(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

お礼マツカサススキでしょうか?

  • 水田(伊丹)
  • 2017/11/05 (Sun) 18:25:14
マツモムシ様

ご教示ありがとうございます。
正に氾濫原の場所に生育しています。
研究会の会報に情報ねたとして投稿します。

マツカサススキでしょうか?

  • 水田(伊丹)
  • E-mail
  • 2017/10/21 (Sat) 20:21:04
マツモムシさんに掲示板での照会は初めてです。
今回は、私のフィールドでマツカサススキ?の生育を確認しました。見たい見たと願っていたところでした。
いつもは、同属のコマツカサススキが見られるのですが、
今回のものマツカサススキと同定しましたが、間違いないですか?。(Hyogo-RDB-B)

Re: マツカサススキでしょうか?

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/11/03 (Fri) 20:41:02
水田さま

 ご無沙汰しております。
 レスが非常に遅れて申し訳ありません。どうも返信したものと思い込んでいたようで、改めて掲示板をチェックしたところ、レスがついていなかったので、慌ててレスさせていただきました。
 画像はマツカサススキでよいと思います。コマツカサススキとは少し生育環境が違うはずで、氾濫原由来の休耕田で見られる例が多いものです。これに対してコマツカサススキは貧栄養気味の湿地や休耕田に出現します。両種が混生している自生地は今のところ見たことがありません。
 画像は先月京都の氾濫原由来の休耕田で見たマツカサススキです。ここではガマ、コガマ、ミズタカモジ、ウキヤガラ、サンカクイ、タコノアシ、ノニガナ、オグルマなどと生育しており、氾濫原の植物であることがよく理解できます。

品種について

  • みにまる
  • E-mail
  • 2017/11/03 (Fri) 19:53:44
品種について

お願いします。

  • 鷹取
  • 2017/10/07 (Sat) 20:41:27
住宅街から山の麓に向かう途中、住宅がなくなり畑から流れる水路に植わっていた植物ですがわかりますか?水草のようですが。

Re: お願いします。

  • 神戸の望月
  • 2017/10/08 (Sun) 19:11:20
鷹取様

初めまして、望月と申します。
お尋ねの植物はおそらくミズタガラシだと思います。
このサイトのミズタガラシの頁をご参照頂ければ、マツモムシさんの詳しい説明があります。

画像は最近出会った花穂がトリプルなエノコログサです。ややピンボケですいません。

Re: お願いします。

  • 鷹取
  • 2017/10/13 (Fri) 11:39:15
神戸の望月様

ありがとうございます。
水草でアクアリウム出来ないかと思ってたのでふと目に付いたのですがオランダガラシというやつかな?と思ってたんですが目論見違いでした^^;

Re: お願いします。

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 01:42:37
鷹取さま、神戸の望月さま

 レスが遅くなり申し訳ありません。
 望月さんがミズタガラシではないかとのとレスを付けて頂いたのですが、恐らくはオランダガラシではないかと思います。葉は頂小葉のみになってはいますが、花茎が上がって結実しており、この時期にこのような草体でこのような挙動が見られるのはオランダガラシくらいだからです。ミズタガラシの場合はこの時期は匍匐茎を伸ばすことはありますが、花茎を上げるようなことはありません。
 ミズタガラシの花茎の横断面は5角形なので、花茎を確認してください。オランダガラシの場合は明瞭な5角形にならず、円形の茎の周囲に多数の筋がある形態となります。

Re: お願いします。

  • 鷹取
  • 2017/10/25 (Wed) 10:32:10
マツモムシ様

レスありがとうございます。
わかりました、また通る予定ですので確認したいと思います。
オランダガラシなら少しうれしい^^

これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/19 (Thu) 20:39:20
 こんにちは。

フィールドでタデの花観察をしていた時、ヤナギタデとオオイヌタデに混じって小さいタデ科植物が生えていました。

畑等でよく見るイヌタデに比べ花が白く、葉も細長いものでした。
これはイヌタデの環境による変化なのか、それとも別種なのでしょうか?

Re: これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/19 (Thu) 20:40:21
花の写真です。

Re: これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/19 (Thu) 20:42:01
茎です。

Re: これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/19 (Thu) 20:43:11

Re: これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/19 (Thu) 20:44:32
葉裏

Re: これはイヌタデでしょうか

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 13:11:36
バッテラさんへ

 おたずねのものはヤナギタデとオオイヌタデとともに生えていたのなら、おそらくオオイヌタデの白花の小型の個体でしょうね。花が白いものにアオヒメタデがありますが、ふつう開花期は初夏で、葉裏には腺点がありませんが、バッテラさんの最後の画像では葉裏に明瞭な腺点が見えます。このような腺点はオオイヌタデには見られますが、イヌタデやアオヒメタデにはありません。また花柄に腺毛らしきものも見えず、時に秋にも開花するサナエタデでもないでしょう。托葉鞘にも縁毛がなく、オオイヌタデに落ち着きます。オオイヌタデの花はふつうは紅色ですが、白花の個体もかなりふつうに見られます。

 画像は先月見たヤナギヌカボ。自生地でも減少傾向にあるタデです。

Re: これはイヌタデでしょうか

  • バッテラ
  • 2017/10/20 (Fri) 19:25:27
マツモムシさんへ

 回答ありがとうございます。
オオイヌタデでしたか。
周囲にある紅色の大型個体とはかなり印象が違い、別種かと思いました。
同種でも生長具合で変わってくるものですね。

ヤナギヌカボは極稀にそれらしい葉の個体を見掛けますが、仰る通り周囲に生えている他のタデ科に比べて数が少ないですね。
同じ環境でもヤナギヌカボが少ないという事は、何か必要な要因が欠けているのかもしれません。
フィールド観察でその要因が見えてくれば、また面白いですね。

Tshilombo Tshilombo

  • たけ
  • Site
  • 2017/10/17 (Tue) 11:54:41
こんにちは。
現地でTshilombo Tshilombo と呼ばれるアフリカの薬草の正式な学名を教えてください。アフリカの植物や食文化に詳しい方、よろしくお願いします。

Re: Tshilombo Tshilombo

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 13:18:26
たけさんへ

 なかなかマニアックなおたずねですね。
 Tshilomboを検索しても人名はヒットしますが、そこで行き詰ってしまいます。人名に使われるくらいだから、それなりに霊力というか薬効のあるものなのでしょう。
 どなたか解る方が居ればよいのですが・・・
 

たいへん、ご無沙汰しておりました

  • 山奥
  • 2017/09/30 (Sat) 13:49:14
こちらでは初めまして、山奥と申します。
マツモムシ様にはいつぞやにTwitterでたいへんお世話になった者です。

あちらは2年ほど前に不精してからぱったり閲覧を止めしてしまい、
水生植物クラスタの方々が今も息災なのか随分気になっていたのですが、
こちらは現在も熱心に更新が続けられており、一見したところお変わりないようで安心いたしました。

私は近年、水辺よりも山中で観察することが専らとなってしまい、
気付けばすっかりタデなどの区別点を忘れてしまうような有様です。
先日もキカシグサの写真でふと気になるものが目に付いたことから、
こうして自然とこちらのサイトへ足を運んだのですが、
結局ただのキカシグサとしか言いようがなく、見つけた際の興奮が嘘のようです。

相変わらず行動範囲も長野県周辺に留まっており、知識の停滞どころか衰えすら感じてしまう私ですが、
マツモムシ様の変わらぬ活動に刺激を受け、改めて植物の勉強に励みたく思いました。
今後はまたいろいろとご教示していただくことになるかと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。


写真は先日たまたま見かけたイヌセンブリです。
残念なことに長野県では随分昔に絶えてしまったのですが、
この自生地は県境すぐ近くだったので、ゆくゆくは再発見もありえるのではないかと思いました。

Re: たいへん、ご無沙汰しておりました

  • 山奥
  • 2017/09/30 (Sat) 13:53:16
こちらは遠征先(とはいえ長野県内)で観察したエンシュウツリフネソウです。
分布はごく限られた範囲ですが、その中では必ずしも珍しくない花のようでした。

Re: たいへん、ご無沙汰しておりました

  • 山奥
  • 2017/09/30 (Sat) 13:54:58
道路脇でふと咲いていたコミゾソバです。
ミゾソバも分類が細分化されて以降、すっかり扱いが厄介な種になってしまいました。

Re: たいへん、ご無沙汰しておりました

  • 山奥
  • 2017/09/30 (Sat) 13:58:52
小池・沢沿いの薄暗い湿地で見かけたトヨボタニソバです。
同じくらいマイナーなサトヤマタデはどうにも区別点が分かりませんが、
こちらは一目瞭然の草姿でした。


ほんの思いつきでふらりとお訪ねしてしまい恐縮です。
ご多忙かと思いますので、お返事はご都合の宜しいときにゆるりとなさってください。

Re: たいへん、ご無沙汰しておりました

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:57:58
山奥様

初めまして望月と申します。
「マネキグサ」のスレッドに追加投稿しましたので、このスレッドを上にあげ、マツモムシさんの目にとまりやすくするため返信しました。
ご投稿の内容とは無関係ですが御海容下さい。
コミゾソバの画像の左の方に写っているのはおそらくスズダケかなと興味深く拝見しました。

Re: たいへん、ご無沙汰しておりました

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 01:22:29
山奥さんへ

 どうも、お久しぶりです。
 瑣事が重なったことと、モチベーションの低下でレスが遅くなり申し訳ありません。

 今でも積極的にフィールドに出掛けられているようでなによりです。Twitterで繋がっている人達も、相変わらず熱心に活動されています。私の場合、Twitterでは相変わらず政治的なツィートやリツィートが多く、純粋に自然が好きな人には辟易されているかもしれませんが・・・

 エンシュウツリフネソウやトヨボタニソバは日本の山野に合った鄙びた美しい花ですね。

 画像は9月終わりに見たミズネコノオです。周囲の休耕田ではミズネコノオの大型個体が生育していましたが、今年は全て埋設されソーラーパネルが並んでいました。この場所のミズネコノオもいつまで健在なのかと、先行きが不安になります。

マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:05:48
スズダケの秋の開花を見に行ったついでに、マネキグサの自生地に立ち寄ると、花盛りでした。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:10:38
大きい個体では、丈が96㎝のものもありましたが、50㎝を越すようなものはほとんど倒伏しています。茎は細いわりには軟弱ではなく、自らの重みで倒れているような感じです。大きな個体はよく分枝しているので、他種をあまり交えないこうした群落では、倒伏した個体が重なり合い、高密度な状態になっています。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:12:38
この個体は丈が25㎝と小さいですが、よく花を付けていました。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:15:10
ガクは5浅裂して裂片の先は刺状となり、下の2裂片は少し長く、その長さは10mm程です。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:17:06
トラマルハナバチが訪れていました。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:22:35
ガレ場で倒伏した茎の節がわずかな土に触れて発根し、そこから新たな茎を伸ばしていました。茎を倒伏させると、傾斜地のガレ場のような所では生きて行くのに都合が良いようです。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:30:26
こうした下唇の中央の裂片の先端が少し切れ込んだタイプの花も少量ありました。

