(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)

マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/11 (Sat) 17:39:08
先日紹介させて頂いた、部分開花したマダケの群落から、500mほど離れた場所にある駐車場でマダケが部分開花していました。
その駐車場は、駐車スペースが5台で舗装されています。
南側にウバメガシの生垣があって、わずかに土が露出した所にノゲシ、キレハノブドウ等とマダケが混生しています。
定期的に刈られており、マダケも矮生化して、大きいものでも稈高が1mほどです。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/11 (Sat) 17:42:12
上の画像で示した茶色の四角の辺りを、右側から寄って写したのがこの画像です。
写っているほとんど全ての枝で開花しています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/11 (Sat) 17:45:48
最初の画像の上側に道路が写っています。
その道路から駐車場の方を見ると、石が積んである所があり、その隙間からもマダケが枝を伸ばし、その枝でも開花していました。
それを写したのがこの画像です。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/11 (Sat) 17:50:07
この群落で稈の数は、数十位で、ほとんど全てが開花していましたが、何本かは未開花でした。
この画像は、未開花稈を写しています。
分枝せず、単稈です。
肩毛が顕著に開出しています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/11 (Sat) 17:52:49
ウバメガシの生垣の中に、枝を伸ばし開花しているものもありました。

(続く)

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/13 (Mon) 17:43:12
この群落のマダケの特徴は、節の所で稈が通直でなく、やや折れたような形になり、稈全体がジグザグした形状をしているものが多いことです。
あたかもサルトリイバラやムツオレダケ(六折竹:兵庫県氷上郡にあるマダケの品種)のような形です。
今までタケノコから枝葉を展開していくマダケを観察したことがないので、このジグザグした稈の形状が、マダケでは一般的なことなのか、定期的な剪定と言う環境圧がもたらした結果なのか、今の所は分かりません。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/13 (Mon) 17:54:12
マダケは通常、1節から2本枝を出します。
ところがこの群落のマダケは、1節から3本の枝を出しているものがいくつかあります。
この画像は、1節から3本の枝を出し、さらに同じ節に未発達の腋芽が2つあるさまを写しています。
定期的に剪定されるような状況にあれば、短い節間で多くの枝が出ることは、樹木ではよくある現象です。
このマダケの1節3枝2腋芽も、環境圧による異常な挙動と考えられます。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/13 (Mon) 17:57:35
マダケの栄養器官の最大の特徴の一つは、稈から出る枝の第一節間が中空であることです。
この画像は、そのことを確かめるために写したものです。
写っている節からは3本の枝が出ています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/13 (Mon) 18:05:06
そしてマダケでは、節間に芽溝があります。
私が見た時点では、芽溝が明瞭に発達したものは少なかったです。
稈の片側が平らになって、その反対側が丸くなっている、つまり、稈の断面が板かまぼこのような形のものが多く見られました。
この画像は、芽溝がはっきりと分かる稈を写しています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 10:46:13
お詫びを申し上げて、訂正します。
ここで取り上げた植物は、マダケではなく、ホテイチクでした。
十分に特徴を観察せず、浅はかにも、マダケとしてしまい申し訳ありませんでした。
黒崎先生にも、標本を見て頂き、ホテイチクでお墨付きを頂きました。

ホテイチクの最大の特徴は、稈基部付近の数節で、節の下部1~2㎝が顕著に膨らむことです。
その部分を布袋さんのおなかに例え、命名されています。
この画像は、ウバメガシの生垣の中で見つかった、その特徴がよく出たホテイチクの稈を写しています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 10:50:13
上から7番目の、1節3枝2未発達腋芽の画像でも、節下部の膨らみが見て取れます。
この画像でも、やはり節下部の膨らみが分かります。
稈の中部や上部の節の下部にも、こうした膨らみがあるのがホテイチクの特徴です。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 10:52:47
葉裏に微毛を密生、あるいは散生することもマダケにはないホテイチクの特徴です。
この画像はホテイチクの葉裏を写しています。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 10:54:11
また稈に対して枝が鋭角に出ることもホテイチクの特徴です。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 10:59:34
稈から出る枝の第一節間は、私が切ったものは全て中空でしたが、中実のこともあるようです。(『タケ・ササ総図典』内村悦三 2014)
外穎の長さは18㎜、脈は9~11あって平滑、格子目は目立たないと言う花の特徴は、10倍ルーペで確認出来ます。
画像はホテイチクの花です。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 11:03:04
現在、京都市洛西竹林公園で、キンメイチクの花が部分開花をしています。
キンメイチクはマダケの変種で、芽溝部のみ緑色をしていて、他の稈や枝の表皮は黄金色になる非常に美しいタケです。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 11:05:46
この画像は、キンメイチクの花です。
令和改元になった5月に、3種のタケの花を見ることが出来た幸運に感謝感謝です。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 21:33:58
キンメイチクの画像を間違えていました。
申し訳ありません。
この2つ上の画像は、ギンメイチクでした。
銀明竹は、マダケの変種で、キンメイチク(金明竹)とは逆に、芽溝部が黄金色で、他の稈の表面は緑色になっています。
金明竹と配色が逆で銀明竹とは理に適った命名ではありませんが、どちらも美しい竹です。
この画像が、京都市洛西竹林公園で開花したキンメイチクです。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 21:39:50
ついでに洛西竹林公園にある、金明孟宗(キンメイモウソウ)と銀明孟宗(ギンメイモウソウ)も紹介させて頂きます。
やはり芽溝部が緑で他が黄金色のものが金明、芽溝部が黄金色で他が緑のものが銀明です。
この画像は、キンメイモウソウです。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 21:42:27
この画像は、芽溝部以外にも緑色のすじがあるキンメイモウソウのバリエーションです。

Re: マダケの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2019/05/18 (Sat) 21:54:34
この画像はタテジマモウソウと呼ばれることもある、キンメイでもあり、ギンメイでもあるようなものです。(純粋なギンメイモウソウは洛西竹林公園では、私は未確認です。)

かぐや姫は、竹の光る所を切られて出てきます。
中国の昔にも、金明や銀明があって、それを見たことがある人が、その筋書きを思いついたのではないでしょうか。
私のイメージでは、金明よりも銀明の、それも竹林の周縁部分ではなくやや薄暗い中ほどにある、年数の若い稈の輝くばかりの黄金色の芽溝部が作者にインスピレーションを与えたような気がします。

2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/07 (Sun) 09:15:13
マツモムシさん、お元気ですか。

裏六甲の地獄谷では、中流域で2016年、2017年、2018年に連続してスズダケが開花し、現在は上流域に未開花稈が残っています。
その中流域で先日初めてスズダケの実生個体と考えられるものに出会いました。
この画像がそれです。
葉の長さは3㎝程、幅は4mmくらい、葉の質はやや硬く、葉の裏は少し白く、周囲の状況から判断してもスズダケである可能性が高いと思い、持ち帰り植えました。
次にそれを掘り上げた画像を示します。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/07 (Sun) 09:23:02
既存の地下茎に連結しておらず、「回復笹」でもありません。
どのように成長して地下茎やジェネットが形成されるのか、次回の開花はいつになるのかと言った興味が尽きません。
広大な栽培場所と長い年月を要することになりますが、とりあえず前に進んでみるつもりです。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/07 (Sun) 09:43:10
去年の報告で、ほとんどの稈が開花枯死したスズダケのジェネットにおいて、ひこばえのように生じた「回復笹」が稀に見受けられることを述べました。
小林幹夫先生の『日本のタケ亜科植物』に掲載されている「ミクラザサの生活史の研究」と言う卓越した論文に、そのことに関連した言及があるので、その部分を引用させて頂きます。

 一斉開花に伴う枯死が、致死遺伝子の正常な発現と考える時、再生稈の出現は、致死遺伝子の不完全な発現、すなわち漏出性(もしくは遺漏)leakyとみなすことができる。

再生稈とは回復笹とほぼ同義で、この引用文は内藤哲氏が2002年に発表した「シロイヌナズナ:未知を知るためのツールボックス」と言う論文を参照した旨が記されています。
いわば死に損なった稈が個体の全滅を、種子による繁殖とは別に、救う可能性を秘めていると言う考え方が非常に興味深いです。
この画像はマムシ谷のスズダケです。
20ラメット以下の極小規模の集団が、周囲数キロに他のスズダケのジェネットがない状況で生育しています。
スズダケ以外の笹は、全てミヤコザサーチマキザサ複合体です。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/07 (Sun) 21:30:45
上の投稿で再生稈と回復笹はほぼ同義とかなり乱暴に書きましたが、やはり同じものではないので、説明を加えます。
1997年に御蔵(みくら)島でミクラザサが一斉開花しました。その後、葉も果軸も脱落し、枯死したように見える稈の中に、節から新たに細かい葉を付けた枝を出したものがあり、小林先生はそれを再生稈と呼んでいます。
内村悦三氏の『タケ・ササ図鑑』に、「マダケでは開花した場所の地下茎は稈より1年長く生存していて、稈が枯死した翌年には回復笹と呼ばれる小さな笹状の地上茎を多数発育させて新しい葉が現れるたびに次第に大きくなる。」と言う記述があります。
そこからとって私はスズダケにその語を当てはめました。
ミクラザサもマダケもスズダケとは異なる種なので、全く同様に考えるのは正しくなく、あくまで参考です。
種子繁殖以外の存続を図る方法であること、それに枯死したかのように見える稈や地下茎から新たに枝や稈が出てくる点を考えれば、再生稈も回復笹も共通性があると言うほどの意味です。

現在六甲山で出現しているスズダケの回復笹らしきものが、順調に成長を続け、再びジェネットがある程度の規模で形成されて初めて回復笹と言い得ることになります。
マダケの種子は稔性が極めて低いことが知られており、回復笹によって元の竹林へと回復することも確かめられています。
スズダケも私の観察した所では、稔性が低い種と考えられます。
種子繁殖が困難でも、回復笹で種の存続が可能なら、個体はクローンとして生き続け、半永久的に死なないことになります。
何と言う長命な生き物でしょう。

