈鞘の疎らに残る開出長毛と、よく残る逆向細毛を写しています。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:34:10
これも稈鞘の毛を写した画像です。
やはり逆向細毛の方がよく残っています。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:36:03
稈鞘に覆われていない稈の逆向細毛もよく残っていました。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:37:27
葉鞘の細毛も脱落していないものが多くありました。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:47:45
この林床の群落とは離れた、藍那の住宅地の片隅に痕跡的に生き残っているアリマコスズもありました。
盗掘による絶滅の恐れがないと判断して公開します。
この画像の赤い矢印が示す場所に十数株のアリマコスズが生き残っています。
画像では分かりませんが斜面の下には明石川が流れています。
斜面がコンクリートで固められる前は、斜面にアリマコスズの群落が広がっていたに違いありません。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:51:04
上の画像のアリマコスズが生えている所を拡大したのがこの画像です。
混生する他種のわずかな隙間に生き残っています。
クローナル植物であるササが簡単には滅びない一例です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 00:55:07
この場所からやや離れた住宅地の片隅にも、数十株のアリマコスズが痕跡的に生き残っていました。
画像がそれです。
古い時代には、明石川沿いに大群落があったのかも知れません。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 23:16:35
昨日の投稿でブナの化石が採集された凝灰岩の露頭を紹介しましたが、正確にはブナではなくムカシブナです。
現生のブナの葉は波状縁ですが、藍那で採集された化石のそれは小さく鋭い鋸歯を持っています。
ブナの現生葉の側脈は、縁まで達しておらず、化石葉の側脈は鋸歯に達しています。
この2つの相違点から、藍那の化石のブナは、ムカシブナと考えられています。
画像はアリマコスズの群落のすぐ側にある白色凝灰岩の露頭です。
化石採集された痕跡があります。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/03 (Fri) 23:23:06
アリマコスズの群落に隣接して、数十株からなるスズダケの小規模群落がありました。
標高は270m付近です。
画像はその一部を写しています。
スズザサ属は、スズダケ属とササ属のいずれかの種を両親種とする推定属間雑種分類群です。

Re: 藍那のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2020/01/05 (Sun) 10:25:55
ササ類は、種子繁殖によって分布域が拡大することが考えにくい植物です。
そうすると同種の他の群落からやや隔絶した、このようなスズダケの小規模群落は遺存的なものと考えられます。
以前に紹介した諏訪山のスズダケ群落も同様です。

『神戸の植物化石物語』(掘 治三朗 1991)の58頁にこんな一節があります。

このムカシブナの化石は神戸から多量に産出するし、鳥取県三徳付近、秋田県田沢湖付近の宮田からも非常に多く産出する。このように日本では一千万~二千万年前からブナが多く繁茂していたことがわかる。また神戸付近には現在の六甲山とは異なり、古神戸湖に臨んで千m級の山があり、ブナが多く繁茂していたことが考えられる。

『日本のタケ亜科植物』の401頁にこのような記述があります。

日本列島にササ属およびスズダケ属が出現したのは、日本海が開き、本州弧が現在の位置に定まった約1400万年以降と推測される。

藍那では現在、「化石のムカシブナー現存するスズダケ群集」がわずかに見られるだけですが、1000万年ほど前には、あちこちで「ムカシブナースズダケ群集」見られたのかも知れません。

画像はイタビカズラに少し覆われた白色凝灰岩です。

鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:05:55
神戸市北区の渓谷、鎌倉峡は、北条時頼に因んでその名を得ています。
康元元年(1256)、執権を辞し世を捨て、覚了房道崇(どうすう)あるいは最明寺入道と号した北条時頼が、この渓谷を訪れ、景観に感じ入り、一時居住したことにより、鎌倉峡と呼ばれるようになったと言われています。
鎌倉幕府と言う語は近世以降使われるようになったもので、当時は政権を武家階級では、鎌倉殿と呼ぶのが一般的で、そのトップを務めた時頼が一時気に入って住んでいたため鎌倉峡と言う名称が付いたと言う説です。
画像は鎌倉峡にある石碑です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:08:35
区役所と地元の自治会が制作した看板には、鎌倉峡と言う名称についての異説も紹介してあります。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:13:29
その鎌倉峡にサイヨウザサの万単位の株が生えていました。
11月下旬の観察なので、各器官の毛が脱落していることを前提に慎重に見ましたが、サイヨウザサで間違いないと思います。
全国的には希少種のサイヨウザサですが、兵庫県南東部ではそれなりにあるようです。
画像は、鎌倉峡を流れる船坂川のすぐ側に生えるサイヨウザサです。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:15:12
ネザサ(赤い矢印)と混生している所もあります。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:17:19
枯れた前年の葉、白い隈取を生じ始めた葉、緑色をまだよく保っているが入り交じっています。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:18:36
一面を覆っている所もあります。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:22:58
分枝様式はほとんどが移譲的ですが、外鞘・移譲混合型もいくつか見つかりました。
その一例を紹介します。