マネキグサの花は微風にも揺れます。上唇が立ち上がっているため、花冠が手招きする時の手のひらの形に似ています。
風に揺れるマネキグサの花は、確かに手招きしているように見えます。そう思うと洒落た和名です。
欧米では手招きは、手のひらを上に向けて行い、日本式の手招きは「あっちへ行け」を意味すると中学の英語で習いました。
そうだとしたら、欧米ではマネキグサはアッチヘイケグサになります。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:32:12
本日、10月1日、マネキグサの自生地を訪れました。
未熟な果実がたくさん出来ていましたが、咲いている花も17あり、ほぼひと月開花が続いていたようです。

画像の花を見ると柱頭が2裂しているのが分かります。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:34:03
この花には小さいムネアカオオアリが訪れていました。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:36:37
地下茎で栄養繁殖している様子も写しました。
2つのラメットからなる1つのジェネットです。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:39:55
これは9ラメットからなる1つのジェネットです。
上のジェネットより地下茎が太くなっています。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:41:28
これは2分果した果実です。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:43:12
大小不均一に2分果した果実もありました。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:44:37
これは3分果した果実です。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:45:47
これは4分果した果実です。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:47:26
分果しない1個の果実もありました。

Re: マネキグサ

  • 神戸の望月
  • 2017/10/01 (Sun) 21:50:39
ガクの内面は光沢があり、薄暗い場所で光っていました。

Re: マネキグサ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 01:07:19
神戸の望月さんへ

 兵庫県新産のマネキグサの詳細な観察、ありがとうございます。
 この事例も六甲のササ類とともに「兵庫の植物」で報告すべきものでしょうね。小林代表からの要請もあり、メールで自生箇所を教えて頂けたらと思います。県のRDB調査会と神戸市のRDB調査会で自生地情報を共有したいと思います。県内では望月さんが観察された例しかないため、今後は個体群の継続調査が必要になると思います。

 シソ科草本では分果で結実しますが、多年草では萼内で結実しているのは1~4個と様々です。このように稔性のある結実の数の多少は、花粉媒介する昆虫、特にハチ類に左右されるのではないかと思っていますが、腰を据えて訪花昆虫を観察する機会はなかなか持てませんし、それを薦める気にもなりません。
 

2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/19 (Sat) 00:06:35
みなさま、こんばんは。

兵庫県では、六甲山と西光寺山(西脇市)にスズダケは分布しています。西光寺山では1997年に、六甲山の小川谷では1977年にそれぞれ花序のあるスズダケの標本が採られています。1977年に西光寺山で開花したかどうかは不明です。

私は去年、表六甲の、真水谷(アイスロード)、一ヶ谷(六甲ケーブルの通る谷)、西山谷、大月地獄谷、大西谷、赤滝谷、石切道、五助谷、西滝ヶ谷(水晶谷)、住吉谷、田辺谷、三條谷、黒岩谷、おこもり谷で、裏六甲の、地獄谷、シュラインロード、長尾谷、ナパ谷、中ノ谷、シラケ谷、小川谷、紅葉谷、白石谷、魚屋道でスズダケを観察しました。
そのうち全く開花の確認ができなかったのは、一ヶ谷、大西谷、赤滝谷、田辺谷、三條谷だけですから、大規模一斉開花と言い得る状況でした。

今年は今までの所、真水谷、一ヶ谷、西山谷、大月地獄谷、大西谷、赤滝谷、石切道、五助谷、西滝ヶ谷、住吉谷の中流以下で観察をしました。
そのうち一ヶ谷、大西谷、赤滝谷では去年に続いて全く開花がなく、他では去年開花した多くの稈が今年も連続して開花しました。それは去年の花序の一部が今年の開花時点でわりとよく残っていたことからも明らかでした。

去年は開花稈が結実に至らず、しいなばかりでした。もちろん全ての花序を調べることは、その膨大な数を考えると不可能ですが、稔性のある種子が出来ていたかどうかは、翌年に実生の苗を確認しても分かります。
そこで、去年開花したジェネットで今年出て来たタケノコをいくつか掘ってみましたが、全て地下茎から生じていて、落下した種子から生まれたと考えられるものはなかったです。
そしてこのことから2年連続して開花率の高かったジェネットでも、今年新たな稈が立ち上がっているものがあることが分かりました。
スズダケの地下茎は深くても地下30㎝位の所にあり、掘ることはそれほど困難ではありませんが、それ故に、土壌の薄い急峻な岩盤の上でも地下茎が伸長し、渓谷沿いの険しい斜面いっぱいに広がっていることも多く、そうした場所では全容を見極めるだけでも骨が折れます。

2年連続して開花したラメットを多く含むジェネットは疲弊の度合いが著しく、6月の時点で葉もほとんどが落ちている状態の部分をよく見かけました。去年は開花直後に枯死したような部分はほとんどありませんでした。

ササ類の一斉開花後の枯死は特に多くの種子が生産された場合に顕著であるとされています。(西脇亜也 1995 「タケ・ササの大量結実は捕食者飽食戦略説で可能か?」 個体群生態学会会報52 )それは大量結実が起こらなければ枯死に至るほどの資源消費がないと言うことです。
六甲山のスズダケの場合も、去年開花したものの結実しなかったため、今年も同一の稈が連続して開花することが出来たと考えられます。
今年は何か所かでわりとたくさんの実を確認しました。早くに落ちるものも多いですが、来年実生のタケノコを確かめるのを楽しみにしています。

画像はスズダケとアマギコアジサイの2ショットです。中央付近のアマギコアジサイの花の左右にスズダケの大きい葉があります。右の方にも枯れたスズダケの茶色い葉が写っています。この画像では分かりにくいですが、スズダケの群落にアマギコアジサイが取り囲まれています。
アマギコアジサイはコアジサイとコガクウツギの自然交配種で、伊豆半島、兵庫県、広島県、山口県での分布が知られています。種子に稔性はなく、1株ずつ点々と生育しています。 

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/19 (Sat) 09:26:35
改めてメモを見直すと、上の投稿で間違いがありました。裏六甲のナパ谷にスズダケがあるように書きましたが、ナパ谷には源流から下流に至るまでスズダケは存在していませんでした。それから、裏六甲では他に八王子川の上流とヨモシロ谷でもスズダケの存在を確認しており、どちらでも開花はなかったです。表六甲では、前辻ヶ谷(アイスロード以外の部分)でも開花を見ていました。なお、ここで言う開花とは、冬季に花序があることを認めたことも含まれています。

六甲山のスズダケの分布状況で最も興味深いのは、住吉谷のそれです。山上付近に源流のあるおこもり谷、三條谷、田辺谷、西滝ヶ谷、大月地獄谷、西山谷などが流れ込み、住吉谷は六甲山に源流のある渓谷では規模や水量は最大です。
そのため古くから住吉川の下流では水害に悩まされて来ました。木村修二氏の「江戸時代における住吉川の大洪水」によると、天文13年(1544)、慶長13年(1608)、安永5年(1776)、天明2年(1782)、寛政元年(1789)、文化10年(1813)、嘉永元年(1848)に氾濫が起き、甚大な被害がありました。明治以降も頻発した山津波の記録がありますが、最も有名なのは、昭和13年の阪神大水害です。当時は日中戦争が始まっていて報道は抑え気味でしたが、谷崎の『細雪』に描写されて広く世の知る所となりました。三島由紀夫はその洪水の描写を今の作家にはあれだけ書けないと激賞しましたが、『細雪』も水害描写のある中巻以降は戦時中には公刊出来なかったいきさつがあります。

そんな住吉谷では標高320m付近にまでスズダケが分布しています。その場所は五助谷と住吉谷が交わる五助堰堤の上流側です。通常スズダケはブナ帯の林床にあって、暖帯の中下部には存在しません。ではなぜそんな所に生育しているのでしょう。
それは種子繁殖や栄養繁殖の結果ではなく、大雨がもたらす土石流と共に、上流のジェネットの引きちぎられた地下茎が下流に流れ着き、そこで定着して成長したからだと考えられます。
これは極めて六甲山らしいスズダケの繁殖の例だと思います。

画像は五助谷の上流の斜面上部でのヤマシグレとスズダケの2ショットです。水の流れから150mほど岩がちで険しい斜面を這い上るように地下茎が伸びて形成された群落で写しました。よく見ると小穂が膨らんで実がいくつか出来ています。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/21 (Mon) 22:08:55
タケ・ササ類は熱帯を起源として温帯に分布域を拡大してきた植物であると言うのが定説です。
熱帯に分布するタケ類と温帯に分布するタケ・ササ類を比べると、前者より後者が開花周期が長く、大規模一斉開花をすることが多いと考えられています。
そして地下茎の伸長・分枝様式も異なります。熱帯産の種は、稈の地下部分に付いている芽子(がし)が発芽するとすぐに地上に向かって伸びるため、稈同士が接近しあうことになり、地上の稈は株立ちしているように見えるため、「株立ち型」あるいは「連軸型」と呼ばれます。
温帯産の種では、地下茎に生じる芽子が休眠芽であるゆえに、一斉に発芽することはなく、ランダムに稈が立ち上がるため、「散稈型」あるいは「単軸型」と呼ばれています。
日本産のササ類はいずれも単軸型の地下茎を有しますが、スズダケやチシマザサは単軸型と連軸型両方の地下茎を持つことが知られています。
スズダケを観察すると、稈が株立ちになった部分と、稈が散在している部分があるのが分かります。前者が連軸型、後者が単軸型の地下茎の部分と言うことになります。
これは実際に何か所か掘って確かめました。

単軸型と連軸型の地下茎を併せ持つスズダケのような種が、特別な理由もなく所々で稈が株立ち状になるのではなく、生存に必要な資源が豊富にある場所でそうなってその場を独占し、獲得した資源を活かしてそこから更に単軸型地下茎を伸長させているのなら、単軸型地下茎のみを持つササ類に比べて、少ないジェネットで広範囲を占有する能力が高いと考えられます。
単軸型と連軸型両方の地下茎を持つ生存戦略はその点にあるように思います。
実際に単軸型地下茎のみを持つササ類では、地上に稈が密集している状態でも、DNA解析をすると、複数のジェネットが入り交じっていることが往々にしてあることが確かめられた例があります。
単軸型の地下茎では、稈が散在するため、一つのジェネットの生育範囲内に、他のジェネットが地下茎を伸ばして稈を立ち上げる余地があると言うことです。