この画像は、裏六甲の地獄谷で見たスズダケの回復笹です。掘ってみると既存の地下茎と繋がっていました。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/21 (Sun) 17:12:53
2016年に始まり、2017、2018年と続いた六甲山のスズダケの大規模一斉開花は、今年も継続しそうです。
この画像のスズダケの花穂は、住吉谷にある1000前後の稈からなる小集団で昨日撮影しました。
その集団では、2016年から3年連続開花があり、90数%の稈は開花枯死しています。
昨日の時点で花序が展開しつつあった稈が10数本ありました。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/21 (Sun) 17:18:34
地下茎から直接立ち上がっている花茎があり、それは2016、2017、2018年にも見られた現象です。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/21 (Sun) 17:21:04
この画像は、前年まで開花がなく、昨日の時点で花芽も見られなかった稈です。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/04/21 (Sun) 17:29:45
上の画像の稈の根元付近に、タケノコが出ていました。
通常の栄養繁殖が続いている時期に見られるものと同じようなタケノコです。
大規模一斉開花が継続している時には、今まで観察した所では、タケノコは出て来ません。
開花稈が新葉を展開することもありません。(稀な例外については、去年報告しました。)
ほとんど全てのエネルギーが開花にのみ注がれているかのような状況になります。
このタケノコの今後の成長に注目しています。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:10:57
この上の画像のタケノコを昨日見に行きました。
最大のもので40㎝になっていて、やはり通常の栄養繁殖の過程で見られるタケノコのようです。
集団の9割以上が開花枯死した状況で、出筍した例です。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:16:40
上の画像の群落とは、ある意味で対照的な群落を紹介します。
この画像の群落は、西滝ヶ谷にある、水の流れのすぐ側の112本の稈で構成されています。
周囲100mに他のスズダケはなく、2016、2017年は開花せず、2018年に1本の稈のみ開花しました。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:20:24
この画像は、その去年開花して、枯れ残った花茎をつけている稈を写しています。
その稈は今年も花茎を上げています。
今の所は、他に花芽は見られません。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:28:23
この群落では、7本のタケノコが出ていました。
そのうちの1本を写したのがこの画像です。
開花稈がわずかで、栄養繁殖をする力も盛んなので不思議はありません。
西滝ヶ谷でも多くのスズダケの群落が開花枯死しているので、この小規模群落でも、やがて他の稈も開花する可能性は高いと思いますが、その場合これらのタケノコは生き残るのかどうか注目しています。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:33:57
この画像も昨日西滝ヶ谷で写しました。
地下茎から去年、直接葉を伴って立ち上がった花茎が枯れずに、その下部の節から今年花茎があがっています。
地下茎から直接花茎があがることは、2016年からよく見られた現象ですが、その花茎が枯れずに翌年またそこから花茎をあげることは少ないです。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:37:39
昨日は住吉谷と西滝ヶ谷で、わりと多くのスズダケの実生個体に出会いました。
この画像は、西滝ヶ谷で写したものですが、赤い矢印が示すものは、全て実生個体です。
掘って確認し、植え戻しました。

Re: 2019年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2019/05/04 (Sat) 11:44:00
この画像は住吉谷の実生個体です。
黄緑色の展開して間がない葉をつけた本年枝が2本あります。
発芽して出て来た稈はおそらく去年に現れたのでしょう。
この場所でもそこそこの数の実生個体を確認しました。
どちらの場所にも共通しているのは、日当たりが極めて良いことです。

マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 15:13:18
神戸市内のとある河畔林で、マダケが部分開花していました。
最大で稈高7、8m、直径5㎝くらいの大きさの数百のマダケの稈で構成される小規模群落のうち、数十の稈のみの開花です。

マダケは昭和40年代に日本と世界の各地で一斉に開花し、それがその前の開花からおよそ120年を経ていたことから、開花周期が120年と考えられていると言う記述がよくあります。
同じマダケ属のモウソウチクは、異なったクローンにおける継続観察によって、開花周期が67年であることが確かめられています。
因みに1736年に、琉球経由で薩摩藩により、初めて日本に導入されたと言われる鹿児島県、磯庭園のモウソウチクの株では、一度も開花記録がありません。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 15:16:12
マダケは稈が基部から先端まで通直で円錐形の樹形になります。
この画像は開花稈を写しています。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 15:21:10
マダケの節には稈鞘痕由来の隆起線と、その上部にあるより高くもり上がった隆起線の2つの膨らみがあります。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 16:06:53
マダケは1つの節から2本の枝を出します。
そしてその2本の枝の第一節間は中空です。
同じマダケ属のハチクでは、同様に1節から2本の枝を出し、その枝の第一節間が中実になっています。
また、マダケ属では、節間に芽溝と呼ばれる稈の窪みが顕著に発達します。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 16:09:27
この画像は、マダケの大枝(稈から直接出る枝)の第一節間が中空であるさまを写しています。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 16:12:52
マダケの肩毛は、ブラシ状によく発達しています。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/27 (Sat) 16:21:07
マダケの小穂は、楕円形の鞘状構造で先端に鋭尖頭披針形の葉片を付けた苞に包まれています。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/29 (Mon) 16:39:23
マダケの葉は、枝先に3~5枚くらいずつつき、披針形で長さ15㎝、幅3㎝ほどまでになり、洋紙質、表面は光沢があり無毛、裏面は帯白色で基部近くにのみ軟毛があります。
やや波打って下垂する葉は、標本にするとその薄さに反してあまり巻かず、わりと扱いやすかったです。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/29 (Mon) 16:41:17
マダケはよく天狗巣病にかかっていますが、この場所の近くの群落でも発生していました。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/29 (Mon) 16:53:20
『日本のタケ亜科植物』に、マダケの近縁種であるハチクについて、「マダケに比べ、葉のサイズが小さく、量が少なく、樹幹が薄く見える。材は弾力性に乏しく、風雨に曝されて湾曲すると、もとに戻らず、マダケ林に比べ、弓なりに湾曲した稈の多い竹林となる。」と言う記述があります。
マダケについては、「稈は弾力に富み、タケノコの生長後、風雨などの物理的な力に曝されて撓んでも、すぐもとに戻り、やぶ全体が直立した円錐形の樹形で構成される。」と書かれています。
私が観察した開花稈を含む群落では、直立した円錐形の樹形の稈もあれば、弓なりに湾曲したものも多くあります。
そうしたものは、条件が悪く、稈が踏ん張れずに直立できていないような印象を受けました。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/29 (Mon) 17:01:19
マダケの花の特徴は、『日本のタケ亜科植物』によると、次のようになります。

マダケの穂状花序は、4~6㎝。苞によって数個の小穂を包む。個々の小穂は数個の小花からなる。外穎は28㎜、15~18脈で格子目があり、上半分に微毛が出る。雄しべ3本、雌しべは長い花柱の先端に3叉した柱頭をつける。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/05/01 (Wed) 23:15:56
黒崎史平先生がマダケの標本を見て下さり、お墨付きを頂きました。
部分開花したマダケがある場所は、車で時々通ります。
4月27日は、たまたま歩いて通り、偶然マダケの花に初めて出会いました。
車からは見えない位置にあります。
120年かどうかはともかくとして、滅多に見ることのない花であることは間違いありません。
平成の最後に、とんでもない幸運が訪れました。
スズダケの花に出会って以来、ササ・タケの観察を続けていたことに、神様がご褒美を与えてくれました。
感謝感謝です。

Re: マダケの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2019/05/03 (Fri) 19:35:38
小林幹夫先生に私信で教えて頂いたことですが、昨年来、ハチク、キッコウチク、ホテイチク等のマダケ属各種の開花報告が各地からあるそうです。
でもその意味は判断できないとのことです。
兵庫県では、2007年に三田市や宝塚市でマダケの部分開花があり、人と自然の博物館でその年に標本などの展示がありました。
部分開花は一斉開花の前触れとなる場合もあるようですが、そうでない場合は原因がまだまだ分かっていないそうです。
画像はマダケの花です。

不明な花

  • 群馬発
  • 2019/04/29 (Mon) 16:55:43
湖周辺の道端に咲いていました。
花は下向きに咲いているのが特徴のようです。
名前を教えてください。
よろしくお願いします。

Re: 不明な花

  • 神戸の望月
  • 2019/04/29 (Mon) 17:05:32
群馬発様

初めまして、望月と申します。
おたずねの植物はチゴユリだと思います。
可憐な姿に稚児の名がぴったりで、私は大好きな花です。

Re: 不明な花

  • 群馬発
  • 2019/04/29 (Mon) 19:50:17
望月さま

初めまして。ご回答有難うございます。
チゴユリ、確認いたしました。
名前の由来まで教えていただき勉強になりました。

ホトトギス

  • ひよっこ
  • 2019/01/21 (Mon) 17:51:22
お世話になります。
昨年11月撮影した花がタイワンホトトギスかと思いましたが、国内では西表島にしか自生しないとわかりました。
撮影地は長崎県離島です。
調べていくと県内ではタイワンホトトギスとホトトギスの雑種で園芸種となっている「ニワホトトギス」が逸出野生化しているようですので、私が撮影したものも「ニワホトトギス」と呼ばれるものだろうと考えています。
しかし、同定の根拠がそれでは頼りないので、タイワンホトトギスと雑種の「ニワホトトギス」の相違点などをご教唆いただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。

Re: ホトトギス

  • ひよっこ
  • 2019/01/21 (Mon) 17:52:56
花の基部です。

Re: ホトトギス

  • ひよっこ
  • 2019/01/21 (Mon) 17:54:26
葉の表です。
葉の表と裏の写真は昨年11月のものではなく、今年1月に撮影しました。

Re: ホトトギス

  • ひよっこ
  • 2019/01/21 (Mon) 17:55:53
葉の裏です。

反日と戦う保守愛国サイトを応援する

  • 哀哭者
  • 2019/01/10 (Thu) 01:33:00
反日と戦う保守愛国サイトを応援する

保守愛国のまとめサイトに、サイバー攻撃や左翼法匪による弾圧が相次いでいます。
在日コリアンとマルキシズム左翼の残党はマスコミを乗っ取り、嘘プロパガンダ。
インターネット上でも工作員がやらかしまくって印象操作。
今日も在日と左翼は特定野党(立憲民主・共産など)を使って日本を破壊中。

(↓↓検索推奨↓↓)
 保守速報
 U-1速報
 あじあにゅーす2ちゃんねる
 もえるあじあ
 みずきの女子知韓宣言
 余命三年時事日記

ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:02:13
マツモムシさん、こんばんは。

以前、ご一緒したナガバノイタチシダ(今も健在です)のある谷で、ホウビシダに出会いました。
水の滴る薄暗い岸壁で、小株を5つ確認しました。
この画像の下垂する個体が最大のもので、葉身は長さ20㎝ほど、幅は4㎝ほどです。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:07:41
羽片は、中肋より前側がよく発達し、中肋より後側の中軸に近い部分(赤線を引いている所)が湾曲しています。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:11:18
ソーラスを付けたものは2つだけで、辺縁よりに線形のソーラスがついています。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:14:42
もう一つの個体のソーラスの様子です。
中軸と葉柄は、光沢のある紫褐色です。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:17:42
この画像には、羽片に鋸歯がない若い個体も写っています。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:30:29
その個体を拡大したのがこの画像です。
ホウビシダの葉は、薄く軟質であると図鑑などには書かれていますが、私が見たものの葉は、それほど薄くはありません。
標本を送って見て頂き、結果が出ればまた投稿させて頂きます。