この標本は稈高30㎝ほどで、4本の本年枝を出しています。
一番上の分枝節のみが移譲的、他の3つの分枝節は全て外鞘的に分枝しています。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:24:12
上の画像の外鞘的分枝様式①の拡大画像です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:25:43
外鞘的分枝様式②の拡大画像です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:26:49
外鞘的分枝様式③の拡大画像です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:28:02
外鞘的分枝様式③を反対側から写した画像です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 09:29:17
一番上の分枝節の移譲的分枝様式の拡大画像です。

Re: 鎌倉峡のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/29 (Sun) 22:21:54
1942年に発行された、『植物分類・地理』の11巻に小泉源一が発表した「日本竹笹科新品 第十」と言う論文が掲載されています。
その中の自ら命名したセッツコスズに関する記述を読むと、「籜(たく)は灰色無数の條溝あり、基部のみ開出せる小毛多し、縁辺には櫛毛を生ず。」(旧字は新字に改めています)と言う一節があります。
籜とは、稈鞘の古い表現で、灰色無数の條溝とは、乾燥した標本んに見られる窪んだ縦筋のことだと思います。
注目すべきは、稈鞘の基部にのみある開出小毛です。
それはサイヨウザサにはないもので、セッツコスズとサイヨウザサのおそらく唯一と言って良い特徴の違いだと考えられます。
私が今まで兵庫県南東部でサイヨウザサを観察したのは、どの産地も9月以降だったので、展開期に見れば稈鞘基部の毛がある株も見つかるかも知れません。
そして、その程度の違いならセッツコスズをサイヨウザサのシノニムにするのは妥当な判断だと思います。

小泉源一の論文ではセッツコスズの産地は、摂津国有馬郡道場村舟坂川鎌倉峡が一つだけ挙げられているので、その基準産地は鎌倉峡だと考えられます。
私が観察した場所が鎌倉峡での唯一のサイヨウザサ(セッツコスズ)の産地なので、セッツコスズのタイプ標本もここで採られたと考えられます。
鎌倉峡は、アリマコスズとセッツコスズの基準産地と言うことになります。

画像は、鎌倉峡中流域の様子を写しています。

スズダケの開花周期は40年前後

  • 神戸の望月
  • 2019/12/24 (Tue) 23:35:38
六甲山の各地で2016年から始まったスズダケの大規模一斉開花は今年で4年目を迎えました。
1977年5月24日に六甲山の小川谷でスズダケの花付標本が採られており、小川谷では2016~2018年にも一斉開花があったことから、スズダケの開花周期はおよそ40年と考えられると以前に述べたことがあります。
ただ、1977年の開花が部分開花だった可能性もないとは言い切れません。

画像は1977年5月24日、細見末男氏が小川谷で採集したスズダケの花付標本です。
人博の標本庫の収蔵品です。

Re: スズダケの開花周期は40年前後

  • 神戸の望月
  • 2019/12/24 (Tue) 23:44:58
人博の標本庫に入っていない収蔵品のスズダケの標本を閲覧して、開花周期を推測出来る花付の標本2点がありました。

この画像の標本は、1952年6月7日室井綽氏が西脇市の西光寺山で採集したものです。
驚くべきことに、2016年支倉千賀子氏がセトウチコスズと再同定したタグがついています。
栄養器官も花器官もあらゆる点で、私の目にはスズダケにしか見えません。

Re: スズダケの開花周期は40年前後

  • 神戸の望月
  • 2019/12/25 (Wed) 00:09:00
この画像の標本は、西光寺山で1997年5月7日に藤井俊夫氏が採集したものです。
ミヤコザサと同定されていますが、小花が密に並び小軸が見えないこと、小穂が披針形で扁平なこと、外穎は長さが8㎜であることなどから、スズダケで間違いないと思います。
葉の形状もスズダケそのもので、分枝様式も移譲的でスズダケの特徴を示しています。