そう考えると、単軸型地下茎のみを持つササ類と比較すると、スズダケにはかなり巨大に育ったジェネットがあるのかも知れません。

画像はスズダケとアワブキの2ショットです。地上から2.5m位の位置にあるアワブキの花を咲かせた枝に下から立ち上がって来たスズダケの花序が引っかかっています。ちょっと不思議な2ショットです。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/22 (Tue) 21:01:18
この画像は株立ち状になったスズダケです。連軸型の地下茎の地上部と言うことになります。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/22 (Tue) 21:18:10
単軸型地下茎の地上部と連軸型地下茎の地上部の開花特性の違いが一つあります。どちらの地上部にある稈も通常は枝先に花序を付けますが、単軸型地下茎の地上部では、稈の枝先に花序を付けるのみならず、地下茎から花茎を直接あげることがしばしばあります。この画像がその例です。単軸型地下茎を掘ってみると、稈を立ち上げていない節がわりとたくさん見つかります。
単軸型地下茎の場合、伸長することに重きを置いているためか、発芽の可能性のある節を余裕をもって残しているような感があります。そしてそうした節から花茎をあげることがよくあります。
連軸型地下茎の場合、稈を多くあげてその場を独占することに専念しているため、花茎をあげる余地は残っていません。それで花序は枝先にしか付きません。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/23 (Wed) 21:50:59
スズダケの話ではありませんが、タケ・ササ類の開花周期を調べていて分かったことを紹介します。
タケ・ササ類の開花周期の調査では、特に長期的な大規模一斉開花の場合、文献によることが多く、標本に基づいて確定した例もあまりないようです。
最も確実な手法は開花結実後得られた種子が発芽してからその一生を追い、次に開花する年を調べることです。そうして調べられた例が日本ではモウソウチクであります。
『森林防疫』47(1998)に発表された長尾精文・石川敏雄両氏の「森林総合研究所における実生由来モウソウチクの一斉開花」と言う論文と、鈴木誠・井出雄二両氏の「東京大学千葉演習林のモウソウチク67年生で開花」と言う論文によると、発芽したモウソウチクの種子を圃場で育て、67年後に開花した事例が複数報告されています。
最も信頼するに足る手段で開花周期が確定した稀有な例です。

モウソウチクは1736年に中国から薩摩藩に持ち込まれたと言うのが定説ですが、現在の日本では最も分布面積が広いタケ類とされていて、生物多様性保全の面からは問題視されています。神戸市でもブラック・リストに掲載されています。
因みにモウソウチクで開発されたマイクロサテライトマーカーを用いて解析した結果、日本産のモウソウチクは、新潟から鹿児島まで、単一クローンと言い得るほど、遺伝的に類似していることが分かっています。それはおそらく人為的に移植され全国に広まったためと考えられています。

画像はスズダケと六甲ケーブルの2ショットです。この一ヶ谷では100ラメットあるかないかのスズダケが生育しています。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/24 (Thu) 02:40:36
神戸の望月さんへ

 このところ野暮用が重なり、掲示板の書き込みもよく読み込む機会がなく、書き込みもよく咀嚼できていません。書き込みの内容もかなり専門的になっているようですので、うかつに返信できないな、と思っています。
 このまま書き込みされて頂くのは全く問題はありません。当方としてはササ・タケ類についての知識がほとんどないのでかんばしい返答はできないと思いますが、私自身にとっての後学の助になると思っております。ですので、このまま継続的に六甲のササ・タケ類に関して投稿して頂けるのは嬉しいことと思います。書き込みされた文書、画像は流れないように保存しておく所存ですので、今後も投稿よろしくお願いいたします。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/24 (Thu) 21:34:31
マツモムシさん、こんばんは。

ご高配を賜りありがとうございます。ここを関西版の『ネイチャー』と思い投稿させて頂きます。

画像は西山谷でのスズダケとミヤマハハソの2ショットです。
西山谷では、標高520m付近から710m付近まで万単位のラメットからなるスズダケの群落があります。
大雑把に言うと谷の西側の個体群は去年も今年も良く開花し、東側のものは去年も今年も全く開花しませんでした。
その付近の谷の東側の斜面は複雑に入り組んだ地形をしていて、ボントクタデやシラネセンキュウの茂る水辺からヤマグルマやクロソヨゴの群生する尾根筋まで、広く場を占めた部分と細く線状になった部分が互い違いになるかのような形でスズダケの個体群があり、地下茎の伸長するさまを観察するのが面白い場所です。
この2ショットはそんな東側斜面の中ほどで撮りました。
この側に50ラメット程の枯れかけた個体群があります。開花もしていないのにそうなっているのは、去年の夏に陰を作っていたシキミ(因みに西山谷はシキミの多い谷で15mクラスのものも20個体以上あります)の枝が折れ、長時間日差しを浴びるようになったからだと思います。
繋がっている元気なラメットから補助を受け、生理的統合により、黄変した葉が枯れ落ちた後に再び葉が出ることがあるのかどうか注目しています。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/27 (Sun) 19:26:20
スズダケは万葉植物かどうかについての曖昧な認識を正すために調べました。
『万葉集』巻二の久米禅師と石川郎女(いらつめ)との贈答歌の冒頭にそれぞれ、「水薦苅 信濃乃真弓」、「三薦苅 信濃乃真弓」とあるのをどちらも「みすずかる信濃のまゆみ」と江戸時代の国学者が読み、現代まで300年余り、「みすずかる」は信濃にかかる枕詞として通用して来ました。
ところが現在の研究では、水薦や三薦はみこもと読むべきで、みこもとは水辺に生えるイネ科植物のマコモのことであると言うことになっています。
湖沼の多い長野県では、昔からマコモが多く産していたようで、万葉時代から信濃と言えばマコモと言うほど知られていたと考えるのに無理はありません。
では、みすずと読むべきと考えた者はその正体を何と考えていたかについては、3つの説があります。
どの説も音が通じることから、みすず=スズタケとしているのですが、東北ではチシマザサをスズタケと言うこともあるため、一説ではみすず=チシマザサ、信州ではチマキザサをスズタケと言うこともあるため、一説ではみすず=チマキザサ、後の一説ではそのものずばりスズタケと考えています。
誤読の歴史が長く、「みすずかる」と言う言葉が信濃にかかる枕詞として定着しているためか、長野県には商品、土産物、会社、施設など多くのものの名前に「みすず」が付いているようです。

以上のことから、スズタケは万葉集には本当は登場していないのに、誤読の結果登場しているかも知れないと考えられた歴史があると言うのが正解だと思います。
スズタケやスズダケと清音と濁音両方で書いていますが、標準和名はスズダケです。一般的にはスズタケと言われることが多いようです。専門の研究者が書いた論文でも、スズタケと表記しているものが少なくないです。

画像は昨日見たメギとスズダケの2ショットです。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/28 (Mon) 22:10:25
昨日の投稿を読んで下さった国文学科出身の友人から「すずだけ」についてご指摘を頂きました。
「みすずかる」と読んだ江戸時代の国文学者の頭にあった「みすず」とは、特定の植物の種ではなく、ササの総称ではないかと。
「み」は発語で特別な意味はなく、「薦(すず)」は細い竹、すなはちササのことで、風にすずろぐ(ざわめく)意で作られた語と考えられているそうです。
そして、標準和名スズダケの命名者の意図は分かりませんが、「すずだけ」と言う言葉は、メダケやヤダケ程度の大きさの竹類を表す篠(しの)と言う語よりは、小さく細いササをイメージさせるものだと。
ご教示ありがとうございました。
「すず」の語義を知ると、アリマコスズやセッツコスズやコウベコスズの名称が一段とゆかしく思われます。

画像はカンザシギボウシとスズダケの2ショットです。
右側にあるカンザシギボウシの実が重みで左に倒れたのを、スズダケの葉が受け止めたような形になっています。そのスズダケは地上から十数センチの所に葉が出ているように見えますが、左側にある稈が倒伏して、その上部の枝に付いている葉が見えています。スズダケは稈の下部に葉がつくことはありません。
葉の縁が白くなっているのは最低でも一冬は越えた証拠です。傷んだ部分もありますが、光沢は失われていません。
兵庫県の生んだ植物学者の室井綽(ひろし)氏は、竹博士の異名を持ち、タケ・ササ類の研究史に大きな足跡を残しましたが、60年ほど前にスズダケのことを「六甲の渓谷で最も美しい笹」だと評しています。
こうした状態の葉を見てもその言葉が思い出されます。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/29 (Tue) 21:16:41
友人に教えて頂き、『岩波古語辞典』(1974第一刷)で「薦(すず)」を調べると、①細い竹。小竹。すずだけ。とあります。植物名以外の日本語で、すずだけと言う言葉があることに無知な私は驚きました。
例えば関西地方では、ササと言えばネザサをさすことも多いですが、その分布は全国的ではありません。
その点、スズダケの分布は全国的ですから、日本の代表的なササの一つと言っても間違っていないと思います。
標準和名スズダケの命名者がそう考えて名付けたかどうかは不明ですが、そうだとしたら味わい深い名称です。
ちなみに植物分類学上は、稈鞘が宿存するのがササ類、脱落するのがタケ類となっていて、この分類は室井綽氏が1937年に発表しました。
スズダケはタケと付きますが、稈鞘が宿存するためササ類です。

画像はオオナルコユリとスズダケの2ショットです。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/31 (Thu) 22:57:36
去年のスズダケは、早いものでは4月の下旬頃から咲き出し、5月の最盛期を経て、6月にもわりと多く開花しました。そして9月、10月、11月にも少数ながら開花したラメットがありました。
今年も春から初夏にかけての開花時期はほぼ去年通りでした。
去年は7,8月は観察しなかったので、今年はそれらの月にも花を探しました。すると少数ですが、開花中のラメットがいくつかありました。と言うことは去年の7,8月も開花したラメットがあったと推測できます。
また現在、蕾が出来ていて、秋の開花を待っている状態のラメットも相当数確認しています。そうしたものが順調に開花すれば、去年の7,8月は推測ですが、去年と今年の大規模一斉開花したスズダケは、5月頃から11月頃まで、どこかのジェネットでほぼ途切れなく開花中のラメットが存在していると考えられます。

画像の中央付近にある緑の何枚かの葉は同じラメットについたものです。分かりにくいですが、このラメットは枝の節から花序を出し、画像の右端中央付近にその花序に付いている開花前の小穂が見えています。
これは去年の春と秋に連続開花したラメット20個に印を付け観察していたもののうちの一つです。
あとの19は今年の春に開花した後、全て落葉し、今年の秋も開花しそうなのはこれだけです。
統計的にどうこう言える数ではありませんが、春と秋と翌年の春、春と秋と翌年の春と秋、つまり同一ラメットで3回あるいは4回連続開花することもあることは分かりました。
この4回連続開花しようとしているラメットの周囲のラメットはほとんど全て消耗しきって枯れていますが、この地点から10メートル位の間に地下茎から直接あがった開花前の花茎が12本出ています。
4回連続開花出来るラメットを支える地下茎にはまだそれだけの力が残っていて、最後の最後まで花をさかせようとしているエネルギーを感じました。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/01 (Fri) 22:54:21
ついこの間スズダケを観察していて思わぬものに出会いました。
この画像の奥の薄暗い所に、縦方向に白く細いものが多数写っていますが、それらはスズダケの稈です。開花後、疲弊著しく枯れ果てた稈が立っています。
そして手前には背丈の低い草本が群生しています。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/01 (Fri) 22:59:54
その草本を観察すると、茎は4稜形で葉は対生、少しだけ咲き始めている花の花冠は唇形です。
実物を見たことのない植物でしたが、シソ科らしいので標本も採って帰宅後調べました。
やはりシソ科のマネキグサでした。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/01 (Fri) 23:04:19
花を正面から見るとこんな感じです。上唇は立ち上がっていて、その内面上部にある4つの黒っぽいものは葯で、短く突き出ている白いものは柱頭です。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/01 (Fri) 23:12:16
花をやや上から見下ろすとこんな感じです。
花冠の白い縁取りはポリネーターへのアピールなんでしょうか。
シソ科は地下茎で栄養繁殖するものが多いので、掘って確かめると細い地下茎がありました。
そのため正確な個体数は分かりませんが、100ラメット以上はあります。
少しは離れた場所にも群落がありました。
マネキグサは花の形が人を招くようなので、招草と言うのが定説のようですが、首肯しかねます。花の美しさに招かれると言うのなら納得出来ます。
兵庫県では未確認種のようです。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/09/16 (Sat) 02:16:56
神戸の望月さんへ