自生地の岸壁は登るのが困難で、上部にもっとあるのかどうか確かめにくい場所です。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/10/29 (Mon) 22:34:35
この谷ではヌカボシクリハランも見つかっており、S先生の標本鑑定によりお墨付きも頂いています。

Re: ホウビシダ

  • 神戸の望月
  • 2018/11/08 (Thu) 22:46:13
黒崎先生のお手を煩わせ、鈴木先生が標本を見て下さり、ホウビシダのお墨付きを頂きました。
両先生に深謝致します。

この谷にはホウビシダ、ヌカボシクリハランの他にも、兵庫県では淡路島以外では稀なカギカズラ、アオテンナンショウと言った南方系の要素がいくつかあります。
そして興味深いことに、中部地方以北に分布が多く、兵庫県では日本海側の高所以外では少ないオノエヤナギも生えています。

この画像は今年の3月下旬に写したそのオノエヤナギの雄花です。今の所は雄株が1本だけ見つかっています。

ミューレンベキアの害虫?について

  • 本の亡者
  • 2018/09/04 (Tue) 20:47:57
室内で育てているミューレンベキアの葉の裏に、白い異物と大きさが1ミリ未満の白い虫が確認されました。白い異物は小さい粒が沢山寄り固まっている感じで、触るとすぐ取れます。また、関係性は不明ですが、ここ最近落葉が明らかに多いです。
調べてみても当てはまる虫や症状が分からなかったのですが、ご存知の方がいましたらご教授お願い致します。

分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 21:48:05
先日のオカトラノオの投稿で、分かれた枝の葉序は唯一の例外の他は十字対生であることを報告させて頂きましたが、分かれた枝の葉序がほとんど互生になっている集団に出会ったので、紹介させて頂きます。

まず、その前に、分かれた枝の葉序が十字対生で、5組の葉がそうなっている例からです。
この画像の赤い矢印は、主茎が折れた所を示しています。
そのすぐ右とやや左側から2本の分かれた枝が伸びています。
左側の枝の葉には、1~4の番号を黒字でつけています。
それぞれ対生になったもう1枚の葉があります。
紫の矢印は頂部の葉で、やはり対生になっています。
つまり5組の対生の葉を分かれた枝がつけていることになります。
右側の枝の葉には、1~5の赤い数字をつけています。
それぞれ対生になったもう1枚の葉があります。
これが私が今まで見た中では、分かれた枝に最も多くの十字対生の葉をつけた例です。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 21:52:54
先日出会った地上茎100本ほどの集団では、3割位が分枝していました。
そして分かれた枝の葉序は、ほとんどが互生でした。
この画像では、分かれた枝にわりと大きい花序がついています。
そして赤い矢印の示す、その枝の葉序は互生になっています。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 21:55:19
この画像の赤い矢印の示す分かれた枝の葉は、わずかにずれた互生になっています。
青い矢印の示す葉は、明らかな互生です。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 21:57:02
この画像の分かれた枝の葉序も互生です。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 21:58:43
この画像の紫の矢印の示す葉も互生です。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 22:00:11
この画像の赤い矢印が示す葉も互生になっています。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 22:05:59
この集団で見られる分かれた枝の葉序は、このような互生のものがほとんどでした。
分かれた枝の葉序がほとんど十字対生である集団とは何かが違うのでしょうが、私には分かりません。

この画像の分かれた枝の葉序は、微妙にずれた互生になっています。こうしたものもいくつかありました。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2018/07/03 (Tue) 01:04:56
神戸の望月さま

オカトラノオもあちこちで開花し始めましたが、申し訳ありません。RDB調査とスゲ類の分類で問題を抱えていて、リアルタイムでオカトラノオの詳細な観察ができそうにありません。
投稿された内容は貴重なものと思いますので、これも望月さんのPCで保存しておいてください。
それと同時に標本は黒崎先生のほうへお送りください。
よろしくお願いいたします。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/07 (Tue) 17:18:42
先月末、分かれた1本の枝に葉序が対生の所と互生の所の両方があるオカトラノオに出会いました。
地上茎7本からなる小集団で、分枝するものは1本だけでした。
この画像の左上に結んだ果実がいくつか写っていますが、その果実をつけた茎の下部で分枝しています。
矢印がその分かれた枝を示しています。
その枝の拡大画像を次に示します。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/07 (Tue) 17:24:05
この分かれた枝には、6枚の葉がついています。
最下の赤い矢印の示す2枚の葉は対生になっています。
その上の青い矢印の示す2枚の葉は互生になっています。
一番上の紫の矢印の示す2枚の葉は対生になっています。
1本の分かれた枝に対生の所と互生の所の両方がある例です。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/08 (Wed) 21:30:05
昨日の投稿で取り上げたオカトラノオの小集団から50m程離れた所にも、地上茎4本からなるオカトラノオの小集団がありました。
そこは礫が堆積した薄暗い場所で、生育条件が悪く、4本のうち開花結実したのは1本だけでした。
その1本がこの画像です。
草丈は40㎝足らずで倒伏していますが、全ての節で分枝していました。
その分かれた枝のうちの3本について、次に説明します。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/08 (Wed) 21:33:31
この画像の分かれた枝には11枚の葉がついています。
①と②は対生、③と④も対生、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨は互生、⑩と⑪は対生になっています。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/08 (Wed) 21:35:59
この画像の分かれた枝では、2つの縁の赤い矢印の示す葉は互生、それ以外の8枚の葉は対生になっています。

Re: 分枝するオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/08/08 (Wed) 21:51:01
この画像の分かれた枝でも、2つの矢印の示す葉は互生、それ以外の8枚の葉は対生になっています。
それに、下部の6枚の葉が対生になり、その上の2枚が互生になって、先端の2枚が対生になると言うパターンもこの上の画像と同じです。
このような条件の悪い場所で生育している個体でも良く分枝していることや、条件の良い場所で大型の個体が大集団を作っていても全く分枝していないこともある事実は、オカトラノオの分枝は、環境などの外部要因によらず、遺伝的な内部要因による可能性を示唆しています。

タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/23 (Mon) 16:24:09
先日の投稿で、スズダケと混生する未知のササのことに触れました。
そのササがツクバナンブスズの可能性があると書きましたが、小林幹夫先生による標本鑑定の結果、確定は出来ないが、おそらくタキザワザサ(Neosasamorpha takizawana)だろうと言うことになりました。
タキザワザサはスズザサ属のササで、北日本の太平洋側を中心に稀に産します。
『日本のタケ亜科植物』の分布図によると、岩手県に複数の産地がある他は、北海道、栃木、群馬にそれぞれ1ヵ所、山梨、福島にそれぞれ2ヵ所、そして兵庫の南西部に隔離分布して1ヵ所自生地があることになっています。
ネット情報では、神奈川にも自生しているようです。

私が見た六甲山での生育状況は以下の如くです。

ミズナラ、クマシデ、イタヤカエデ、コミネカエデ、ヒナウチワカエデ、ミヤマハハソ、フウリンウメモドキ、タムシバ、ヤブウツギ、ミカエリソウ、ヤマアジサイ、マツブサなどの落葉樹が優占する冷温帯の林床にスズダケ、ミヤコザサ━チマキザサ複合体と混生しながらタキザワザサが数千ラメット生えています。
スギ、カヤ等の常緑樹も少数見られますが、おおむね明るい林床です。
3種のササが広く林床を覆っているため、草本の種類は少なく、クサアジサイ、キクバドコロ、トチバニンジン、ツルニガクサ、ホソバテンナンショウ、フタリシズカなどがわずかに生育しています。

画像のタキザワザサは6月下旬、本年枝に新葉を展開し始めた頃に写したものです。
この画像に写っているものはだいたいどれも、稈高は130㎝、葉の幅は5㎝、長さは25㎝ほどです。
タキザワザサの特徴については、またおって投稿させて頂きます。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/24 (Tue) 16:35:42
昨日の投稿で間違いがありました。
小林幹夫先生に見て頂いた標本はタキザワザサで確定でした。
実は、タキザワザサの他に小型のササの標本も2点見て頂いたのですが、それがそれぞれイナコスズとキリシマザサ(岩手、兵庫、宮崎のみに産するササ)に似るものの確定できないと言うことを私が誤解していました。
どうもすいませんでした。

画像は移譲的なタキザワザサの分枝様式を写しています。
母稈(右)から枝(左)が出る時に、母稈の稈鞘が枝に移って、枝を強く巻く様式で、スズザサ属の重要な特徴です。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/25 (Wed) 16:27:07
この画像の標本は、稈の中部以上で盛んに分枝し、1節から1本の枝を出すタキザワザサの典型的な姿です。
稈高は120㎝、稈基部の太さは6㎜、葉は大きいもので長さが25㎝、幅が5㎝ほどです。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/25 (Wed) 16:28:55
この画像は、見て頂いたタキザワザサの標本に小林幹夫先生がつけて下さったタグです。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/25 (Wed) 16:42:19
私が六甲山で見たタキザワザサの葉は、皮紙質(スズダケのような皮質よりは薄く、ミヤコザサのような紙質よりは厚い)で、長さは大きいもので27㎝、幅は6㎝ほどです。
葉の裏には、目では分かりにくく、触れると感じられるような微細な毛が密生しています。
小林先生によると、タキザワザサを含むスズザサ属の葉は、中肋を挟んで左右非対称、片一方は葉脚部がくさび形で先端は次第に尖り、もう片一方は葉脚部が円みを帯び先端は急に尖るため、葉全体が平行四辺形状に歪んだような形になるとのことですが、六甲山のタキザワザサの葉はそれほど顕著な平行四辺形状にならず、よく見ると中肋を挟んで左右非対称なくらいの形のものが多いです。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/25 (Wed) 21:23:43
イネ科植物には、葉身と葉鞘の間に葉舌と言う器官があり、葉身と葉鞘のつなぎ目の向軸面(稈に向き合った側、葉の表面側)に形成される場合を指すことが多く、英語ではinner liguleと表記されます。
ササ類でも同定の手がかりになる特徴の一つです。
ササ類の葉舌は、高い山型、低い山型、切型の3つに大別されます。

この画像はタキザワザサの葉舌を写しています。
低い山型です。
葉鞘には短毛が生えています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/25 (Wed) 21:28:29
この画像はタキザワザサの本年枝の稈鞘の毛の様子を写しています。
ビロード状に密生する短毛と長毛が生えています。2年生以上の稈になると、長毛はほとんど脱落して残っていません。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/26 (Thu) 16:21:58
この右側の画像は、地上に出てきて3年目くらいのタキザワザサです。
稈高は110㎝、稈基部の太さは6㎜、大きい葉は長さ26㎝、幅5㎝ほどです。
緑の矢印が示す部分を拡大したのが、左側の画像です。
節間より稈鞘は短いですが、節間に迫るくらいの長さがあります。
より下部の稈を見ると、稈鞘の上部から徐々に剥がれ落ち、稈が直接見えている所が増えています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/26 (Thu) 21:19:38
昨日の投稿で、タキザワザサそしてスズザサ属の葉の形について取り上げましたが、スズザサ属を理解する上で重要なポイントなので、標本の葉の画像で補足説明をします。