西光寺山でのスズダケの開花周期が、この2点の標本から45年と考えられます。
どちらの標本も不定期な部分開花の可能性もありますが、部分開花は人目につきにくく、標本が採られる確率は低いとも言えます。
六甲山の小川谷と、西脇市の西光寺山でそれぞれ39年、45年のスズダケの開花周期が推測出来たと言うことは、全面開花は数年続くことを考慮して、スズダケの開花周期は40年前後として間違っていないと思います。

Re: スズダケの開花周期は40年前後

  • 神戸の望月
  • 2019/12/25 (Wed) 07:50:33
この画像のスズダケの実付標本は、2017年7月9日に高野温子博士が三田市母子(もうし)の杉林の林床で採集したものです。
ご本人によると、一斉開花だったそうです。
三田市は神戸市の北側に隣接しますが、2016年から一斉開花した六甲山のスズダケと母子で一斉開花したスズダケは同一のクローンである可能性が高いと考えられます。

鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/22 (Sun) 23:57:40
神戸市北区の鎌倉峡で、12月上旬に出会ったアリマコスズを紹介します。
2箇所で、それぞれ数百株と数千株の群落を観察しました。
アリマコスズのタイプ標本をご覧になった黒崎先生によると、その産地は、鎌倉峡だったと思うとのことです。
白っぽく枯れた葉が目立っています。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:00:53
緑色で光沢と張りのある葉もそれなりに残っていました。
葉の長さは16㎝前後、幅は3㎝前後くらいのものが多かったです。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:04:04
この1年生の稈は高さが40㎝ほどです。
稈鞘の長さが節間の4分の3以上くらいはあり、節上部の膨らみが目立たない点にスズザサ属らしい特徴が出ています。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:06:27
この標本は稈高60㎝ほどで、基部から上部に至る各節で、移譲的に1本の枝を出しています。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:10:01
12月にもなると各器官の毛が脱落していて、何百株も観察してやっと残っている毛が見つかることが普通です。
稈鞘の開出長毛もほとんど残っていませんでしたが、この画像のように確認できた株もありました。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:12:05
また稈鞘の逆向き細毛も探し回って何株かで見つかりました。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:14:28
稈鞘に覆われていない稈の表面にも逆向き細毛が密生している株もありました。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:18:17
葉鞘の毛も何株かで確認出来ました。
葉舌は切形~低い山形です。
画像の右側に見えている開出長毛は葉鞘の縁の毛です。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:21:13
肩毛は完全な形のものは見つけることができませんでしたが、部分的に残っているものから、放射状の形を推測可能です。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:25:05
基部の縁が内側に巻き込んでいる葉をわりと多く見ました。
夏に丸山湿原周辺の個体群でも観察したので、冬季の乾燥による巻き込みではなく、ある程度は種に共通する特徴だとおもいます。

Re: 鎌倉峡のアリマコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/23 (Mon) 00:34:29
葉の基部の縁の巻き込みを表面から写したのがこの画像です。

稈高30~60㎝で、各節より移譲的に分枝し、枝先に裏が無毛で表面に光沢と張りのある、長さ15㎝、幅3㎝前後の葉を2~3枚つけ、稈鞘に開出長毛と逆向き細毛が生え、葉鞘に細毛が密生し、放射状の肩毛があり、葉舌が切形~低い山形であることからアリマコスズと考えて間違いないと思いますが、来年の展開期にまた再確認します。

神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 08:59:03
神戸市北区の西丸山と東丸山の間を流れる丸山川流域のサイヨウザサを紹介します。
およそ数千株程度の規模の群落です。
11月下旬の観察なので、各器官の毛が脱落していることを前提に、慎重に同定しました。
アリマコスズ イナコスズ(フタタビコスズ)、サイヨウザサ(セッツコスズ)、ケナシカシダザサ(コウベコスズ)のコスズ四姉妹の比較は、来年の展開期に改めて観察し直してから行いたいと考えていますが、葉の細さに着目すると、種内変異を考慮しても、サイヨウザサはケナシカシダザサに、アリマコスズはイナコスズによく似ています。