 ご無沙汰しております。
 六甲のスズタケにせよ、マネキグサにせよ新見地が多いですね。しかし、今はいろいろと瑣事が重なりよく租借できていません。六甲のササ・タケ類についての望月さんの投稿は何らかの形でHPに六甲のササ・タケのページを設置して纏めたいとおもいますので、今後もどんどん掲示板に投稿してください。投稿内容が流れてしまう前に投稿文と画像を保存しておきます。
 マネキグサは兵庫県新産ですね。関西圏に越してきて以来、20数年は見ていません。

 画像は先日見てきた播磨海岸部の海浜植物のハマサジの花です。

Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/19 (Tue) 22:39:03
このスレッドの最初の投稿で「兵庫県では、六甲山と西光寺山(西脇市)にスズダケは分布しています。」と書いているのを、
「兵庫県で花序のあるスズダケの標本が採られている産地は、六甲山と西光寺山です。」に訂正します。
開花イベントの話題なのでそう書いたつもりでしたが、不十分な表現でした。
花序のないスズダケの標本は、兵庫県の中部、南部で広く採られています。
中北部では和田山町、西部では船越山や明神山、中東部では高見城山や小金ヶ嶽(こがねがだけ)などの産地が知られており、他にも多数の産地があります。

画像はウラジロとスズダケの2ショットです。
場所は六甲川の都賀川堰堤の上流にある源流付近です。六甲川にはおよそ10の源流がありますが、西から2番目の源流です。
15ラメットしかない、今まで見たなかでは最小規模の集団です。
今年は開花せず、去年開花した形跡もなかったです。
ここは初めて訪れましたが、周囲数百メートル内に他のスズダケのラメットがなく、少なくとも現在は独立した一つの集団のようです。


Re: 2017年の六甲山のスズダケ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/10/20 (Fri) 00:42:14
神戸の望月さんへ

 長らくご無沙汰しており、大変失礼しております。
 このところずっとまともな対応ができていないのは、充分な時間のないことと、モチベーションが下がっているためで、申し訳ないとことと思っております。

 望月さんによる当掲示板の六甲山のササ類の投稿については、植物誌研究会の小林代表が非常に関心を寄せておられ、望月さんと私の連名で、「兵庫の植物」に投稿できないかとの打診がありました。私のサイト内で纏める努力はしようと思ってはいますが、「兵庫の植物」に印刷物として載るということは、私や望月さん亡き後も貴重な資料として残り、引用文献として参照される価値を後世に残すこととなります。私は正直、望月さんのご投稿の半分も理解できていないのですが、K先生にご指導頂きながら、報告文として纏められたらと思っています。当掲示板でもメールでも結構ですので、お考えをお聞かせ頂けたらと思います。

ミズオオバコの発芽

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/09/02 (Sat) 20:26:27
マツモムシ様
 8/23に兵庫県某所で採取したミズオオバコの果実を分解し、種子が入った果実の断片と種子単独を庭の水がめの中に入れていたところ、9/2に発芽していました。
 マツモムシ様の記事で晩秋に一斉に発芽したとありますが、上記のような短時間で発芽することがあるのでしょうか?
ちなみに発芽したのは果実に入った粘液に包まれたほうで、種子単独のものはまだ発芽していないようです

Re: ミズオオバコの発芽

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/09/02 (Sat) 20:28:31
葉が1枚から2枚へ、根も1本あるのが見えた。

Re: ミズオオバコの発芽

  • 神戸の望月
  • 2017/09/10 (Sun) 00:36:10
宇治のヒカルゲンジ様

初めまして、望月と申します。
ご投稿の内容とは無関係ですが、このスレッドを上にあげてマツモムシさんの目につきやすくするために返信致しました。
非礼の段は御海容下さい。

Re: ミズオオバコの発芽

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/09/16 (Sat) 02:54:14
宇治のヒカルゲンジ様へ

 ミズオオバコはホシクサ類とは異なり、低温にさらされなくとも、止水域である程度の水深(およそ3~20cm)と水温とがあれば発芽します。これまでの育成経験から、果実が溶ける過程で種子に絡む粘液がある間は発芽が抑制されているようですが、そこから種子が沈水して水底に接地すると、水温さえ高く保持できれば、いつでも発芽できようです。開花個体でも水槽内で一定の水温を維持していれば、冬も枯れることなく株を充実しながら継続的に開花させながら数年間維持できます。南方で多年草とされるのが納得できます。

 粘液のない単独種子が発芽しなかったというのは興味深いですね。粘液中に発芽を促す酵素のような物質があって、これが無い場合は埋土種子となって低温状態に晒されないと発芽しない機構がある可能性が考えられますね。ミズオオバコのような目立つ水草にも、まだまだ知られざる未知の生態があるように思います。

 画像は兵庫県唯一の自生地のヒシモドキ。今年確認できたのはわずか10数個体で、開花しているのは1個体のみでした。水質がヒシモドキにとって悪化しているのか、大規模な撹乱が必要なのか今のところは謎です。兵庫県では同ランクのトリゲモは旺盛に繁茂していますが、一昨年に見られたオニバスは昨年に続き出現しませんでした。

Re: ミズオオバコの発芽

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/09/16 (Sat) 10:34:03
マツモムシ様

ありがとうございます。
発芽した種子からは3枚目の葉が出てきました。
単独種子含め継続して観察していきたいと思います。

一応、返事をしたと思うのですが・・・

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/09/16 (Sat) 04:17:02
 まだこちらからレスできていないとお考えの方は再度レスお願いします。質問さたれスレッドを見逃しているかもしれません。
 なだレスされた覚えがない方は、申し訳ありなせんが、このスレッドの返信欄にその旨を書き込んでください。

 画像はヤチスギラン(左)とイヌヤチスギラン(右)のツーショットです。イヌヤチスギランは国内で撮影地のみに自生するも、胞子嚢穂を上げているのは1個体のみで、最も存続が危惧されるシダ植物です。

お教え下さい

  • 花山
  • 2017/09/05 (Tue) 16:50:17
突然ですが、8月下旬に滋賀県の里山300mくらいの湿地帯にオオフタバムグラと思われるそばに咲いていた白い5mmほどで花茎が5cmもないくらいの花の名前が分かりません。その場所に花は5~6輪散らばっていました。
その時にその茎下の葉を他の草を分けて撮ろうとしても、どれが葉なのかなぁというほど小さく止めてしまい、葉の写真もありませんが、どうぞよろしく願います。
花はやや筒型に伸びていたようですが、その写真もボケてしまっていました。すいません。

Re: お教え下さい

  • 神戸の望月
  • 2017/09/06 (Wed) 17:13:01
花山様

初めまして、望月と申します。
お尋ねの植物は、おそらくアイナエかヒメナエだと思います。
両者の違いについては、マツモムシさんのそれぞれの頁に詳細な説明がありますから、ご参照下さい。

湿地でアカバナの葉が赤く色づいていました。

Re: お教え下さい

  • 花山
  • 2017/09/06 (Wed) 20:52:29
神戸の望月様

早速お教えいただきありがとうございました。
名は初めて聞きました。どうやら両者の相違点は葉の幅やつき方などで違いが分かるようですね。
草紅葉となるころに再訪して確認し、撮りなおしてみたいと思っています。
ほんとうに珍しい名の植物をお教えいただき誠にありがとうございました。

Re: お教え下さい

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/09/16 (Sat) 04:04:30
花山さんへ

 滋賀県の花崗岩や流紋岩からなる、湖西~湖北地域の比較的貧栄養な山域の粘土質の湿った土壌ではアイナエをよく見掛けますが、これまでのところヒメナエは見たことがありません。ヒメナエが生育するような場所はオオフタバムグラやメリケンムグラが侵入しにくい、極度に貧栄養で地下数位の高い場所です。同所的にはサギソウ、ヒナノカンザシ、カガシラなどの稀少種が生育しており、オオフタバムグラが入り込む余地のあまりない場所です。
 アイナエの場合は適応範囲は広く、外来種の入り込む草地や裸地にも生育していることがあり、滋賀の山麓では割とよく見掛けます。

 アイナエとヒメナエは上記のような生育条件に差があるほか、茎葉はアイナエは茎下方にかたまってまるで輪生状に付くのに対して、ヒメナエは対生する葉がほぼ同じ大きさで対生して各節に付くことにより区別できます。両種ともに裸地を好みますが、ヒメナエは芝地のような乾燥する粘土質の土壌には生えず、地下水位の高い裸地状の湿地に生育します。

 画像はアイナエ(左)とヒメナエ(右)の画像。
 葉のある場所に注目してください。

キツリフネ

  • ユクノキ
  • 2017/08/28 (Mon) 21:43:02
すっかりご無沙汰しました。お世話になったシダの観察は、夏緑性が加わってから手に負えなくなり、休業中です。石灰岩地にはよく通っていますので、いずれ気を取り直して再開しようと思ってはいます。
 知人に案内されキツリフネに出会いました。岡山県北西部、カルスト大地へ登る急傾斜の道路際です。花の構造についてマツモムシさんのツリフネソウについてのわかりやすい解説で勉強させて頂きました。報告及びお礼まで。

Re: キツリフネ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/29 (Tue) 21:27:35
ユクノキさん、初めまして望月と申します。
季節のお便りを楽しく拝見しました。
私の長々しい投稿がじゃまになって、ご投稿されにくかったと思います。パブリック・スペースを独占しているようで申し訳ありません。
またご投稿されるのを楽しみにお待ちしております。

画像は先日見たオオフユイチゴの花です。オオフユイチゴは兵庫県では、淡路島に多くありますが、本州側では稀です。今まで2ヵ所で確認されていましたが、3ヵ所目の自生地が見つかりました。この画像はその場所で標本に採った花を写しています。通常は下向きに咲いていますが、裏返して撮影しました。