この画像のタキザワザサの葉は、長さ23㎝、幅4㎝位で、裏側を写しています。
赤い矢印の示す基部の上側は直線的でくさび型です。
それに対して黒い矢印の示す基部の下側は丸みを帯びています。
紫の矢印の示す上側の先端部分は、標本であるため、縁が少し内側に折れていますが、徐々に細くなっています。
それに対して緑の矢印の示す下側の先端部分は、少しえぐれるような感じで、急に細くなっています。
それで全体では中肋を挟んで非対称になっています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/27 (Fri) 21:22:07
稈鞘を被ったままの節の様子はある程度ササ類同定の手がかりになります。
メダケなら腋芽側が膨らみ、やや下に傾きます。
ヤダケなら膨出はせず、水平ではなく斜めになります。
チシマザサ節やチマキザサ節は、やや膨らみます。
ミヤコザサ節は球状に膨出します。
と言ったように、属や節でそれぞれの特徴があります。

この画像は地上に出て5年目くらいのタキザワザサの稈下部の節を写しています。
全く膨らみがない訳ではありませんが、「目立たない」と言う表現が相応しいです。
六甲山で私が見たタキザワザサの節は、稀にもう少し膨らみが目立つものもありますが、ほとんど全てはこのような様子です。
この目立たない節はスズザサ属に共通する特徴のようです。
なおタキザワザサでは、節に長毛が出ることもあるようですが、六甲山では、そうしたものは見ていません。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/28 (Sat) 20:47:08
『山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物』(2016年 改訂第3版6刷)には、タケ亜科の頁も設けられていて、少数ながらササ類の掲載もあります。
そこのスズザサ属の説明を引用させて頂きます。

以前はササ属のナンブスズ節としてあつかわれていたが、近年独立の属とする見解が定着してきた。その根拠はこのグループがササ属のチマキザサ節とスズダケ属の雑種として発生したと考えられるからである。形態的には稈鞘の長さ、葉片の形態、枝の分岐の仕方が両者の中間型を示し、肩毛はササ属型である。分布の中心はチマキザサ節とスズダケ属の両者が接触して混生する地域で、岩手県の大部分と青森県の一部が含まれる。いわゆる南部地方と呼ばれる地域に生えるササという意味でナンブスズ(南部篶)と呼ばれた。

小林先生はスズザサ属(Neosasamorpha Tatewaki 1940)をスズダケ属とササ属のいずれかを両親種とする推定属間雑種分類群とされているので、片親をチマキザサ節に限定した『山渓ハンディ図鑑』よりは、広いとらえ方です。
『日本のタケ亜科植物』からスズザサ属の説明を引用させて頂きます。

Ohrnberger(1999)では、Neosasamorpha Tatewaki(1940)を採用していない。Kobayashi&Furumoto(2004)は、外部形態およびDNAのRAPD変異データに基づく最節約法による系統解析の結果をもとに、ササ属とは異なった分類群としてのスズザサ属Neosasamorpha Tatewakiを採用することが妥当と判断した。鈴木貞雄(1996)では、ササ属ナンブスズ節を棄却し、館脇の見解に従ったが、鈴木(1978)で記載された変種を改訂することなく一律に母種に組み入れ混乱が生じているので、本書では、一般的に葉鞘に毛が出る変種ランクの位置づけを踏襲し、若干の整理を行った。鈴木(1996)に見られる混乱は、この属が栄養体各部における各種の毛の有無において同様な組み合わせ保有しながら、大型と小型の2形が出現し、一方を他方の亜種とする観点にのみ拘泥したことに起因している。

スズザサ属には稈高が2mほどになる大型のものと、50㎝以下ほどの小型のものがあります。
この画像は、先日の投稿でも触れましたが、タキザワザサの標本と一緒に2点の標本も見て頂いた結果、「イナコスズに似るも確定できない」「キリシマザサに似るも確定できない」と言う判定を得たササの生育状況を写しています。
イナコスズもキリシマザサも小型のスズザサ属のササです。
タキザワザサの生育場所に、この小型のササ(私は1種と思っていました。)の100ラメット以下の小群落があるのですが、あちこち崩れている斜面に生えていて、先日の豪雨でどうなったのか気になっています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/29 (Sun) 19:02:18
昨日の投稿の画像のササは、大きいもので稈高40㎝、稈の太さは2㎜、葉の長さは20㎝、幅は2㎝ほどです。盛んに分枝しています。

タキザワザサが山梨から遠く西の兵庫県までの間に自生していない(見つかっていないだけかも知れませんが)のはなぜなのか興味深いことです。
先日の投稿でも触れましたが、『日本のタケ亜科植物』のタキザワザサの分布図には、兵庫県の南西部に点が打ってあります。
最も高所でも500m級の山地しかないような所です。
六甲山の冷温帯ならまだしも、そうした所に北方系のタキザワザサが自生しているのなら、それもまた興味深いことです。
因みに、スズザサ属のササは、片親のスズダケ属の分布に依存するかのように、太平洋側に偏って分布します。
『日本のタケ亜科植物』には、タキザワザサの異名として、6つの名が掲載されています。
そのうちの一つに、1935年に小泉源一が記載したハリマスズモドキがあります。
兵庫県南西部の自生地は、そのハリマスズモドキが採られた所ではないかと推測しています。

画像は、タキザワザサとミヤコザサ━チマキザサ複合体が混生している様子を写しています。
赤い矢印が示す2本のササが、地上に出てきて2年目のタキザワザサで、稈上部に新葉を展開し始めた所です。稈高はどちらも120㎝ほどです。
周囲に写っている他のササはミヤコザサ━チマキザサ複合体です。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/30 (Mon) 23:14:10
スズダケ属とササ属のいずれかの種を両親種とするスズザサ属は、例えば分枝様式はスズダケ属の移譲的分枝様式を受け継いでいます(ササ属は4節とも複合体以外は内鞘的分枝様式)。
他に、各節の腋芽の有無も両親種を推測する材料になります。
スズダケ属は、稈基部の数節に腋芽を欠きます。(これはスズダケについて自分で確かめました。)
スズザサ属は、全ての節に腋芽が形成されることが多いようです。(これは『日本のタケ亜科植物』による知識です。)
六甲山のタキザワザサでもほとんど全ての節に腋芽が作られています。

この画像は、稈高120㎝ほどのタキザワザサを写しています。
黄色い付箋を付けた稈基部から下部の節はまだ稈鞘に覆われていますが、それを剥くと腋芽が現れます。
赤い付箋を付けた節より上では全ての節に枝が出ています。
実際には、稈の中部以上の腋芽が育って枝になることが多く、稈基部付近の節の腋芽が育つことは稀です。
スズザサ属の片親であるササ属のアマギザサ節とチマキザサ節では、全節に腋芽が形成されることが多く、そうしたことからもスズザサ属の血統が推測されます。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/30 (Mon) 23:16:25
この画像は、上の画像の最下の節に形成された腋芽を、稈鞘をむいて写しています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/30 (Mon) 23:21:20
稈の中部以上の節の腋芽が育って枝になることが多いタキザワザサでは、稀に基部付近の節の腋芽が育って分枝することもあります。

この画像は、稈の地上部最下の節から枝を出したタキザワザサを写しています。
稈高は80㎝ほどです。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/30 (Mon) 23:23:50
この画像は、上の画像の黄色い付箋を付けた最下の節から枝を出す所を写しています。

Re: タキザワザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/07/31 (Tue) 22:42:53
私事多端のため、しばらく中断させて頂きます。

画像は今年結んだスズダケの穎果です。
1ヵ所で20個ほど確認しました。
開花稈は30本くらいでした。

2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:36:34
その後新たにミヤコザサらしきものの部分開花に4ヵ所で出会いました。
そのうちの1ヵ所で、今まで見なかった挙動を確認しました。
まずは、全景です。
左側の3つ赤い矢印は花茎を示しています。
中央や右側にも花茎が何本か写っています。
大きい花茎は120㎝ほどあります。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:38:06
この場所では、よく分枝した大きい花序が目立っていました。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:42:48
この画像の赤、黒、紫の矢印は地下茎から直接立ち上がった花茎を示しています。
特に赤の②の葉は花茎についた葉としては見たことがないほど大きいです。
紫の矢印の示す花茎は頂部に小さな葉をつけ、その先に貧弱な花序を出しています。
これが今まで見ていた、花茎が葉を伴う姿の典型例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:49:19
そしてこの集団で見られた、最大の特徴は、葉を伴う花茎の葉耳に肩毛があることです。
通常ミヤコザサでは、葉耳に肩毛がありますが、今まで見ていた葉を伴う花茎の葉耳には全て肩毛がありませんでした。
例えば、2018年6月20日16時13分投稿の画像でも、葉耳に肩毛はありません。

この画像は、葉を伴う花茎の葉耳に肩毛のある例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:50:32
この画像の花茎でも、葉耳に肩毛があります。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 16:52:41
この画像も同様の例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:02:39
葉を伴う花茎の葉耳に肩毛がない例として、2018年6月20日16時13分投稿の標本の画像をあげましたが、他に生時の画像をあげておきます。
葉耳に肩毛がないのが分かりやすいと思います。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:04:14
この画像も、葉を伴う花茎の葉耳に肩毛がない例です。
やはり花序は貧弱です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:10:09
この葉耳に肩毛がある葉を伴う花茎が見られる集団では、花(苞穎、外穎、内穎)の色は様々です。
この画像は緑がちな花で、六甲山の部分開花では最もよく見る色です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:11:16
これも緑がちな花です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:13:20
これは、アントシアニンによる暗紫色が多く、淡く出ている例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/04 (Wed) 21:19:07
これはアントシアニンの暗紫色が多く、濃く出ている例です。
赤い矢印は肩毛を示しています。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/07 (Sat) 22:23:55
六甲山のミヤコザサらしきものは、ミヤコザサ─チマキザサ複合体の可能性が高いことについては、去年の投稿で取り上げました。