画像は丸山川のすぐ側にあるサイヨウザサの群落です。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 09:00:39
わりと緑色をよく保っている葉もありました。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 09:03:39
前年の枯れた葉が目立つのは、草刈りなどの人為的な攪乱が少なくとも数年はないことを示しています。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 09:12:43
この群落では、稈高30㎝前後の株が多く見られました。
この1年生の稈もそれくらいの大きさです。
稈鞘の長さが節間の3分の2以上ほどはあり、節上部の膨らみが目立たない所にスズザサ属らしい特徴が出ています。
表面に光沢があり、ぱりっとした張りもある葉は枝先に2~3枚つき、その長さは15~18㎝、幅は2.5~3㎝くらいのものを多く確認しました。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 09:15:23
この標本は稈の中部と上部で2本の本年枝を移譲的に出しています。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 09:23:53
上の画像の標本の稈基部には目立つ大きさになった冬芽が出来ています。
その拡大画像がこれです。
すでに外鞘的に稈鞘を突き破っています。
この冬芽が成長して、枝が形成されていく前のこの段階で、外鞘的に分枝することが決まっていることになります。
同様の現象は今までいくつか紹介しましたが、注目に値することだと思います。
例外的と言って良い外鞘的分枝様式が見られる原因の一つです。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 23:01:42
「兵庫県立人と自然の博物館」(通称「人博」)の標本庫にサイヨウザサの花付の標本があります。
1995年6月3日、三宅氏が神戸市北区上谷上で採ったものです。
画像がその標本です。
秒の表記のない緯度、経度の示す辺りを1㎞ほどの幅をとって探索した結果、サイヨウザサは丸山川流域でのみ見つかったので、三宅氏の標本採集場所はおそらくそこだろうと思います。
元々、ネザサと同定されていたものが、2015年10月26日、支倉千賀子氏によってサイヨウザサと再同定されています。
稈が途中から切られているため、花茎が出ている節が、どの辺りなのか明確には分かりませんが、おそらく稈の中部付近の節から円錐花序が抽出しています。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 23:20:32
上の画像の標本に花がなくとも、サイヨウザサに相違ないと思いますが、やはり花の器官を確認出来ると、絶大な安心感があります。
開花周期が長く、花を見ることが稀なササ類ですが、先人の努力の積み重ねによって多くの種の花の特徴が確認されています。
サイヨウザサの花の特徴は、『日本のタケ亜科植物』によると、「円錐花穂は稈上方から抽出し、先端で疎らに3~7個の小穂を付けた小花梗を分枝する。小穂は黒褐色で扁平な線形~披針形で、長さ2~3㎝、8~10個の小花からなる。第一包穎は2.5㎜、第二包穎は6.5㎜で4㎜ほどずれて着く。外穎は長さ9㎜で先端がのぎ状に尖り、7~9脈、全体に褐色の微細な毛を散生し、縁に繊毛状の毛が出る。格子目なし。」と言うことです。
画像は第一包穎と第二包穎がずれてつくさまを写しています。

Re: 神戸市北区の丸山川流域のサイヨウザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/14 (Sat) 23:45:17
現在、人博の標本庫には30点のサイヨウザサの標本があります。
全て元々は違った種に同定されていた標本を、支倉千賀子氏が近年サイヨウザサと再同定したものです。
管見によれば、三宅氏の花付の標本以外でサイヨウザサと考えられるものは1点もありませんでした。
一例を示します。
この画像の標本は、細見氏が1977年9月23日、朝来郡の段ヶ峰で採ったもので、チマキザサと同定されています。
1995年4月5日に村田源氏もチマキザサと同定しています。
そして2015年7月11日、支倉千賀子氏によってサイヨウザサと同定されています。
枝先に6枚の葉をつけたサイヨウザサは、あり得ないと思います。
それも長さが25㎝もある葉までつけたものは。
サイヨウザサは枝先に2~3枚の葉をつけます。
各器官の特徴を見るまでもなく、サイヨウザサである可能性は全くないと思います。
サイヨウザサもチマキザサも葉裏、稈鞘、葉鞘が無毛です。
この標本は、細見氏、村田氏同様に私もチマキザサだと考えます。
人博には、他にも支倉氏が再同定したアリマコスズやケナシカシダザサの標本がそれなりにありますが、私の目には全て違っているように見えました。

ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:19:49
六甲山の某所で、9月下旬にケナシカシダザサに出会いました。
ケナシカシダザサは、スズザサ属で、「九州北部から西南日本にかけて稀に出現する」(『日本のタケ亜科植物』)小型のササです。
私が出会った群落は、百数十の稈からなる小規模なもので、稈の高さは最大で40㎝、直径は2㎜ほどです。
各節で移譲的に分枝し、葉の長さは18㎝、幅は2.5~3㎝くらいのものが多く、葉の表面には光沢があり、裏面は無毛、葉にはしわが目立ち、葉脈に沿って凹凸が明らかなものもあります。
稈鞘には開出長毛が密生し、葉鞘は無毛、節の膨らみはほとんど目立たず、葉舌は切型、肩毛は確認出来ませんでした。