Re: キツリフネ

  • ユクノキ
  • 2017/08/30 (Wed) 18:33:27
神戸の望月さん、ご挨拶が遅れました。
スズダケについての一連のご投稿を遮ってしまい、こちらこそ申し訳ありません。遅ればせながら、拝読しましたところ、一般的な導入から文を進めて、私の如き門外漢にも楽しく読みやすく、画像も親しみのある種とのツーショットで素敵でした。大拍手です!
オオフユイチゴという種もあるのですね。こちらも昨日フユイチゴに花芽がついているのを見つけ、そろそろ咲くのかなと思っていたところです。
この画像は5月初めに岡山県立森林公園でみかけたものです。きちんと観察していませんので恥ずかしい限りですが、望月さんのお話のお陰で興味が沸いてきました。ご返信感謝いたします。

Re: キツリフネ

  • 神戸の望月
  • 2017/08/30 (Wed) 21:50:27
ユクノキさん、こんばんは。

私の雑文を誉めて頂き、ありがとうございます。ササにあまり関心のない方にも2ショット写真なら振り向いて頂けるかなと考えたのですが、そこも評価して下さり、とても嬉しいです。

岡山県立森林公園は学生時代に一度、社会人になってからも一度おじゃましました。フユイチゴ類では、コバノフユイチゴもあったと思います。
貼って下さった画像はおそらくチシマザサの花ですね。と言っても画像から分かったのではありません。岡山県立森林公園と言えば、チシマザサの群生が良く知られていて、私も観察しました。
ご一緒した地元の方に岡山ではスズコと呼ばれていると教えて頂きました。
一般的にはネマガリダケの方がよく知られた名前です。私もネマガリダケは大好きで季節が来れば、供してくれる店でよく頂きます。
マツモムシさんは兵庫県北部でも今年開花したと言われていました。

画像は先日見たヤブツバキの実です。通常は球形に近い形をしていますが、稀にこうした縦長の紡錘形のような形のものがあります。そしてそうした形の実を付ける木では、毎年どの実も同じような形になります。

Re: キツリフネ

  • ユクノキ
  • 2017/08/31 (Thu) 23:08:06
神戸の望月さんへ

こんばんは。岡山の森林公園に来られたのですね。私は近いので年に数回以上出かけます。がチシマザサということは知りませんでした。尾根伝いにササが一面に広がって壮観ですが、クマが出てきそうなので単純にクマザサと思い込んでいました。
ヤブツバキの紡錘形の実、面白いですね。こちらでも探してみましょう。
これはコウヤボウキまたはナガバノコウヤボウキ、初めて出会いました。こんな花が咲くなんて思ってもみませんでしたから一寸感激です。

Re: キツリフネ

  • 神戸の望月
  • 2017/09/01 (Fri) 22:46:51
ユクノキさん、こんばんは。

貼って下さった画像はナガバノコウヤボウキだと思います。
まず花期が今頃なのはナガバノコウヤボウキで、コウヤボウキは10月頃から開花します。それに花もコウヤボウキの方がもう少し大きいです。また前年枝の束生する葉の中央に花を1個付けるのもナガバの特徴です。本年枝につく葉は、ナガバもコウヤボウキも卵型ですが、ナガバのみ前年枝につく葉が長楕円形になるためその名称があります。

クマザサは植物学的に正しいクマザサと、そうでないのに俗にクマザサと呼ばれているものがあります。
正しいクマザサも各地で神社などに植えられたものが野生化していますが、自生地は京都だけと言うのが定説です。でもそれも本当の所は分からないとも言われています。
例えば北海道や兵庫県ではミヤコザサをクマザサ、東北のある地方ではチシマザサをクマザサ、山陰地方ではヤネフキザサをクマザサと呼んでいることが多いようです。
それは冬季に寒さで葉の縁が白く隈取られるためです。
おっしゃるように熊が出そうな所にあるからクマザサと言う俗説もよく聞きます。
この画像が正しいクマザサです。チシマザサは大きくなれば高さが4mほどにもなりますが、クマザサはせいぜい背丈が1m位です。

Re: キツリフネ

  • ユクノキ
  • 2017/09/02 (Sat) 19:14:29
神戸の望月さんへ

 クマザサのイメージ、お写真でよくわかりました。手元の古い図鑑もみましたがチシマザサとは明らかに違いますね。岡山県はチシマザサの西限になるそうで、私も少しずつ経過観察できるかなと思っています。
 ナガバノコウヤボウキ、とはっきり教えて頂きありがとうございました。岩場に多いと記されたとおり、石灰岩の露出した尾根にあったものです。
 スレッドが入れ替わって恐縮です。望月さんのご本題のスズタケの記録とマネキグサのご紹介の方、興味深く拝読させて頂きます。

Re: キツリフネ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/09/16 (Sat) 03:26:51
ユクノキさんへ

 長らく管理人不在でご迷惑お掛けしております。
 遅ればせながら季節のお便り、ありがとうございます。
 投稿頂いたキツリフネから、岡山の真庭市の親戚の家の近くの沢でキバナアキギリやツリフネソウ、果実期のウドとともに見たことを懐かしく思い出しました。道端ではビナンカズラが結実していました。
 同じ日に近隣地域の山間の溜池でミズニラを見つけ、倉敷自然史博物館へメールで報告しました。この地域では猟師が健在で、シカの食害にも遭わず、ミズニラをはじめとした稀少な湿生・水生植物が今でも健在なはずです。
 機会があれば再訪したいものです。

 画像はその当時撮影したミズニラです。大胞子、小胞子ともに確認できました。

2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/30 (Sun) 21:29:38
マツモムシさん、こんばんは。

有馬川沿いのミヤコザサらしきものの状況を教えて頂き、ありがとうございます。知人から情報を得て、知ってはいたのですが、まだ見に行けていません。
タチクラマゴケのことも興味深く拝読しました。

この投稿は前の投稿と同じ主題ですが、長くなると読みにくいと思い、改めました。

ミヤコザサは冷温帯を好む植物で、六甲山でも山上などの高所に多く生育していますが、表六甲の標高250m付近にも1000ラメット程の集団があり、標高400m位になると、表六甲でも万単位の稈からなる集団がいくつもあります。複合体であることが関係しているのかどうかは分かりません。
また、尾根筋などの乾いた地点でよく見かけますが、じゅくじゅくに湿った所にも適応して、そうした場所にも密で規模の大きい集団をしばしば作っています。このことも複合体であるためなのかどうかは分かりません。

ササ類の開花について、一斉開花や部分開花と言う言葉がよく使われます。イメージをつかみやすい便利な言葉ですが、曖昧さもあります。
例えば、去年、今年の六甲山のスズダケの開花イベントを一斉開花と言う場合、(おそらく)複数のジェネットが同調して開花したことを意味しますが、単独のジェネットのみで9割位のラメットが開花した場合も一斉開花と言い得ます。
また、ある一定範囲に複数のジェネットが存在し、ほとんど全てのジェネットで、3割程のラメットが開花した時は、一斉開花と言っても良いのでしょうか。
こう言うように考えると、ジェネットの特定が出来ていないと、同調開花かどうかも判断不可能なことが分かります。
例えば、地上部を見ると数百メートル離れた2つの集団があり、表土をはぎ取ってみて、地下茎の連結がなかったとしても、2つの集団は何らかの事情で分断された同一の遺伝子型を持つ、同じジェネットと言うこともあり得ます。
そしてその2つの集団で同じ年に、8割位のラメットが開花したとしてもそれは同調開花ではなく単独開花です。
つまり、個体の認識が出来ていない状態で開花規模だけを論じても開花特性の本質に迫ることは無理です。
とは言っても、開花状況の観察くらいは素人にも可能なので、それを書いてみます。

昨日5ヵ所でミヤコザサらしきものを観察したところ、3ヵ所で新たに開花したラメットに出会いました。いずれも小規模なものです。
この画像では、縦方向に伸びる白く長い線状のものが写っています。これらが花茎で、小穂はほとんど残っておらず、実は1つも出来ていませんでした。万単位のラメットからなる集団が107本の花茎をあげていました。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/30 (Sun) 21:36:12
この画像は稈の先端部に短く貧弱な花穂をつけた所を写しています。以前の投稿でも同様なものを紹介しました。数千のラメットからなる集団に花茎は9本ありました。実は1つも出来ていませんでした。
同様の稈がもう1本ここにはあったので、それも次に紹介します。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/30 (Sun) 21:37:36
それがこれです。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/30 (Sun) 21:41:19
この画像は中央付近に2本の白い花茎が写っています。万単位のラメットからなる集団に花茎は5本ありました。実は1つも出来ていませんでした。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/31 (Mon) 17:13:08
マツモムシさん、こんばんは。

部分開花したミヤコザサらしきものを観察していて一つ気づいたことがあります。
それは花茎が上がっている場所です。
この画像では、集団の辺縁部で花序が上がっています。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/31 (Mon) 17:14:51
この画像では、稈が散在する所で花茎が上がっています。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/07/31 (Mon) 17:29:23
この画像では左右に長く伸びた白い線状のものが倒伏した花茎ですが、やはり稈がまばらにある所で出てきています。
1枚目の107本の花茎を挙げた集団も画像の手前が辺縁部になっています。
集団の辺縁部や内部の稈が散在する場所は、地下茎がまだ伸びる余地がある所と考えられます。
そうした地下茎の先端部が伸長している可能性のある部分の付近から少数の花茎を上げて部分開花しているのだと思います。
稈が密集しているような場所、すなわち地下茎が伸びる余地がないような所からは花茎をあげていません。

     

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/03 (Thu) 01:37:34
神戸の望月さんへ

 根茎を横走して自生している集団を見かけでジェネットに別けるのは至難の業でしょうね。短い根茎を持つ草本でも数年~十数年順調に経過した大株では、初年度の根茎は腐敗して各シュートは独立しており、同心円状に広がっていることから、同一個体と予想することができます。このような個体でも人為的な機械による撹乱を受けた痕跡がある場合は、現地調査の場合は、撹乱の痕跡か、自生面積を記録します。根茎を横走して群生するものは個体数の計測は不可能なので慣習的に自生面積か占有率を記録します。

 小穂が不稔、または脱落しているとのこと。この場合は結実した小穂は既に脱落してしまったか、全て不稔で多くは脱落してしまったかのどちらかですね。しかし、3枚目の画像などをよく見てみると、まだ小穂は結実へと向かうに至っていないような感じなので、花穂全体の小穂がほぼ不稔なのでしょうね。花粉を精査すればはっきりとすると思います。不稔花粉は中身がないので、ふつうはしぼんでいますが、中身が空洞でありながらも外形を保っているものもあります。観察を深められたいなら、一度花粉を顕微鏡で調べられたら如何でしょう?顕微鏡による花粉の観察方法など、ご質問頂けたら回答させて頂きます。