ササの雑種を考える時に、最も参考になる小林幹夫先生の文章を『日本のタケ亜科植物』から引用させて頂きます。

日本列島は北から南まで、亜寒帯、冷温帯、中間帯、暖温帯、そして亜熱帯と、切れ目無く森林植生で覆われ、海岸から山麓までの平野部や河川敷では草原地帯が広がっている。多くの場合、それぞれの植生に応じたササ群落が優占し、植生の境界では異なったササ同士が隣接する。日本産タケ亜科植物はバンブーサ連の2属を除き、染色体数がすべて4倍体の2n=4X=48本で、しかも自家受粉も他家受粉も行い、生殖的隔離がなく、隣接した異種同士が同時に開花すれば、必ずといってよいほどに雑種が形成され、発芽・成長して永続的なクローンを形成する。一般に、ササ類には数十年に一度という一斉開花枯死現象が知られているので、仮に60年毎に一斉開花を繰り返すと仮定すれば、少なくとも3600年に一度ずつは同時開花することになり、雑種の存在はごく自然な現象となる。

この画像は六甲山で、矢印でいくつか示したミヤコザサらしきものとその他多くのチマキザサが混生している様子です。
この画像ではチマキザサが優勢ですが、周囲全体ではチマキザサが劣勢です。
チマキザサは兵庫県では、中北部に多く分布していますが、六甲山では稀です。
六甲山での混生地はここしか知りません。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/09 (Mon) 22:55:12
ミヤコザサには24の異名があります。
曰く、タカクマチク、イトザサ、イヨザサ、ヒコサンザサ、タノカミザサ、シラカワザサ、ロッコウザサ等々。
ロッコウザサは小泉源一により「葉裏の半分に短毛を生じ半面は無毛」として1938年に記載されていますが、他の10以上の異名も小泉による記載です。

日本産のササ類では、かつて600種以上が記載されていた時代があったようです。
それは小林先生によると、クローン内並びにクローン間の微細な変異に注目し、分類学者が先を争って命名競争に没頭したことが一因だろうと言うことです。
また、ササ属のチマキザサ節やミヤコザサ節で異名の数が特に多いのは、雑種形成による種分化(ササ属にあっては、チシマザサ節とチマキザサ節、チマキザサ節とミヤコザサ節のそれぞれの間で形成される複合体が存在する。)を考慮せず、逐一の中間形に命名していたことにも原因があるそうです。
日本におけるタケ亜科の分類は、1901年に牧野富太郎と柴田圭太によりササ属が新設された時のままなのかと言う嘆息が『日本タケ亜科植物』には記されています。
そして、そのような分類を無原則的に受け入れたかに見える「Y List」や「Gren List」などが、環境省の自然環境調査、ひいてはレッドリストの改訂作業のための基礎資料に使われていることに問題があるとも書かれています。
小林先生は2015年に、イネ科に関する「Gren List」のパブコメに応募し、タケ亜科に関する改訂意見を提出し一顧だにされなかったそうです。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/10 (Tue) 21:51:50
7月8日に初めて部分開花で生じた穎果を見ました。
この場所では花茎が8本だけ上がっていて、そのうちの1本の花序に2個の穎果が出来ていました。
開花数の少なさを考えると、あるいは、自家受粉なのかも知れません。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/10 (Tue) 21:53:15
この画像は、もう1個の穎果です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/10 (Tue) 21:57:50
結実した花茎の近くにまだ開花中のものもありました。
この画像がそれです。
2つの赤い矢印と黒い矢印(奥の方に曲がって伸びている)は、3裂しているメシベの柱頭を示しています。
オシベは6個です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花②

  • 神戸の望月
  • 2018/07/11 (Wed) 07:20:10
昨夜の投稿で述べた自家受粉について、書き方が不十分なので補います。
「自家」とは、遺伝的な意味での自家ですから、同じ小花のオシベに限らず、同一クローンの小花のオシベの花粉で結実した場合、自家受粉による結実になります。
おそらく8本の花茎は同一個体のもので、周囲に開花した群落が他になく、そうした意味で自家受粉に違いありません。
風媒花のササ類は、雌性先熟であるため、同じ小花の花粉が柱頭につき結実する可能性は低いと考えられます。
わずかな花茎の少ない小花で結実する確率は極めて低いはずです。
実際に部分開花で結実した例はほとんど知られていないようです。

オモダカの仲間だと思うのですが・・・・

  • アタ
  • 2018/06/28 (Thu) 20:32:50
 マツモムシさん、こんばんは。お元気でしょうか?
この掲示板は定期的にチェックされてますか? 管理人さんの不在が多い掲示板はよくスパムの温床になったりするので少し心配しています。

 さて、添付画像の抽水植物ですが、小さな山間湿地で見つけたものです。植物との距離があって詳細画像とまではいかないのですが、もし名前が判りましたら教えてもらえないでしょうか。

 ナガバオモダカかな?と思ったのですが、脈の感じが違うようで、見つけた時は、もしかしてアマゾン・ソード?なんて思ったりもしました。

Re: オモダカの仲間だと思うのですが・・・・

  • アタ
  • 2018/06/28 (Thu) 20:34:46
 どの葉も直立していました。長さは20㌢以上あったように思えます。

 それと、6月のこの時期に、枯れた葉が目立つのも気になりました。この場所は冬に積雪があるので、前年葉は倒れていると想像できるからです。

 特に急いでおりません。何かヒントでも頂戴できれば幸いです。

Re: オモダカの仲間だと思うのですが・・・・

  • 神戸の望月
  • 2018/07/01 (Sun) 22:09:50
アタ様

初めまして望月と申します。
時々、管理されているサイトで京都の植物を楽しませて頂いております。
私の投稿で下がったスレッドを上にあげるため、ここに投稿させて頂きました。
非礼の段は御海容下さい。

Re: オモダカの仲間だと思うのですが・・・・

  • マツモムシ
  • Site
  • 2018/07/03 (Tue) 01:23:45
アタさんへ

ご心配頂き、申し訳ありません。
このところ勤務後のRDB調査、帰宅してからの家事でHPやブログの更新ができなくなっています。掲示板の書き込みはかろうじて眼を通しているので、スパムは駆除しますが、閑古鳥が鳴いている掲示板なのでその機会もほぼありません。
旧くからweb上でつながりのある人達が陰の薄い管理人を置いておいてたまに書き込む掲示板という感じでもいいかな、とも思っています。

アタさん投稿の画像ですが、国産のオモダカ類は冬期は根茎を残して枯死するので、外来のヒロハオモダカかナガバオモダカに限定されます。葉の様子はヒロハよりもナガバに近いと感じます。今年の春後半からの陽気から、これくらい育っていても不思議ではないと思います。溜池にあるのなら、恐らくは人為的な移入でしょうね。

画像は結実したヤマトミクリの集団。昨年はヌートリアの侵入により壊滅的な打撃を受けましたが、農家の方の駆除により復活しました。地下の根茎まで食害が及んでいなかったのでしょう。ヤマトミクリは常緑越冬するので、他のミクリ類に先んじて結実しています。

Re: オモダカの仲間だと思うのですが・・・・

  • アタ
  • 2018/07/03 (Tue) 18:11:39

 マツモムシさんへ

 お返事、ありがとうございました。スパム云々は私の老婆心だったようですね。申し訳ございませんでした。

 ナガバオモダカの可能性が高いということですね。ありがとうございます。また近くを通ったら花も確認しようと思います。RDBの調査は大仕事だと思いますが、猛暑の中あまり無理されることなく頑張って下さい。


 神戸の望月様へ

 はじめましてアタと申します。どうかそのようなお気遣いはなさらないで下さい。そうでないと、今後、追記される度に煩わしいお手間を取らせてしまうことになりそうで気が引けてしまいます。私の投稿などお気になさらず、神戸の望月様のペースで投稿して下さい。

 私の拙いサイトまでご覧いただいているとのこと。誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

 画像は最近出会ったキジのペア。傍らでオスに警戒してもらって、メスが砂浴びをしていました。

2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:00:20
去年は六甲山の8ヵ所で、ミヤコザサらしきものの部分開花を見ました。
今年はそのうちの4ヵ所で連続して部分開花があり、新たに異なる1ヵ所でも部分開花を見ました。

この画像は連続して部分開花のあった場所を写しており、赤い矢印が花茎を示しています。
去年は12本の花茎を上げていましたが、今年はこれだけでした。
数千の稈からなる群落の部分開花です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:04:35
この画像は、今年新たに出会った部分開花を写しています。
赤い矢印がこの群落の中であがっていた全ての花茎を示しています。
やはり数千の稈からなる群落の部分開花です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:09:44
この画像は、連続開花のあった場所で、枯れ残っていた前年の花茎です。
今年上がった花茎とこの枯れ残った花茎が地下茎でつながった標本を採ることが出来ました。
ごく細いミヤコザサらしきものの花茎は、前年のものが残っていないことの方が多いです。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:14:46
去年と今年に見た六甲山のミヤコザサらしきものは、小花(包穎、内穎、外穎)の色が淡緑色のものがほとんどです。
この画像が典型例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:18:20
中には例外的に小花(包穎、内穎、外穎)が暗紫色のものもあります。
この画像はそんな例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/19 (Tue) 21:20:33
葯の色は濃淡があっても、例外なく紫色です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/20 (Wed) 16:05:32
上で言及した、前年の花茎と今年の花茎が繋がっている標本がこの画像です。
赤い矢印が前年の花茎、黒い矢印が今年のものを示しています。
同一個体内の連続開花のあかしです。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/20 (Wed) 16:07:38
通常、ミヤコザサは稈の基部付近から花茎をあげます。
この画像はその典型例です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/20 (Wed) 16:10:59
去年の投稿でも紹介したものと同様ですが、このラメットは稈基部以外の中部付近からも花茎をあげています。
異常な挙動です。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/20 (Wed) 16:13:58
これも去年もいくつか見ましたが、今年もありました。
花茎が葉を伴う例です。
稈の先端部に短い花序が出たと言った方が適切かも知れません。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/20 (Wed) 16:18:40
この標本には、地下茎から直接立ち上がっている花茎があります。
赤い矢印が示す花茎は明らかに今年のものです。
黒い矢印が示す花茎は地下茎から直接立ち上がっていて、花序が脱落していますが、状態から判断して、やはり今年のものだと考えられます。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/21 (Thu) 23:09:30
この画像の赤い矢印は、ミヤコザサらしきものの花茎を示しています。
山道の草刈りされた場所で、花茎が立ち上がっています。
この山道のここから20mほど離れた、やはり刈られた所でも花茎が6本あがっています。
どちらも道を離れた所では花茎はあがっていません。
稈が刈られる全ての場所で、花茎が出てくる訳ではありませんが、その周囲で他に部分開花がないことを考えると、この部分開花には、草刈りに対する反応と言う側面もあるのでしょう。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/23 (Sat) 15:49:01
この画像は去年の7月に撮ったものです。
奥の方に写っている白っぽい肌の倒木はソヨゴで、根の一部は地中にあり緑の葉がたくさんついて枯死はしておらず、倒れてからそれほど長い年月を経ていないようでした。
赤い矢印が示しているのはミヤコザサらしきものの花茎です。
ソヨゴになぎ倒されたミヤコザサらしきもののある辺りで、12本の花茎があがっていました。
倒木による圧迫と言う外的なストレスが、草刈り同様花芽形成の引き金になった可能性は十分にあると思います。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • 神戸の望月
  • 2018/06/23 (Sat) 19:06:59
ササ類が同一場所、あるいはその付近で連続して数年部分開花した記録はいくつかあります。
スズササ属(スズダケ属とササ属のいずれかの種を両親種とすろ推定属間雑種分類群)のツクバナンブスズが、栃木県奥日光において1982年5月16日に開花を確認されて以来、現在に至るまで37年連続して部分開花しているのが、私の知る最長記録です。
この記録は、実際にその様子を観察されている、ササ研究の第一人者である小林幹夫先生に、私信で教えて頂きました。
六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花がいつまで続くのか楽しみです。