画像は群落の一部を写しています。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:22:31
以下に特徴を確認します。
葉身の形は、アリマコスズやイナコスズより、細身のサイヨウザサに近い印象を受けました。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:23:53
葉脈に沿って凹凸が目立つ葉もあります。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:26:40
稈鞘には開出長毛があります。
9月下旬に見たためだと思いますが、脱落してあまり残っていない株が多かったです。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:27:52
葉鞘は無毛。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:30:21
次に標本を3点示します。
この標本は稈高30㎝ほどで、2つの節において移譲的に分枝しています。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:32:26
上の画像の移譲的分枝様式①の拡大画像です。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:33:39
移譲的分枝様式②の拡大画像です。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:34:48
この標本は、稈基部と上部で分枝しています。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:36:43
この標本は、稈基部と中部で分枝しています。
外鞘的分枝様式も見られます。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/01 (Tue) 23:39:55
上の画像の外鞘的分枝様式の拡大画像です。

コウベコスズについて語る必要があるのですが、今日はこのへんで失礼します。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/10/02 (Wed) 23:16:17
カシダザサと言うスズザサ属の小型のササがあります。
『日本のタケ亜科植物』には、「稈は高さ50㎝、直径3㎜で、基部および上方で分枝する。稈鞘は開出長毛を密生し、葉鞘は無毛。葉は楕円状披針形で、長さ20㎝、幅2.5㎝、皮紙質、裏面に軟毛を密生する。肩毛は放射状。九州、四国から関東地方の太平洋側にかけ稀に出現する。」と説明されています。
基準産地が、大阪府高槻市樫田なのでカシダザサです。
葉裏に毛がないこと以外は、カシダザサと同じような特徴を持つササがケナシカシダザサです。

コウベコスズは、1948年に小泉源一が記載(基準産地は六甲山系の再度山)し、1977年に鈴木貞雄がケナシカシダザサの変種としました。
『原色日本植物図鑑 木本編(Ⅱ)』(北村四郎 村田源 平成20年6月30日 19刷発行 保育社に)は、ササ類の特徴も詳細に記されています。
分類は「古い」分類ですが、各種の特徴の記述は参考になります。
この図鑑では、ケナシカシダザサは葉鞘が無毛であるのに対して、コウベコスズは葉鞘に細毛が密生し、長い毛が混生する変種とされています。
『日本のタケ亜科植物』では、ケナシカシダザサの葉鞘の毛の特徴を、「葉鞘は無毛、もしくは細毛あるいは細毛と長毛を混生する。」と説明しています。
葉鞘の毛の有無程度の違いを変種とするか、変異の範疇と考えるかは、分類学者次第ですが、管見によればそれくらいの相違点で、品種ならともかく、変種にするのは不適切です。

私が見たケナシカシダザサの群落では、葉鞘に毛のある株は確認出来ませんでしたが、早期に脱落している可能性も十分にあり、来年の初夏に確かめるつもりです。

葉裏無毛のイナコスズは、葉裏、稈鞘、葉鞘の毛の有無に関して、サイヨウザサと選ぶところがないことは、既に述べました。
葉鞘有毛のケナシカシダザサは、葉裏、稈鞘、葉鞘の毛の特徴がアリマコスズと同じになります。

兵庫県南東部のセッツコスズ、フタタビコスズ、アリマコスズ、コウベコスズの小篶四姉妹の比較は、興味深い問題です。

画像はケナシカシダザサの群落のやや疎らな所です。ケナシカシダザサは、枝先に2~3枚の葉をつけ、葉にはぱりっとした張りがあります。

Re: ケナシカシダザサとコウベコスズ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:57:30
「船坂川沿いのケナシカシダザサ」に目を通される前に、こちらをご一読下さい。