 花茎の上がる場所ですが、有花茎と無花茎が分化し、根茎が発達している単子葉植物の場合、ふつう栄養を生産する無花茎は有花茎よりも多く、充分に無花茎が生育した後に、根茎の先の無花茎のある節よりも先の節から有花茎が生じます。根茎を横走するカヤツリグサ科やイネ科の場合は花茎を上げつつ、さらに根茎を伸ばして、その先の節からは無花茎を上げます。初夏と秋の2度有花茎を上げるイネ科の場合は、夏に無花茎を上げた後、さらに根茎を伸ばし、伸びた根茎の節に秋から有花茎を上げ、その後はさらに伸びた根茎の先に越冬芽を形成します。根茎を横走する草本に近い挙動を示すミヤコザサの場合、ラメットの周縁部に花茎があがるのはむしろ理にかなっているとも見て取れます。

 画像は三田市の溜池土堤で開花中のユウスゲ。ノカンゾウ、キキョウ、サワシロギク、ミズギボウシ、ナツエビネなど、夏の花の開花が始まっていました。ユウスゲは所によって根が紡錘状に膨らみがあったり、なかったり、ノカンゾウと中間の色彩が見られれたりと、一筋縄ではいかないものだと感じますが、この場所のもはとりあえずはユウスゲとしてもよい集団だと思います。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/04 (Fri) 21:55:50
マツモムシさん、こんばんは。

個体数の計測が不可能な場合の記録の仕方を教えて頂き、ありがとうございます。カヤツリグサ科やイネ科の植物の詳しい生態を分かりやすく解説して下さったことも感謝します。

今まで見たミヤコザサらしきものの小規模部分開花の様子は、いささか乱暴ですが樹木になぞらえて、地下茎や稈が幹や枝だとしたら、伸長している何本かの本年枝にだけ花がさいているような現象だと私は考えました。
そしてそうした部分開花を繰り返しながら、いつかは前年枝にも多数花芽が出来る、大規模一斉開花の時が来るのではないかと思っています。
これはもちろん、毎年のように部分開花が見られるというミヤコザサーチマキザサ複合体に限った話ですが。
そして確認できた部分開花のあったジェネットを毎年観察して一斉開花の年まで追いかけることが出来れば楽しいだろうと考えています。

花粉の顕微鏡観察について温かいお気遣いを示して頂き、ありがとうございます。
見ることはたぶん何とかなると思いますので、指で触れて花粉が付くような状態で採るのが良いのか、またどうして持ち帰り保存すべきなのかについてご教示頂ければ嬉しいです。よろしくお願い致します。

ユウスゲとノカンゾウの中間的な色彩の花は私は未見です。面白いものを見つけられましたね。

知人にミヤコザサーチマキザサ複合体の六甲山以外での分布について聞かれたので、小林先生にお聞きしたことを書いておきます。
東は北海道釧路市の標津湿原から、本州の太平洋側の各地(中国地方はないようです)を経て、北九州の阿蘇・久住山系まで、至る所に出現しているそうです。

小林先生は、日本産のササ類を稈鞘の挙動によって4種類の分枝様式に分けることを提唱されています。
第一は、分枝が母稈の稈鞘の内部で起こり、枝の基部が包まれて維持される内鞘的分枝様式で、メダケ属、ヤダケ属、ならびにササ属の大部分に共通するそうです。
第二は、分枝に伴って、稈鞘基部の辺縁側が母稈を離れ、稈鞘全体が枝を抱くようになる移譲的分枝様式で、スズダケ属、スズザサ属に共通し、アズマザサ属の多くに見られると言うことです。
第三は、腋芽が母稈鞘の腋芽側を突き破って分枝する外鞘的分枝様式で、アズマザサ属のごく一部、ならびにササ属ミヤコザサーチマキザサ複合体の多くに見られるとのことです。
第四は、同一の稈に外鞘的、移譲的の2種類の分枝様式が混在する混合型で、アズマザサ属の一部に見られるようです。
同定が困難なササ属、アズマザサ属、ミヤコザサーチマキザサ複合体の識別に特にこの分類方法は力を発揮すると小林先生は考えておられます。

画像は六甲山のミヤコザサらしきものの外鞘的分枝様式を写したものです。小林先生にも送り見て頂いた所、外鞘的分枝様式の立派な証拠写真になるとお墨付きを頂きました。
左側の稈鞘の基部を突き破って右に枝が伸びています。

私が今まで観察した六甲山のミヤコザサらしきものの分枝様式はほとんで全て、この外鞘的分枝様式でした。
これはあくまで状況証拠ですが、統計的に積み上げられたデータの重みを考え、小林先生を信頼すると、やはり六甲山のミヤコザサらしきものは、ミヤコザサーチマキザサ複合体と言うことになります。

内鞘的分枝様式はネザサで、移譲的分枝様式はスズダケで写真が撮れそうなので、撮れ次第画像をアップします。
言葉の説明より、画像を見た方が分かりやすいです。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/10 (Thu) 01:29:00
神戸の望月さんへ

 このところ調査と瑣事により、なかなかレスできませんでした。
 日本産ササ類の4つの分類様式は興味深いですね。
 イネ科草本の分枝形式もこの形式に当てはまりそうです。
 カヤツリグサ科では同属同節でも花茎が前年鞘の中央から出るか、基部から腋生するか、匍匐根茎の先から新鞘から出るかといった違いがあり、同定のキーとなることがあります。

 花粉を放出しつつある小穂は、乾燥によって花粉が放散されるので、ジップ付きのポリ袋に入れて持ち帰るのが良いでしょう。まだ花粉放出していない小穂の場合、同様に持ち帰りジップ部分を開いて置いておき、小花が開くまで置いておくと良いと思います。
内鞘的分枝と移譲的分枝の解りやすい画像を撮られる機会がありましら、またご投稿いただけると嬉しいです。

 画像は但馬の谷筋で見たヒメノガリヤス。周辺はチシマザサが茂る環境でした。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/10 (Thu) 16:58:15
マツモムシさん、こんにちは。

サンプルを持ち帰る際の注意点を教えて頂き、ありがとうございます。
ササ類の結実について、稔性の有無とは別に花の数の問題があると思います。風の力を借りて有性生殖をするイネ科植物ですから、ある程度密に、また多数開花していないと、やはり結実しにくいはずですから、小規模部分開花では実を結ぶ可能性は極めて低いと考えられます。

この画像はネザサの内鞘的分枝様式を写したものです。右側の主稈の節から左に枝が出ています。腋芽が成長して枝になる時に、稈鞘を突き破らずに、その内部に包まれたままであることが分かります。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/10 (Thu) 17:03:23
この画像はクマザサの内鞘的分枝様式を写しています。右側の稈の節から左に枝が出ています。やはり腋芽が成長して枝が形成される時に、稈鞘を突き破らずに、その内部に包まれたままになっています。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/10 (Thu) 17:08:54
この画像は、ゴキダケ(ネザサの節に毛のある品種)の内鞘的分枝様式を写しています。左側にある稈の節から右に2本枝が出ています。枝の成長の過程で稈鞘が稈からやや離れつつありますが、腋芽が稈鞘を突き破っておらず、やはり稈鞘内部に包まれて腋芽が大きくなったのが分かります。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/10 (Thu) 17:15:33
この画像は、スズダケの移譲的分枝様式を写しています。右側の稈の節から枝が出ています。(節が見えていないのは、稈鞘が節間より長いためです。)枝が成長する過程で、稈鞘が主稈を離し、枝を強く巻いています。つまり、主稈から枝に稈鞘が移譲されたようになっています。

Re: 2017年の六甲山のミヤコザサらしきものの開花状況

  • 神戸の望月
  • 2017/08/12 (Sat) 13:34:20
知人から内鞘的分枝について、ご質問を受けました。ネザサやクマザサの画像は、稈鞘を枝が突き破っているのではないのかと。
そこで、もう少し説明します。
ネザサやクマザサの画像は、枝の成長に伴って、稈鞘が縦に裂けています。そしてこれらの稈鞘は時間の経過とともにはがれ落ち、枝に生じた鞘の方が通常は長く残ります。
外鞘的分枝様式の例としてあげた画像を見ると、腋芽が伸び始めてすぐに、稈鞘の側面を突き破っているのが分かります。枝の成長に伴って縦に稈鞘が裂けたのではありません。

ちなみに、外鞘的分枝様式(extravaginal branching style)、内鞘的分枝様式(intravaginal branching style)、移譲的分枝様式(transfer branching style)によって日本産のササ類を分類する手法は、2016年に小林先生が発表されたものです。

この画像は六甲山のミヤコザサらしきものの外鞘的分枝様式を写しています。右側の稈の節に生じた腋芽が稈鞘の側面を突き破って左側に枝が出ています。

イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:02:31
マツモムシさん、こんにちは。
今年6月の秋田八幡平でみた植物で、まだ名前のわからないものが残っていて、これもそうなんですが、2種ともイグサ科かなと思いつつも同定が出来ないでいます。みて頂けないでしょうか。

一つ目は湿原の木道沿いで見たものです。草丈は測っていませんが10~20cm位の範囲だった様な気がします。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:07:32
葉は殆ど見えませんが、画像を拡大すると下の方にわずかにある様に見えます。1枚目の花の拡大です。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:11:37
茎には稜がある様にみえます。茎の径は1mmかそれ以下、蕾の長さで3mm程度だった様に思います。ミヤマイかなとも思いましたがよくわかりません。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:19:00
二つ目は湿原や登山道ではなくて小屋の出口に外来種の草と一緒に一塊で生えていた物ですが、小さなカヤツリグサ科かなと思い撮りました。途中に花がある様に見えてホタルイ属かなとも思ったのですが、どうも違う気がします。周りに人や建物があったので植物体しか撮っていませんが、通路の石の隙間でした。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:22:59
草丈は20~30cmでほとんど下1/3以下の場所に花がありました。でもまだ咲いていない様に思います。これも茎の径は1mm程度、花序の大きさは3mm程度でした。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/05 (Sat) 13:30:08
葉の基部は下から3~4cm位が淡褐色の葉鞘になっています。
念の為茎を裂いてみましたがホタルイ属の様な仕切りなどはありませんでした。やはりイグサの仲間かなと思います。

Re: イグサ科でしょうか。

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/10 (Thu) 02:05:17
こまつなさんへ

 いろいろとあって、レスが遅くなってしまいました。
 なかなか難解な2種ですね。
 先ず最初のものは小穂基部から伸びる苞葉が見られないため、イグサ科ではなく、カヤツリグサ科のハリイおよびミネハリイ属の何かでしょうね。見た目、有花茎に隆起する部分と溝の部分が顕著にあり、小花が極少ないので、可能性としてはミネハリイが考えられます。基部近くの小さな葉状苞を、図譜に照らし合わせて再度確認してみてください。それでもなおかつハリイ・ミネハリイ属が単純に解決できないのはこまつなさんもご存知かと・・・

 もう一つの小屋の出口にあったものは画像から判断すると、イグサの花序出し始めのもののように見えます。こちらの高所では花序が展開しつつありますが、まだ開花していないものも多いです。東北の高所ならちょうどこんな具合かなと思います。