先日六甲山でスズダケを観察している時に未知のササに出会いました。
それがツクバナンブスズの可能性ありと言うことで、標本を小林幹夫先生に送って見て頂くことになっています。
ツクバナンブスズは兵庫県を含む西南日本には知られておらず、確定すれば、六甲山が分布の西限になります。
結果が出ればまた報告させて頂きます。

画像はそのツクバナンブスズ?とスズダケの2ショットです。
黒い矢印の示す葉はスズダケ、赤い矢印の示す葉はツクバナンブスズ?です。
この画像では違いはほとんど分かりません。
ツクバナンブスズ?は、大きいもので背丈が150㎝ほど、葉の長さは25㎝、幅は5㎝位、節の膨らみはほとんど目立たず、移譲的に1節から1本枝を出します。
ここまでの特徴はスズダケと大差ありませんが、葉裏に軟毛を密生し、葉がスズダケよりは薄く、稈鞘が節間より短い点などから、明らかにスズダケとは異なっています。

Re: 2018年の六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花

  • マツモムシ
  • Site
  • 2018/07/03 (Tue) 00:58:30
神戸の望月さん、こんばんは

六甲のミヤコザサについてのご丁寧な観察記録をご投稿くださり、ありがとうございます。
花茎を上げたササ類については、標本は採ったりしますが、細部までの観察はまだ全くできていません。

勤務帰りにRDB種の現地確認した上、夕食や風呂の準備で1日が慌しく過ぎ、気付けば日付が翌日になっていたりします。
一応、記事管理はしておりますので、望月さんの発表の場としてこれからもお使いください。ただし、古い記事は自動的に削除されてしまいますので、お持ちのPCで原稿をバックアップしておいてください。
よろしくお願いいたします。

異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 20:41:02
みなさまこんばんは。異常な花序を持つオカトラノオに出会ったので、紹介させて頂きます。

この画像はオカトラノオの地上茎の頂部を写しています。
細く小さな葉が密につき、よく見るとその葉腋に小さい蕾がたくさん出来ています。
遠目には、茎の頂部には葉しかないように見え、花葉が花にならずに葉になっているのかと思いました。
40本ほどの地上茎からなる群落の中で、この1本だけがこのような花序を持っていました。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 20:42:31
花序の部分を少し拡大すると、こんな感じです。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 20:43:40
更に拡大すると、こんな風です。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 20:45:33
地上茎の先端部を上から見下ろしたのがこの画像です。
蕾は全く見えません。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 20:47:07
この異常な花序を持つオカトラノオは分枝しています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/10 (Sun) 21:01:53
この集団の地上茎は8割くらいが分枝しています。
オカトラノオは頻繁に地下茎で栄養繁殖するため、地上茎が数十本の集団でも、個体数は1つか2つと言うこともあります。
そのため分枝する地上茎が1本見つかれば、その集団に複数の同様な地上茎が含まれていることはよくあります。
そして、分枝するオカトラノオは、今まで私が見た所では、それなりにあって、稀なものではありません。
また、分枝と地上茎のサイズは無関係で、大きいものほど分枝する傾向がある訳でもなく、小型の地上茎ばかりの集団でも、分枝する地上茎が多いものもあります。
オカトラノオの分枝は、だいたい花が咲きだす頃に始まります。
それ故に、分かれた枝につく葉は、花期にはまだ淡い緑色をしていて、すでに大人になっている濃い緑色の葉との色のコントラストが目立ちます。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/13 (Wed) 21:49:01
今までの画像を見て、目敏い方は気づかれたかも知れませんが、オカトラノオの分かれた枝の葉序は対生になります。
オカトラノオの茎の葉序は互生ですから、ちょっと面白い挙動です。
この画像でも、分かれた枝の葉序は全て対生になっています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/13 (Wed) 21:52:49
そして、分かれた枝には対生の葉だけつく場合がほとんどですが、花序もつくことがやや稀にあります。
この画像はその例です。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/13 (Wed) 21:55:32
この画像も、分かれた枝に葉と花序がついています。
赤い矢印が対生の葉を示しています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/13 (Wed) 21:57:33
これも花序と葉が分かれた枝についています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/13 (Wed) 22:01:49
この画像は、分かれた枝に葉がなく花序のみがつく稀な例です。
他に同様のものは2例しか見たことがありません。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/15 (Fri) 17:47:26
オカトラノオのように、分枝しないことが多く、分かれた枝では葉序が変わる植物は、他にヤブマオがあります。
ヤブマオは、私が今まで見た所では、やや稀に分枝します。
この画像の個体は、著しく分枝しています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/15 (Fri) 17:51:47
この画像は、上の画像の分かれた枝を拡大したものです。
赤い矢印の葉柄の辺りに注目して頂くと、葉序が互生になっていることが分かります。
その上下の葉柄も互生に出ています。
ヤブマオの茎の葉序は対生ですから、分かれた枝では葉序が互生に変わっていることになります。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/15 (Fri) 21:22:34
ところが、ヤブマオの場合、分かれた枝の葉序が対生のこともあります。
この画像で、赤い矢印の葉や、青い矢印の葉を見ると対生になっていることが分かります。
分かれた枝の葉序は全て対生になっています。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/15 (Fri) 21:25:25
またヤブマオでは、この画像のように分かれた枝の葉序に互生の部分も対生の部分もあることもあります。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/18 (Mon) 21:10:50
昨日、オカトラノオの分かれた枝について2つのことを確かめるために、5つの自生地で観察しました。
まず、上から5つ目の画像(6月10日20時47分投稿)で、異常な花序を持つオカトラノオの左に伸びて分かれた枝の葉序が互生に見える点です。
やはり互生でした。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/18 (Mon) 21:17:16
分かれた枝の向きが違っているのは、全体が倒伏して、上から5つ目の画像では、左に伸びていた枝が、上方向に伸びていたためです。
そして、この地上茎の、他の分かれた枝の葉序は全て対生でした。
他の場所で見た地上茎でも、分かれた枝の葉序は全て対生で、唯一の例外がこの枝でした。
この画像は昨日見た、倒伏している様子です。

Re: 異常な花序のオカトラノオ

  • 神戸の望月
  • 2018/06/18 (Mon) 21:21:35
それからもう1点。
分かれた枝に複数の節がある場合の葉序はどうなのか調べてみました。
唯一の例外である異常な花序のオカトラノオの1本の枝を除き、他は全て十字対生でした。

木の名前

  • junichi
  • E-mail
  • 2018/06/14 (Thu) 14:43:44
宍粟の藤ヶ峰という山を付近の林道に何本も見たんですが、
調べても名前がわかりません。ご存知の方、お願いします。

Re: 木の名前

  • 神戸の望月
  • 2018/06/14 (Thu) 21:38:11
junichi様

初めまして望月と申します。
なかなか見事な画像ですね。
おたずねの植物は、オオバアサガラだと思います。
兵庫県では、わりと広く分布しています。
類似種にアサガラがありますが、兵庫県ではたしか見つかっていなかったと思います。
アサガラに比べてオオバアサガラの葉は先端が尾状に少し尖る特徴があり、画像でそれらしい所が見受けられたので、たぶんオオバアサガラだと思います。

オノエヤナギの新緑の葉が輝いていました。

Re: 木の名前

  • junichi
  • E-mail
  • 2018/06/14 (Thu) 23:24:36
有難うございます。ご丁寧な説明ですっきり致しました。
山歩きをしていると知らない植物によく出会います。
またよろしくお願いします。

2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/16 (Wed) 21:22:50
長くなったので改めます。

1つのスズダケのジェネットのほとんど全てのラメットが数年に渡って開花枯死したら、その後どのようにそのジェネットは更新されるのでしょうか。
穎果による更新、未開花の稈、あるいは開花を経験しても枯死しない稈による更新が考えられます。
未開花の稈を2つに分ければ、開花初年以前に地上に出ていたもの、開花期間中に地下茎から出て来たもの、と言うことになります。
今後数年の観察をしなければ結論は出せませんが、ジェネット更新の考えられる形はこのようなものでしょう。

去年、一昨年私が観察した所では、開花したスズダケの結実率は低かったです。
場所によっては、全く結実しなかった所もあります。
数が頼みの風媒花であることを考えれば、より多くの稈が開花している所ほど結実率は高いような気もしますが、必ずしもそうではなかったです。

去年6月に収穫した穎果を持ち帰ってプランターにすぐ播きました。日と雨が当たる所に放置しています。
この画像は今年の5月13日に写したその様子です。
まだ動きはありませんが、カビも発生しておらず、穎果はまだ生きているようです。
休眠性があると言うことなので、気長に観察しています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/16 (Wed) 21:26:34
この画像は去年の6月上旬に写しました。雨の日の撮影で、スズダケの穎果が膨らんでいるさまが分かりやすいかなと思い、選びました。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/18 (Fri) 21:51:50
今年はスズダケについているホソコバネナガカメムシが多いです。
とは言っても現場での発生数を調べての話ではありません。
標本にするために持ち帰ったスズダケにたくさんついているのです。
開花のない場所以外では、花茎を出した標本を採ることがほとんどですが、そうした標本に特によくホソコバネナガカメムシがついています。
これは私の推測ですが、今年も開花した場所で去年のホソコバネナガカメムシの産卵数が特に多かった訳ではないと思います。
そうした場所は、去年、一昨年も開花があり、多数の稈が枯死しているため、産卵時には生きていた稈に産み付けられた卵が産まれた時、その稈が枯死していると、孵化した幼虫や成虫がスズダケの「樹液」を吸うために、生きている稈(私が今年標本に採っているような開花稈)に集まって来ているのではないでしょうか。
我が家には、多い時でスズダケの標本が50点ほど、重しを載せて積んでありますが、その中から今年はよくホソコバネナガカメムシがはい出して来ます。
ホソコバネナガカメムシは、カメムシの仲間にしては、触れた時に発する匂いもそれほど強烈ではないため、見つけてはティッシュで包んで引導を渡しています。
現場で注意して見ていても、稈鞘の内部に潜んでいるものなどは、なかなか見つけられません。