船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:21:17
六甲山の最高峰付近の源流から流れ出し、JR道場駅の近くで武庫川に交わる船坂川の流域で、11月下旬に万単位の株からなるケナシカシダザサの群落に出会いました。
画像は船坂川のすぐ側の群落の一部を写しています。
川により近い所に生える背の高いササはネザサです。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:24:42
この画像は川からやや離れた場所にある群落の一部を写しています。
枯れた前年の白っぽい葉が目立つのは、草刈りをされずに数年は経過していることを示しています。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:26:44
岩場にも生えていました。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:28:28
浅い隈取が目立つ葉が多く見られました。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:33:07
1年生の稈4本を並べて写した画像です。
稈鞘に覆われていないむき出しの稈の部分が少ないのは、稈鞘が節間の長さに迫るほど長いからです。
また節上部の膨らみはほとんど目立ちません。
この2つの特徴からスズザサ属のササであることが分かります。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:34:47
中には、稈鞘が節間より長く、スズダケのように稈全体が稈鞘に覆われている株もありました。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:37:09
表面に光沢があり、ぱりっとした張りがある葉の長さは18㎝くらいのものが多く、

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:38:30
葉の幅は3㎝ほどのものが多かったです。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:40:27
肩毛はほとんど確認出来ませんでしたが、痕跡的に放射状らしき形をとどめているものもありました。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:43:02
葉鞘の毛もほとんど確認出来ませんでしたが、わずかに細毛が残っているものもありました。
白い付着物とは別に、微細な毛が生えています。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:45:36
稈鞘の毛もほとんど残っていませんでしたが、残存する部分的な開出長毛を確認できる株がいくつかありました。 

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:47:06
これも残存する稈鞘の開出長毛の例です。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:48:54
これもまた残った稈鞘の毛の例です。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:52:32
この群落では、ほとんどの株が移譲的に分枝していましたが、移譲・外鞘混合型もいくつかありました。

この標本は4本の本年枝を出しています。
最下の枝のみ外鞘的に分枝し、あとの枝は移譲的に分枝しています。

Re: 船坂川沿いのケナシカシダザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/08 (Sun) 23:54:29
上の画像の外鞘的分枝様式の拡大画像です。

JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/06 (Fri) 23:57:13
11月下旬に、神戸市北区のJR道場駅付近でスズダケに出会いました。
小さな渓谷のやや急な斜面生える、数百株からなる小規模群落です。
その自生地の標高は160mくらいなので、ブナ・スズダケ群集と言う語からは、完全に外れた生育環境です。
また、他のスズダケの群落から、やや隔絶しています。
以前に神戸の諏訪山の、標高110メートルにある、やはり他の群落からやや離れたスズダケの群落を紹介しましたが、それに次ぐ低標高地のスズダケです。

画像はそのスズダケの群落の一部を写しています。

Re: JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/06 (Fri) 23:59:55
その群落では、密集した藪を形成している部分もありました。

Re: JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/07 (Sat) 00:02:21
この群落では、葉の長さは25㎝前後のものが多く、最大で30㎝くらいでした。

Re: JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/07 (Sat) 00:04:09
葉の幅は、4㎝前後です。

Re: JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/07 (Sat) 00:07:12
スズダケは、稈鞘の長さが節間より長いため、1年生の分枝していない稈では、稈全体がすっぽりと稈鞘に包まれています。
この標本は、稈高1mほどの1年生の稈です。

Re: JR道場駅付近のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/07 (Sat) 00:12:20
この標本は、おそらく2年生の稈で、7本の本年枝を出しています。
枝先に1~2枚(3枚のこともあるが2枚のことが多い)の、表面に光沢がある革質の葉をつけるのがスズダケの特徴です。
稈鞘の長さと、葉の質と枚数によってスズダケは同定が可能です。

神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 20:57:15
神戸市立森林植物園にイヌトクガワザサがありました。
職員の福本市好氏によると、クマザサとして植栽したものだそうです。
福本氏のご厚意で、標本採集の許可も頂きました。
改めて感謝いたします。
イヌトクガワザサはアマギザサ節のササで、兵庫県では、未確認種のようです。
アマギザサとはイブキザサの異名で、アマギザサ節の種では、伊吹山を基準産地とするイブキザサが最もよく知られています。
イヌトクガワザサは広島や京都などに分布し、兵庫県にある確率は低くないと思います。
私が森林植物園で観察したイヌトクガワザサは、稈高が最大で130㎝、稈の直径は5㎜ほど、皮質~皮紙質の葉は両面無毛で表面には光沢があり、長さは25㎝、幅が5㎝くらいのものが多く、枝先に4~5枚ついています。
稈の中部以上で盛んに1節から1本の枝を、内鞘的に出している株が多く、稈基部付近から分枝しているものもあります。
稈鞘は開出長毛が密生し、節の膨らみは少し目立つ程度、節にも開出長毛が密生しています。
稈鞘の長さは、中部以上では、節間と同長くらい、中部以下では節間より短いものが多いです。
葉鞘は無毛、葉舌は低い山形、肩毛は放射状です。
以上の特徴を、小林幹夫先生に伝え、イヌトクガワザサで間違いないでしょうと言う御返事を頂きました。