 画像は先日調査に入った谷で咲いていたシモツケソウ。初夏から晩夏の花の端境期を飾る貴重な花ですね。

Re: イグサ科でしょうか。

  • こまつな
  • 2017/08/10 (Thu) 11:09:56
 マツモムシさん、
 お忙しい所、お返事を有難うございました。ミネハリイ属のミネハリイを図譜で見てみました。おっしゃる通り茎の表面のデコボコが撮った画像を拡大して見えました。それと基部近くの小さい苞も見えました。あと根茎の様子と鱗片や痩果、観察が必要なのでこれを宿題として。。(volさんはほぼ毎年行かれているので、また来年はもしかしたら3人で最チャレンジ出来るかもしれないので、)ミネハリイを第一候補に挙げておきたいと思います。
 もう一つはイグサの若い株、小さい時はこんな姿なのですね。勉強になりました。こちらでも見る機会はあると思うので気を付けてみたいと思います。有難うございました。

シモツケソウ、ふわぁ~と咲いた感じが繊細でいいですね。

写真の植物の名前

  • ぱきーら
  • 2017/08/05 (Sat) 13:24:36
写真の植物の名前がわかりません。
ベランダの鉢に生えてきた草です。
鳥が運んできたものと思われます。
イタドリでしょうか。

Re: 写真の植物の名前

  • えん
  • 2017/08/06 (Sun) 08:11:19
若いイヌホオズキの仲間と思います。

Re: 写真の植物の名前

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/10 (Thu) 01:34:08
ぱきーらさんへ

 管理人のマツモムシです。
 私もえんさんと同意見で、イヌホオズキの仲間の若い個体だと思います。外来種で生育力旺盛なので、鉢内に大切にされている植物があるのなら、抜いたほうが良いと思います。

ウキクサの種を教えてください

  • とーー
  • 2017/08/01 (Tue) 13:09:35
はじめて投稿します。

子の自由研究にウキクサ類を使うため数種集めたのですが、種がわからないものがありましたので教えてください。

葉は大きいものでも長径3mm、裏は赤紫で肉厚、葉の表面に隆起している部分あり、根は葉から2本出ているものが多い、根の先は丸い。
淡路島の小さなため池で採集しました。

ムラサキコウキクサという種なのでしょうか。

よろしくお願いします


Re: ウキクサの種を教えてください

  • とーー
  • 2017/08/01 (Tue) 13:10:44
横から見たところ

Re: ウキクサの種を教えてください

  • とーー
  • 2017/08/01 (Tue) 13:12:23
根の先

Re: ウキクサの種を教えてください

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/08/03 (Thu) 01:57:31
と--さんへ

 葉脈が中央以外は不明瞭で葉質はやや厚く、夏期でも紫色を帯び、根端は鈍頭という特徴からムラサキコウキクサとしてもよいと思います。冬季に常緑であるかどうか観察できれが完璧ですが、夏休みの宿題なら冬の確認は難しいのでしょうね。

 画像は先日篠山市で見たオグラコウホネ。淡路島ではコウホネ類は見たことがありませんね。しかし、県内ではヒメシロアサザやシログワイ、シンジュガヤがある稀有な場所です。

Re: ウキクサの種を教えてください

  • とーー
  • Site
  • 2017/08/04 (Fri) 12:40:56
ご教示感謝します。

すぐに集まった浮遊植物6種の内、見かける頻度が高いもの4種を選び実験開始しました。本種はあまり見かけないので、観察のみにとどめました。

液体肥料を使い、遮光幕設置区、pH9アルカリ性水区、pH5酸性水区、無肥料区を使いどの条件でどれがよく繁殖するかを追います。

池や田、場所によって優占種が異なるのが不思議なので、中学生の娘に一つの実験をさせています。

アルカリ性区では入れて数十分するとアゾラが根を落とし、細かくばらけました。これからどうなるか見ものです。

ありがとうございました。

六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/14 (Fri) 23:36:39
マツモムシさん、こんばんは。

ミヤコザサに関心を持って観察するようになってから2年程になります。最初の頃は、稈の高さが1.5mのものや稈の上部で分枝するものに出会っても、よく育ったもんやなくらいに思っていました。因みに図鑑的なデータでは、ミヤコザサの稈の高さは80㎝位までで、稈は稀に基部近くで分枝することもあるが、通常は分枝しないと言うことになっています。

観察する数が増え、1.5mを超える高さの稈や上部で複数回分枝するものにあまりにも多く出会うようになり、これは果たしてミヤコザサなのだろうかと言う疑問を抱くようになりました。

そして答えらしきものも得られないまま観察を続けていた所、今年の4月に出版された「日本タケ亜科植物」(小林幹夫 北隆館)と言う図鑑に最近出会いました。
おそろしく内容の充実した図鑑で、これを見ずしてはタケ・ササ類について語ることが出来ないと言い得るほど出色のものです。

その図鑑にミヤコザサーチマキザサ複合体(隣接するミヤコザサ節とチマキザサ節の局所的個体群間で浸透交雑を繰り返し形成された、連続した限りない中間形を含む、推定雑種個体群)と言う項目があり、その特徴を読んでみると、私が六甲山で観察しているミヤコザサらしきものによく当てはまっています。
きっとこれに違いないと思い、小林先生に質問した所、六甲山のミヤコザサらしきものは、ミヤコザサーチマキザサ複合体だと判断していますとのご回答を頂きました。
因みに兵庫県では、チマキザサ(稈の高さは1~2m、稈はまばらに分枝する)は中北部に広く分布しています。
あるいは、六甲山のミヤコザサらしきものは地理的に見て、アマギザサーミヤコザサ複合体の可能性もあるとのご見解も示して頂きました。アマギザサーミヤコザサ複合体の場合、稈を折るとくさい匂いがするそうです。
それはアマギザサの特徴で、100%確実に雑種に受け継がれているとは言えないものの、一つの判断基準だそうです。
今まで100点以上のミヤコザサらしきものの標本を作り、その都度稈を折っていますが、一度もくさい匂いがしたことはありません。

標本を見て頂いたk先生に小林先生のご見解を伝えると、六甲山には純粋なミヤコザサはないのかも知れませんねと言われていました。

この画像のミヤコザサらしきものは枝が2本出ています。
上にある2枚の葉は、稈が地上に出て来た1年目に頂部についたものです。下にある2枚の葉はその翌年に分岐した枝の先についたものです。一番左にある鮮緑色の葉は今年分岐した枝の先についたものです。つまりこのラメットは3年生きていることになります。
純粋なミヤコザサのラメットの寿命はよく1年と言われますが、「日本タケ亜科植物」では約1.5年となっています。
つまり1つのラメットの寿命が3年あることからも、純粋なミヤコザサでない可能性が強いと考えられます。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/14 (Fri) 23:54:55
この画像はk先生に教えて頂いて見て来た、今年部分開花した六甲山のミヤコザサらしきものの花です。
実物を見たことはありませんが、純粋なミヤコザサの小穂は暗紫褐色をしているようです。そしてチマキザサの小穂はアントシアニンを含まない緑色だと「日本タケ亜科植物」に書いてあります。
この画像の小穂はその中間的な色をしています。その点もミヤコザサーチマキザサ複合体であることを示しているのかも知れません。

最初に言うべきことを忘れていたので、ここで書きます。
私は開花周期の長いササ類の雑種がそれほど出来るはずがないと以前は考えていました。
隣接する交配可能な2種の局所的個体群が同時期に開花することが、そんなにあるのだろうかと言う疑問です。
小林先生に教わったのですが、人の目につきにくい部分開花はかなりの頻度であると考えられますとのことです。私自身も去年と今年、六甲山の違う地点でミヤコザサらしきものの部分開花を見た訳ですが、あるいはそうなのかも知れません。
因みに、ミヤコザサーチマキザサ複合体はほとんど毎年どこかで開花していて、花粉は均一で充実し、稔性も高いことが知られているようです。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/15 (Sat) 22:35:04
 神戸の望月さん、こんばんは。
 またしても興味深い情報、ありがとうございます。タケ・ササ類はあまり勉強できていないので、こういった情報を頂けるのは嬉しいことです。部分開花については時々見かけることがあります。
 先日、氷ノ山に行ってきたのですが、山麓でチシマザサらしきものの開花を見ました。画像は撮っていないのですが、小穂は紫褐色が混じっていたので、これもミヤコザサーチマキザサ複合体なのかもしれません。ミヤコザサーチマキザサ複合体は兵庫県下に広く分布していて、ミヤコザサ、チシマザサの純粋種がある場所は限られているのかもしれませんね。今後は花序を見つけた時は撮影を心がけたいと思います。

 画像は先日採集したヤマドリタケモドキ@神戸市。夏キノコのシーズンに入りました。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/16 (Sun) 21:02:49
マツモムシさん、こんばんは。

こんな投稿でも好意的に見て下さり、ありがとうございます。
私もタケ・ササ類に詳しい訳ではありません。まだまだひよっこです。ぴよぴよ。
マツモムシさんはやはり現場によく足を運ばれているだけあって、ササ類の部分開花に出会うことが多いようですね。
私はチシマザサもチマキザサも他府県で何度か見ていますが、花は未見です。図鑑によっては、チマキザサの小穂の写真は暗褐色のものがあげてあることがあります。「日本タケ亜科植物」に信を置けば、雑種であることに気付かずに純粋種と認識している例と言うことになります。
k先生によると県北部のチシマザサやチマキザサについても純粋種であることに疑念が持たれているそうです。
実は今回、「複合体」(hybrid swaam)と言う言葉を初めて知りました。微小種(マイクロ・スピーシーズ)のようなものも含めた中間形の集合として雑種を捉える考え方でササ類を分類している小林先生のやり方が、私にはとても新鮮に写りました。
こうした複合体の分類では、最終的にはDNA解析が欠かせませんが、素人としては外部形態からああだこうだと言う楽しみをなくしたいものです。

いくつか六甲山の分枝するミヤコザサらしきものを紹介します。

稈の上部(基部付近以外)で分枝している場合、枝を一つだけ出していることが多いです。9割くらいはそうです。この画像のように2本の枝を出しているものは、それでもわりと見つかります。葉の色から1年に2本の枝が出たことが分かります。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/16 (Sun) 21:05:50
この画像のように3本の枝を出したものは、ちょっと頑張ればそれでも見つからないことはないです。
葉の色から1年に3本の枝を出したことが分かります。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/16 (Sun) 21:07:51
この画像のように4本の枝を出したものは幸運があれば見つかります。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/16 (Sun) 21:11:24
この画像のような6本の枝を持つものは、今まで3つ見ました。2000本以上の稈を見た中でです。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/16 (Sun) 21:14:59
この画像のように7本の枝を持つものは、これ一つしか見ていません。
分枝するミヤコザサらしきものが一つ見つかれば、その周辺にいくつかそうしたものが集中的にあることが多いです。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/20 (Thu) 01:15:24
神戸の望月さんへ

 ミヤコザサ-チマキザサ複合体の追加画像、ありがとうございます。最後の2つの画像は何か尋常ではありませんね。ミヤコザサと言われても困りますって感じです。
 一昨日は氷ノ山で着生ランの調査でしたが、林床はものの見事にシカに丸裸にされており、葉がほとんど喰われた貧相なチシマザサが棒のように疎らに生えているだけでした。