この画像は、標本から出て来たホソコバネナガカメムシを写したものです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/19 (Sat) 22:47:04
この画像は心経岩付近で今年の4月に写したものです。
群生するミヤコザサらしきものの中に、ぽつんと1本だけスズダケが生えています。
赤い矢印の所です。
20mほど離れた所に数百ラメットのスズダケがあります。
現在の地下茎の状態は分かりませんが、おそらく元々は、赤い矢印のスズダケと20m離れた場所の集団は同じ個体だと考えられます。
なぜこのような状態になったのでしょうか。
スズダケとミヤコザサの勢力争いの結果としか言いようがありませんが、多数のミヤコザサらしきものに取り囲まれ、同種の集団から数十メートルほど離れた少数のスズダケと言うこのような構図は、特に裏六甲の高所でよく見られます。
その逆に多数のスズダケに取り囲まれた少数のミヤコザサらしきものと言う光景は見たことがありません。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/20 (Sun) 21:02:40
例えば、住吉谷や西山谷の万単位のラメットが密に群生していて、2016年、2017年に大半のラメットが開花し、今年も開花があったようなスズダケのジェネットには、今年の開花ラメットに関して、共通した特徴があります。
それは専らジェネットの周縁部分のラメットが開花していて、中心部分はほとんど全て開花枯死していると言うことです。
ラメットが密で飽和状態になった中心部分には、より古い地下茎があり、まだその外側へと広がる可能性のある周縁部分にはより新しい地下茎があると言う判断が正しいのなら、より古い地下茎から生じた稈から順に開花したと考えられます。

画像は、結実したヌカボシソウと地下茎から直接花茎を立ち上げて開花したスズダケの2ショットです。 

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/23 (Wed) 21:46:09
5月9日の投稿で、稈の下部から花茎を出しているスズダケを紹介しました。
現在、標本は手元になく、確認出来ませんがおそらく下から5つ目の節から花茎は出ていたと思います。
スズダケの稈の基部の1つ目と2つ目の節には、通常芽が出来ません。つまり、その2つの節からは枝が出ないと言うことです。
500本以上の稈で確認したので、間違いないと思います。
稈の上部の節から出る枝ほどよく発達し、基部付近では分枝しない性質はチシマザサなども同じで、多雪地帯に適応した形態です。

この画像の先日写したスズダケは、赤い矢印の示す1つ目の節と紫の矢印の示す2つ目の節から花茎を伸ばしています。
稈の下部と言うよりは、基部付近からも花茎を伸ばした非常に珍しい例です。
緑の矢印の所には、何かの幼虫がいます。スズダケの右隣の8枚の葉をつけた植物はオオナルコユリです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/23 (Wed) 22:06:47
先日2ヵ所目の、回復笹らしきものの発生場所が見つかりました。
時間がなく、まだ掘ってみて地下茎とのつながりを確認出来ていませんが、近日中に再訪して確かめるつもりです。
開花枯死した多くのラメットと地下茎で繋がっていて、その回復笹が生き延び、そこからジェネットが再生して行くことが確認できて初めて、回復笹と認定できることになります。
そしてその場合、1つのジェネットの大部分の地下茎が開花により枯死しても、ごく一部の地下茎が生き残って、そこから再生する訳ですから、同じ個体が生き延びると言うことになります。

この画像の真ん中辺りに写っているのが回復笹らしきものです。
その付近の稈は全て去年、一昨年開花枯死しています。
30メートル程離れた場所に、おそらく同一のジェネットのラメットと思われる開花していない稈も少数ありますが、この付近は万単位の枯れた稈が林立していました。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/24 (Thu) 21:19:25
5月半ば頃になると、六甲山ではあちこちでスズダケのタケノコが出て来ます。

この画像は、この3年開花のない場所で、枯葉を突き破って25㎝くらいになっていたスズダケのタケノコです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/05/24 (Thu) 21:22:52
上の画像のような25㎝位の大きさのタケノコなら、ひよっとしてまだ中空でないのかなと思い、切ってみると既に中空でした。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/02 (Sat) 16:28:07
去年、一昨年多くの稈が開花枯死した六甲山各地のスズダケの複数の群落で、わりと多くの回復笹らしきものが見つかりました。
画像は、似位谷上流域の万単位の稈からなるスズダケの集団の中で、今年出て来た地上茎です。
この場所は、ほとんど全ての稈が開花枯死し、今年開花した稈、未開花の稈で生き残っているものは20以下です。
渓流の側から、隣の白石谷との間の尾根まで、無数の枯れたスズダケの稈が、密な部分や疎らな部分を交えながら埋め尽くし、そこからまた、白石谷まで連綿と地上茎が続き、大規模な群落を作っています。
掘り上げると、地下茎から立ち上がっていて、実生の個体ではありませんでした。
他の場所で見つかった回復笹らしきものもいくつか掘ってみましたが、全て地下茎から立ち上がっていました。
今の所、実生の個体は見つかっていません。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/02 (Sat) 16:38:51
『タケ・ササ図鑑』(内村悦三 2007)のイブキザサ(伊吹山が基準産地)の頁には、「開花しても実生または再生竹により修復可能である」と言う記述があります。
再生竹について言及はありませんが、回復笹と同義と考えられます。
画像は、尾根の岩場でのクロソヨゴとスズダケの2ショットです。
クロソヨゴは乾いた尾根の岩場などに生えていて、スズダケはそうした所を本来は好みません。
渓流の側から尾根まで栄養繁殖して大規模なジェネットを形成し、クロソヨゴと混生しているスズダケを六甲山の2ヵ所で見ています。
このクロソヨゴは雄花です。通常花冠は5裂しますが、この花は5裂しかかった4裂になっています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/02 (Sat) 21:31:58
白石谷の4つあるうちの1つの源流付近にあるスズダケの群落で、去年と今年、ごく少数の稈が開花しました。
そこには数千の稈があり、全てがクローンかどうかは分かりませんが、比較的密な集団になっています。
その場所で去年は7本、今年は5本(そのうちの2本は去年も開花)が開花しました。
それらはどれも近接しています。
これほど低い開花率なら、六甲山全域での大規模一斉開花とは無関係な、極小規模開花がたまたま時を同じくしてあったようにも思えます。

熟れて来た実を持つ、下垂するオオクマヤナギにスズダケの花序が絡んでいました。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/04 (Mon) 22:58:34
私が開花しても枯れない稈があるかも知れないと思うようになったのは、今年このラメットを見てからです。
緑の矢印の所に花序があります。
青、赤、黒の矢印の所に今年伸び、先端に葉をつけた枝があります。
花茎を伸ばしたラメットは、通常葉をつける枝を展開しません。
花茎が葉を伴う例が稀にあることは以前紹介しましたが、花期以外では普通に見られる、枝を分けて葉をつけると言う挙動は、花期にはまずないです。
このような例は今の所3つだけ見ています。
標本に採るのは惜しいような気がしましたが、枯れてしまう可能性を考えると、やはり1つは採るべきと思いました。
残りは今後を見守っています。
次に青、赤、黒の矢印の所の拡大画像を示します。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/04 (Mon) 23:00:00
これが青い矢印の所です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/04 (Mon) 23:01:14
これが赤い矢印の所です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/04 (Mon) 23:02:17
これが黒い矢印の所です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/05 (Tue) 23:17:37
白石谷の、標高790m付近にスズダケの未開花ラメットが数千の密な集団を形成している所があります。
その中で、1つのラメットだけが今年花茎を出しました。
6月2日の投稿で、やはり白石谷の極小規模開花の例を紹介しましたが、このような開花が一斉開花の前ぶれ、「走り咲き」になる例が複数報告されています。

この画像は、その唯一開花したラメットです。
中央部分に立ち上がっている花茎の右下に見えている葉は同一のラメットのものです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ②

  • 神戸の望月
  • 2018/06/05 (Tue) 23:25:04
この画像は、上の唯一開花したラメットの周辺の地表の様子を6月3日に写しています。
タケノコが全く出ていません。
さらに集団の中を探しましたが、タケノコは見つかりませんでした。
タケ・ササ類の一斉開花の数年前から生じるタケノコの数が減少することはよく知られています。
それは栄養器官へのエネルギーの投資が打ち切られ、花茎生産にその分も回すためだと考えられています。
そうだとすると、この集団は来年あたり一斉開花するのかも知れません。

そもそも何科なのかもわかりません

  • ユクノキ
  • 2018/05/29 (Tue) 17:24:37
大変ご無沙汰いたしました。

岡山県北部県境のスキー場でみつけました。この植物の名前を教えていただければ幸いです。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • ユクノキ
  • 2018/05/29 (Tue) 17:28:12
高さは50cmほどだったと思います。

下の葉はこんな感じでした。

どなたでも、よろしくお願いします。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • アタ
  • 2018/05/29 (Tue) 23:04:46
ユクノキさん

こんにちは、アタと申します。
お訊ねの植物はショウジョウバカマだと思います。ショウジョウバカマの茎は花後グングン伸びて、50㌢ほどなら普通です。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • ユクノキ
  • 2018/05/29 (Tue) 23:52:42
アタさん

突然の質問に関わらず、早速お答えを頂きありがとうございます。

なるほど、ショウジョウバカマの花後だったのですね。葉はまさに春先にピンクの花と共に見ていたものです。図鑑にも蒴果は深く3つにくびれ、種子は両端が尖る、と記されていました。ユリ科は葉の様子から疑っていたのですが・・・

数日来の疑問が解け、感謝です。

私は岡山県の方で、分布限界の木本や、石灰岩植物を探しています。今後も愚問を発するかも知れませんがどうぞよろしく。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • 神戸の望月
  • 2018/05/30 (Wed) 17:14:11
ユクノキさん、こんばんは。

ご無沙汰していますが、お元気ですか。
こう言った場所で質問される時は、画像だけでなく、その植物の特徴も書かれた方が良いと思います。
花茎の高さだけでなく、葉や花や果実の特徴などを書くことが自分の勉強にもなります。
ショウジョウバカマの花をご覧になっていたのなら、その後の果期だと考えられますから、そうしたことも重要な情報です。
画像の1枚や2枚で、これなんでしょうでは、正解を聞いても身につきません。
ピンクの小さい花だからショウジョウバカマでは、何も分かっていないに等しいです。
似たものに出会っても違いが分かりません。
言葉で特徴を覚えないと、何年やってもイメージだけしか知らないことになります。
継続的に取り組んでおられる方だと思って、言わせて頂きました。
非礼の段は、御海容下さい。