画像は、森林植物園のイヌトクガワザサの群落の一部です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:00:25
ここからイヌトクガワザサの特徴を確認します。
まずは稈全体のプロフィールです。
この標本は稈高100㎝ほどで、中部以上で盛んに内鞘的に分枝しています。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:02:16
分枝様式は内鞘的です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:03:53
葉裏は無毛。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:05:03
葉舌は低い山形で、葉鞘は無毛。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:06:07
肩毛は放射状。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:07:15
稈鞘は開出長毛が密生。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:08:59
節にも開出長毛が密生し、節の膨らみは少し目立つ程度です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:15:10
よく手入れされた群落の、他種とあまり混生していない部分はなかなか見応えがあります。
兵庫県で今の所、おそらく唯一、イヌトクガワザサを、アマギザサ節のササを見ることが出来る神戸市立森林植物園です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/08/10 (Sat) 21:45:18
ササ属アマギザサ節のササは、イヌトクガワザサ以外に、イブキザサ、サイゴクザサ、ミアケザサ、ミヤマクマザサ、トクガワザサ、マキヤマザサ、ミネザサの7種が、『日本のタケ亜科植物』に掲載されています。
全て、兵庫県では未確認のようです。
『日本のタケ亜科植物』によると、アマギザサ節は、
「中国地方では、山地帯から太平洋沿岸部まで優占し、奈良・三重県境にいたる。西限の韓国チェジュ島ハルラ山に出現するタンナザサから、日本列島の中央構造線、伊豆諸島の御蔵島までの島嶼、関東地方では美濃・足尾帯、東北地方では棚倉構造線沿いの古い地層の地域を中心に対馬、隠岐諸島~新潟佐渡島、柏崎市にかけての日本海側、蔵王山麓から礼文島まで分布する。」
と言うことです。
兵庫県でもありそうです。
画像は、1年生のイヌトクガワザサの稈です。
稈の3分の1以下の高さでは、稈鞘が節間と同長かそれ以下、3分の2以上では節間より長いです。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/28 (Thu) 23:41:33
再考の結果、このササはイヌトクガワザサではないと言う結論が出ました。
その正体を考える前に、まず六甲山で10月下旬に出会った、「正しい」イヌトクガワザサを紹介します。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 22:56:43
それでは、このササについて再考します。
まず、8月10日21時45分に投稿した、一番下の画像を見ると、稈の下部で、稈鞘に覆われていない稈の緑の部分が少しだけ露出しています。
そして、稈の中部、上部では稈鞘が節間と同長か、より長いため、稈は露出していません。
このように稈鞘が長いのは、スズザサ属の特徴です。
また節上部の膨らみが目立たないのもそれを裏付けています。
このササの群落を写したこの画像では、このササの長い稈鞘が白っぽく目立っています。
撮影は8月上旬です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:05:26
スズザサ属はスズダケ属とササ属のいずれかの種を推定両親種とする推定属間雑種分類群です。
それゆえ、スズ・ザサ属です。
スズダケは稈鞘が節間より長く、節の上部が膨らみません。
その特徴をスズザサ属は受け継いでいるため、稈鞘が長く、節上部の膨らみが目立たないと考えられます。
画像は、10月下旬に採ったこのササの1年生の稈の標本です。
稈高は90㎝くらいあります。
やはり稈鞘が長く、節上部の膨らみは目立ちません。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:14:23
8月10日21:00に投稿した画像のササは、混生している他種でした。
その正体については、また改めて考察します。
この画像は、このササの間違いのない標本です。
10月下旬に採ったもので、各器官の毛などは、おおかた脱落しています。
前年の稈から、3本の本年枝が出ています。
分枝様式は移譲的です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:16:45
上の画像の移譲的分枝様式①の拡大画像です。
主稈の稈鞘が主稈を離れ、出た枝を巻いています。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:17:53
移譲的分枝様式②の拡大画像です。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:35:27
8月10日21時02分の画像はこのササの画像です。
枝の出る180度反対側の稈鞘が破れているので、やはり内鞘的ではなく、移譲的分枝様式です。
このササの分枝様式は、内鞘的ではなく移譲的でした。
また、8月10日21時05分の投稿の画像はこのササで間違いありませんが、葉鞘は無毛ではなく、細毛が明白に生えています。
それに21時06分の肩毛、21時07分の稈鞘の毛の画像は、21時00分の画像のササと同種のもので、このササのものではありませんでした。
このササの肩毛は8月上旬に初めて見た時点で確認出来ていません。
稈鞘の毛の画像は撮っていました。
撮影は8月上旬です。
開出長毛が生えていいます。


Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/03 (Tue) 23:42:38
8月10日21時08分の投稿画像は、このササですが、節上部に開出長毛がよく残っているだけで、そこにだけ生えている訳ではありません。

この画像は8月上旬に撮影していたもので、移譲的分枝様式がよく分かります。
前年の稈から本年枝が2本出ています。
主稈を離れた稈鞘が分かれた枝を巻き、枝の反対側では、稈鞘が破れています。

Re: 神戸市立森林植物園のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/12/04 (Wed) 00:02:36
このササの特徴をまとめると、スズザサ属で稈の高さが130㎝、直径が5㎜くらい、枝先に光沢のある、革状紙質で裏が無毛の葉を4~5枚つけ、葉の長さは25㎝、幅は5㎝ほどのものが多く、葉鞘には細毛が生え、葉舌は低い山形、稈鞘には開出長毛が密生すると言うことになります。
『日本のタケ亜科植物』の110頁のスズザサ属の検索表を見ると、当てはまるものはカガミナンブスズだけです。
カガミナンブスズは、『日本のタケ亜科植物』によると、「岩手県米内(よない)川流域ならびに近畿地方に稀に産する」ササです。
愛媛県RDB2014では、「本州の北部と西南部の太平洋側や四国にごく稀に自生する。」となっていて、愛媛県の絶滅危惧ⅠA類に指定されています。
アリマコスズをカガミナンブスズの矮小型とする見解があるのは、ともにスズザサ属のササで、葉裏無毛、稈鞘に開出長毛、葉鞘に細毛が生える点が共通しているからだと思います。

六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/28 (Thu) 23:50:01
今年の8月に投稿した「神戸市立森林公園のイヌトクガワザサ」は、再考した所、イヌトクガワザサではないと言う結論が出ました。
その正体を考え直す前に、10月下旬に六甲山で出会った「正しい」イヌトクガワザサを紹介します。

その群落は数百株からなる小規模なものです。
稈の高さは最大で150㎝、直径は6㎜ほどで、各節より内鞘的に1本の枝を出し、枝先には5~6枚の葉をつけていることが多いです。
画像は群落の一部を写しています。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/28 (Thu) 23:52:26
ミカエリソウと混生している所があり、ミカエりソウは名残の花が咲いていました。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/28 (Thu) 23:57:20
1年生の高さ100㎝ほどの稈を写したのがこの画像です。
赤い矢印が節を示しています。
アマギザサ節のササの特徴は、稈の中部以下では、稈鞘の長さが節間の2分の1以下であることです。
この稈では稈の中部よりやや上でもその特徴が確認出来ます。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:00:54
アマギザサ節のササのもう一つの特徴は、節の上部が球状に膨出していることです。
この画像では、それが顕著に分かります。
なお稈鞘の毛は脱落していると考えられます。
それは脱落していないものもあるからです。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:02:29
分枝様式は内鞘的です。
やはり稈鞘の毛は脱落しています。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:06:02
葉の長さは25~28㎝くらいのものが多いですが、この画像のように30㎝に及ぶものもあります。
革状の紙質の葉の表面には光沢があります。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:07:31
葉の幅は、5~6㎝ほどのものが多く見られます。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:09:49
葉舌は低い山形。
画像で1番上の葉鞘上縁の肩毛は完全に脱落していると考えられます。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:11:34
開出長毛が残っている稈鞘もありました。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:14:03
この標本は稈高約120㎝、2本の枝を内鞘的に出しています。
標本は3つに切り分けています。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:16:11
上の画像の内鞘的分枝様式①の拡大画像です。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:17:16
上の画像の内鞘的分枝様式②の拡大画像です。

Re: 六甲山のイヌトクガワザサ

  • 神戸の望月
  • 2019/11/29 (Fri) 00:59:26
葉裏と葉鞘の毛について記すのを忘れていました。
ともに無毛です。
画像はイヌトクガワザサの放射状の肩毛を写しています。
多くの株で、脱落していました。