 複合体という複数種間で浸透交雑しているものはなかなか厄介です。その最たるものがフユノハナワラビ、オオハナワラビ、アカハナワラビ、モトマチハナワラビの種間浸透交雑で、3種以上で混生していたり、ほとんどの個体が稔性があると考えられる胞子を持っているのでとても厄介です。また、ワレモコウとナガボノワレモコウの種間雑種にワレモコウモドキというものがありますが、これも浸透交雑して花序が白色~濃赤紫色の変異幅がある複合体を形成していると考えられる集団があります。ノギク類の浸透交雑もよく知られていますね。水生植物ではサイコクヒメコウホネと呼ばれているものがそれにあたり、ヒメコウホネ、コウホネ、オグラコウホネ、サイジョウヒメコウホネが複雑に浸透交雑したものとされています。実際に兵庫県内に見られるサイコクヒメコウホネは、上記4種の様々な形質が入り混じっているものが見られ、普通に結実します。

 画像は花序がピンク色のワレモコウ-ナガボノワレモコウ複合体と思われるもので、結実が見られるものです。このような稔性のあるものは複合体とするよりは、サイコクヒメコウホネやトウカイコモウセンゴケと同じく雑種起源とする新たな種として記載されるべきものだと思っています。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:14:27
マツモムシさん、おはようございます。

複合体の例を色々と教えて下さり、ありがとうございます。熱心に追究されているフユノハナワラビやオオハナワラビの雑種もたぶん同様のことなのだろうと思っていましたが、やはり複合体だったんですね。
小林幹夫先生には、イネ科ではヌカボとミヤマヌカボの複合体の舘岡亜緒氏の研究があるとご教示頂きました。

その後新たに六甲山の2ヵ所で部分開花したミヤコザサらしきものに出会いました。いずれも50ラメット以下の小規模なものです。
小林先生に画像を見て頂いた所、花序枝の出方の面白い例だと言うご見解を示して頂いたので、いくつか紹介します。
通常ミヤコザサは稈の基部付近から長い花序枝を出します。それはこの画像のような感じです。なおここでは純粋種かどうかと言うことは、しばらく措いています。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:19:59
花序枝には葉が付かず、小穂のみがつくのが通常の形態のようです。
この画像のものは、稈の先端部に短く花穂が出ています。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:21:29
花序の部分の拡大です。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:23:22
これも稈の先端部に短く花穂が出ています。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:29:41
これもやはり稈の先端部に短く花序が出ています。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/24 (Mon) 06:35:58
こうした花序の頂部から花序が出る例は、小林先生によると障害を被った時などに見られるそうですが、これらのラメットはいずれも障害を被った様子はなかったです。

この画像のものは稈の途中から花序枝を出しています。これは異常な挙動だと言うコメントを頂きました。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/25 (Tue) 14:18:55
神戸の望月さんへ

 追加の興味深い画像、ありがとうございます。
 中途半端でスッキリしない花序ですね。何かの障害というよりも、雑種であるがゆえに現れた挙動のように見えます。ハナワラビの雑種で栄養葉の一部の羽片が胞子嚢を着けているのと同様な挙動のように思えます。栄養器官の一部が生殖器官に変化したというような印象です。花序が分枝していないのも、その印象を強くしますね。

 ヤブレガサモドキ自生地の休耕田に草刈りに行ってきました。高温・多湿でヘロヘロになりましたが、なんとか完了。帰宅して飲んだビールの美味しかったこと!

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/26 (Wed) 21:16:51
マツモムシさん、こんばんは。

草刈り、ご苦労様でした。
何とか絶滅させないでおきたいと言う熱い思いに頭が下がります。
Kさんも、お年を考えると楽なはずはないのに、年に何度もあちこちに足を運ばれ整備活動に従事されていて、ほんとにすごい方だなといつも思います。

マツモムシさんならではの鋭いご見解を聞かせて頂き、うなずきながら拝読しました。

この前の日曜日にまた新たに部分開花したミヤコザサらしきものに出会いました。数千のラメットに花序枝が7本ありました。
この程度の極少数の部分開花は、見過ごされやすいものですから、気づかれないまま毎年のようにどこかで部分開花している可能性は強いのかなと感じました。そして、小林先生によると、それがミヤコザサーチマキザサ複合体の一つの特徴と言うことになります。

ご覧になっている方の参考になればと思い、いくつかその極少数の部分開花の様子を紹介します。

この画像のように花序の部分を写しているとまだ分かりやすいですが、現場でササ原をかき分けて探すのはなかなか困難です。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/26 (Wed) 21:21:38
この画像の花序もやはり気づきにくいです。周囲にまとめて何本かあれば、まだそうでもないのですが、単独で存在していると紛れてしまい判別しにくいです。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • 神戸の望月
  • 2017/07/26 (Wed) 21:24:36
これは前年の花序枝が白く枯れ残ったもので、倒れて葉の陰に隠れていれば、まず気づくことはありません。

Re: 六甲山には純粋なミヤコザサは存在しないかも知れないと言う話

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/30 (Sun) 05:24:35
神戸の望月さんへ

 部分開花の追加画像、ありがとうございます。一昨日、昨日と有馬で骨休みをしておりました。一眼レフを携行していなかったのですが、有馬川沿いの林床のミヤコザサsp.は開花・結実が著しく、無花茎の稈も弱っているものが多く、栄養態も更新しつつあるような印象を受けました。一方では旅館の庭園に植栽されているクマザサは鮮やかな葉を広げており、自生のミヤコザサsp.とは起源が異なることを印象づけられました。

 画像は旅館敷地内に繁茂していたタチクラマゴケ。タチクラマゴケは神戸市内では未記録ですが、管理の行き届いた庭園内で細々と生きている可能性の高い種です。有馬温泉の社寺を丁寧に調べれば、他の場所でも残っている本種が見つかる可能性が高いと思います。

この草の名前をどなたか知りませんか?

  • 長崎
  • 2017/07/21 (Fri) 02:05:14
このソバージュの入った露草のような雑草はなんでしょう?
長崎、6月頃。
毎年同じ場所に生え、花が咲いているところは見たことがありません。

Re: この草の名前をどなたか知りませんか?

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/22 (Sat) 03:20:01
長崎さんへ

 「ソバージュの入った」という表現がユニーク、かつ年代を感じさせますね(笑・失礼!)
 ニューウェーブが席巻した、同世代の方とお見受けします。
 ご投稿のソバージュ葉のものはイネ科チヂミザサ属の草本であり、イネ科であるがゆえに目立つ花は咲かせません。普通の草本のような「花が咲いているところは見たこと」がないのはむしろ当たり前のことで、花序に小さな花弁のない小花を付けます。可能性として最も高いのはコチヂミザサで、次にケチヂミザサ、長崎県という場所を考慮すれば、エダウチチヂミザサの可能性もありますが、目立たない花序を上げた時期に正確に判断するべきものと思います。現時点ではチヂミザサの仲間としておくのが無難でしょう。

 画像は昨日に見た近年急激に減少している草原性イネ科ナルコビエ属のナルコビエ。社寺参道脇の草地で見ましたが、このように高密度に群生しているのはこれまで見たことがありません。

Re: この草の名前をどなたか知りませんか?

  • 長崎
  • 2017/07/24 (Mon) 03:10:16
まさか単語一つから年代が割れるとは(-_-;)
青春は90年代です(・∀・)
チヂミ笹!初めて知りました!
オシャレな草なので改良された園芸種が野生化してるのかと思ってました…
どうもありがとうございます。

サイコクヒメコウホネ

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/07/20 (Thu) 09:08:28
西宮の湿生・水生植物のサイコクヒメコウホネの記事のFig.11の写真で蕚が赤色になっていますが、この種では一般的に赤色になるのでしょうか?ベニコウホネ以外でガクが赤色になるとの情報はなかったのですが、最近私市植物園のヒメコウホネ(多分サイコクヒメコウホネのこと?)の名札のある水槽で蕚の赤い花を見つけました。(写真添付) ご存知の方がおられたらお教えください。

Re: サイコクヒメコウホネ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/20 (Thu) 19:14:34
宇治のヒカルゲンジさんへ

 当地のサイコクヒメコウホネでは一部で果実期になると萼が赤味を帯びるものが見られます。全てがそのようになる訳ではありません。もともとベニコウホネはコウホネから作出されたものなので、コウホネ自体に萼が赤味を帯びる潜在性を持っていると考えられるでしょう。ご存知のようにサイコクヒメコウホネはコウホネ、ヒメコウホネ、オグラコウホネの雑種起源なので、コウホネの潜在的な性質を引き継いでいるものもあるでしょうね。ヒメコウホネについてはまだ観察例が少ないのですが、今のところ萼が赤味を帯びたものは見たことがありません。植物園のものは仰るようにサイコクヒメコウホネでしょうね。それにしても随分と赤いですね。

 溜池でコバノヒルムシロが結実していました。

Re: サイコクヒメコウホネ

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/07/20 (Thu) 21:32:26
マツモムシ様

 早速情報をありがとうございました。
コウホネの蕚が赤くなる潜在性を持っているということは、サイコクヒメコウホネだけでなくコウホネ自体も蕚が赤くなる個体が発生する可能性があるということでしょうか?
実は私市植物園ではコウホネと名札のある水槽で蕚が赤くなった果実を見つけました。作業員の方は「ベニコウホネの可能性がある」とおっしゃっていましたが。

Re: サイコクヒメコウホネ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2017/07/22 (Sat) 02:55:40
宇治のヒカルゲンジさんへ

 ベニコウホネはコウホネの栽培品種なので、コウホネとベニコウホネは見た目は違っても、種レベルでは別種、変種とならないごく近縁の品種となる分類群です。コウホネの中から萼が赤くなる個体を選抜して作出されたものです。したがって広い眼で見ればベニコウホネはコウホネの変異の範疇と見なすことができます。見た目にこだわればコウホネとベニコウホネに分けたくなりますが、基本はコウホネの変異の範疇と見るべきもので、乱暴な言い方ですがイネの栽培品種であるコシヒカリとアキタコマチくらいの差だと思ってください。従って、私が作業員であるとしたなら「コウホネのうち、萼片が赤くなる変異集団でしょう。こういったものは品種記載されているベニコウホネという名称が適切なのかもしれません。」と言い換えることもできます。

 画像は昨日見てきた溜池のオグラコウホネです。沈水葉が顕著で萼が赤味を帯びる事はありません。夕刻だったので、ほとんどの花は閉じています。

Re: サイコクヒメコウホネ

  • 宇治のヒカルゲンジ
  • 2017/07/22 (Sat) 09:31:37
マツモムシ様

 いろいろとありがとうございました。もやもやしていたのがすっきりいたしました。またこれからもよろしくお願いいたします。
 
 オグラコウホネ 私市植物園には三木博士が巨椋池で発見したムジナモはありますが、命名されたオグラコウホネはないのが残念です。私は迄自生のオグラコウホネは見たことがないのでぜひ見たいと思っています。(旧巨椋池の近くに住んでいることもあり)