画像は葯が赤紫のコチョウショウジョウバカマです。マツモムシさんのコチョウショウジョウバカマの頁では、「葯や柱頭はうっすらと淡紅紫色を帯びる。」と書かれていますが、私が今まで見たこの個体以外の数百個体は、全て青紫の葯を持っていました。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • 神戸の望月
  • 2018/05/30 (Wed) 20:28:15
コチョウショウジョウバカマの青紫の葯は、こんな色です。

Re: そもそも何科なのかもわかりません

  • ユクノキ
  • 2018/05/31 (Thu) 14:38:16
神戸の望月さん

自分にとって最も重要なご教示をいただきました。安易な態度で質問しましたこと、お詫び申し上げます。写真に頼らず、植物の様態を正確に記述することは研究の第一歩ですね。そうして初めて自分の知識として確かなものとなり、敷衍し応用できるようになる・・・仰るとおりです。大切なこと教えていただき感謝いたします。

コチョウショウジョウバカマの写真、きれいな色ですね。貴重な画像をありがとうございました。

花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:01:32
みなさまこんばんは。

昨日のスズダケ観察の道すがら、目を奪われるものに出会ったので、紹介させて頂きます。

花の香りに目を上げるとやはりテイカカズラの花が咲いていました。
まだ開いていない花が多く、蕾はどれも赤い色をしています。

Re: 花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:05:09
開いた花は離れていると白く見えますが、引き寄せてみたら花弁の縁が部分的に赤くなっています。
蕾の外面の赤い部分が、花弁が展開した時に花弁の縁になっているようです。

Re: 花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:06:37
花の表側はこんな感じです。

Re: 花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:07:37
花の裏側です。

Re: 花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:09:39
ネザサの群落の一部に、斑入りの葉を持つ稈が交じっている所がありました。

Re: 花弁の縁が赤いテイカカズラと斑入りのネザサ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/27 (Sun) 21:11:50
言葉がないです。
去年、スズダケに導かれて、斑入りのウリカエデに出会ったことを思い出します。

紫のかわいらしい花です

  • チカプ
  • 2018/05/23 (Wed) 22:27:30
図鑑で探して見たのですが、見つからず教えていただければ幸いです。

Re: 紫のかわいらしい花です

  • アタ
  • 2018/05/24 (Thu) 20:34:24
自信はありませんが、タツタソウ(竜田草)ではないでしょうか。

Re: 紫のかわいらしい花です

  • 神戸の望月
  • 2018/05/24 (Thu) 21:33:21
チカプ様

初めまして望月と申します。
おたずねの植物はタツタソウだと私も思います。
画像はうちで栽培しているタツタソウの葉です。
花期には小さく赤紫の葉は、成長するとこのような形になります。
この形を糸巻きに見立ててイトマキソウの別名もあります。
日露戦争の時、軍艦「竜田」の乗組員だった木下邦道が、中国で採集し、植物学者であった兄の木下友三郎に送ったことから、タツタソウの名を得ています。
可憐で気品のある花は、うちでは3月の下旬頃に咲きます。
日本には自生はなく、愛好家が栽培しているだけです。
私は、逸出したものは見たことがありません。

2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/04/30 (Mon) 21:29:32
マツモムシさん、ごぶさたしています。お元気に過ごしておられるでしょうか。

今年も六甲山でスズダケが蕾を付けています。
開花したものはまだ見ていませんが、今の所4つの谷で確認しました。
それらの場所では、2016年、2017年にも開花したジェネットで、未開花だったラメットが花序枝を出しています。
その4つの渓谷では、去年、一昨年に未開花だったジェネット(あくまで推定ですが)もありますが、現時点ではそれらが花序枝を出しているのは確認出来ていません。
去年、一昨年に比べると、今年開花しそうなラメットはぐっと少なく、開花3年目の今年は去年、一昨年開花したジェネットの未開花だったラメットが開花するようです。
2016年、2017年に同一のラメットが連続して開花することがありましたが、2017年、2018年に連続して開花しそうになっているラメットもあります。
前年の花序枝が落ちずに残っていることが多いため、それを知ることは困難ではありません。

この画像のスズダケは去年地上に出て来たものです。
稈の高さは2m位で、稈鞘が節間より長いため、花序枝を出す前は稈全体がすっぽりと稈鞘に包まれていました。
花序枝がその稈鞘を奪うようにして展開しているため、花序枝を出した節の上部は稈鞘がなくなっています。
また、稈の頂部に2枚の葉がついているのは、地上に出て来た1年目のスズダケの典型的な姿です。
こうした地上に出て来た2年目の稈が花序枝を出している様子は、開花3年目の今年に初めて見ました。
去年、一昨年も地下茎から直接花序枝だけ立ち上がっているさまは見ましたが、2年目の稈が開花することはなかったです。
このような2年目の稈の開花は今年のスズダケの開花の1つの特徴です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/02 (Wed) 11:03:38
上の投稿で、「去年、一昨年に比べると、今年開花しそうなラメットはぐっと少なく」と書きましたが、不適切な副詞の「ぐっと」を「うんと」に改めます。

上の画像のような去年地上に出て来たラメットは、開花ジェネットでそれなりに見つかります。
開花初年の一昨年に開花ジェネットで、こうした1年生やそれに近い若齢ラメットがほとんど見られなかったのは、生殖活動に入った頃から、栄養繁殖がほとんど行われなくなっていたからだと考えられます。
それでも開花2年目の去年に、開花ジェネットがいくつかのタケノコを出しているのは、栄養繁殖を完全に止めてしまった訳ではないことを示しています。
種子繁殖の失敗に備える保険のようなことかも知れません。
2年生のラメットで、上の画像のように花序枝を出していないものもあり、開花ジェネットの大部分が枯死した後も、そうしたラメットは生き残るはずですから、「一斉開花一斉枯死」と言う言葉はスズダケの場合、必ずしも当てはまらないと思います。
また、花序枝を出した2年生のラメットも、開花後、枯死せずに成長するかも知れないと注目して観察しています。

この画像はマルバコンロンソウとスズダケの2ショットです。
これは今年の撮影ですが、直接に地下茎から伸びた花序枝は去年も一昨年もわりとよく見られました。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/05 (Sat) 20:45:21
付近のスズダケが枯死することによって、覆い尽くされ消滅する危機が去った植物もあるはずですが、側のスズダケの枯死により、その場が生存に厳しい環境に変わった植物もあります。

この画像のオオナルコユリは、陰を作っていたスズダケが枯死し、直射光に長時間さらされるようになり弱っています。
適応して生き残って行くのは難しいかも知れません。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/05 (Sat) 20:59:57
開花を経験したラメットが枯死せずに生き残ることはないのでしょうか。
そんな疑問をもって観察しているラメットがいくつかあります。
開花後、葉が消耗して傷むことがあまりないラメットや、花序枝を少しだけ出したラメットなどをマークしてその後の展開を見ています。
まだ答えを出せる段階ではありませんが、一斉開花一斉枯死と言う言葉が必ずしも当たっていないのなら、ラメットレベルでも開花して生き残るものがある可能性は否定出来ません。

この画像は落下したヤマグルマの果実がスズダケの枝に引っかかっている様子です。
ヤマグルマの果実は一つずつではなく、こうしてまとまって種子散布後に落ち、周辺の植物に引っかかっているのをよく見かけます。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • マツモムシ
  • Site
  • 2018/05/06 (Sun) 02:02:59
神戸の望月さんへ

 ご投稿ありがとうございます。
 相変わらずの観察眼で、恐れ入ります。
 なかなかササ・タケ類にまで手を伸ばせず、望月さんの報告に対して正当な評価はおろか、適切なレスもお返しできない状態で申し訳ないと思います。
 これまでの望月さんのご投稿も完全に理解できておらず、まとめる力量もなくて申し訳ない気持ちです。
 K先生がこのあたりのことは望月さんに次いでお詳しいと思うのですが、まだ私には勉強する余裕もなく何をお訊きしていいか解らないという状態です。

 今年に入っても県RDB絡みの調査がほとんどで、スズタケについても眼が向いておらず、今は県内のネコノメソウ類を追うのが精一杯です。
 来週からはスゲ類とタツナミソウ類の調査をメインに動くことになると思います。
 今年は春から初夏の花の開花が予想を裏切るような早期になることが多く、充分な調査がなかなかできておりません。

 ほとんど望月さんの投稿される内容自体についてレスできないと思いますが、流れていくレスはログ保存しようと思うので、ロクに返答できなくとも、ご投稿していただけたらと思います。
 望月さんがご投稿される内容は、ほんとうは植物誌研究会の会報や会誌でK先生監修のもと発表されるべきものと思います。 

 明日はK先生と赤穂にスゲの調査に出掛けます。
 K先生にこのスレッドを見て頂くよう要請しておきます。
 管理人が力不足で申し訳ありません。
 個別具体的なものとなるとカヤツリグサ科、湿生植物、一部のシダ植物がせいぜい対応できる範囲なのだと思います。

 画像は先日ネコノメソウ類調査の際に撮影したヒメヒダボタンと思われる開花個体の花。
 ヒダボタンとは変種関係にありますが、変異は谷を隔てつつも連続しているように感じました。
 さく葉標本にすると両変種の区別は一層難しくなるように思います。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/06 (Sun) 14:08:37
マツモムシさん、こんにちは。

調査ご苦労様です。
兵庫県には、「幻のササ」があります。
それはオモエザサです。
小林幹夫先生の『日本タケ亜科植物』のオモエザサの頁の分布図を見ると、兵庫県の六甲山らしき場所に点が打ってあり、そこが本州の分布域の南限になっています。
これはと思い小林先生に問い合わせると、『日本タケ科植物総目録』(鈴木貞夫 1978)の分布図の引き写しで、標本も現物も確認されていないことが分かりました。
そしておそらく標本は京都大学に収蔵されているでしょうとのことでした。
K先生が調べて下さり、人博にはオモエザサのカバーも存在しないことも分かっています。
スズダケを観察するついでにオモエザサも熱心に探していますが、まだ見つかっていません。
オモエザサは『山渓ハンディ図鑑⑤ 木に咲く花』によると、「遠くから見るとスズダケにそっくり」なササです。
寒い所に分布していることが多いので、六甲山なら山上付近にある可能性が高いと思います。

今朝スズダケの花が咲いているのを見ました。
小穂基部の第一小花から順に咲き上がることが多いですが、この画像のようにそうでもない場合もあります。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/07 (Mon) 22:02:14
この画像は昨日採ったスズダケの標本です。
稈の高さは約2m。複数の花序枝を出していて葉はありません。
稈の頂部に枯れ残った前年の花序が付いています。
赤い矢印の所です。
一昨年に地上に出て来た稈がその年に2mほど伸び、葉を付けず(珍しいことではありません。一年生の稈の頂部には葉が2枚つく場合と1枚の場合と付かない場合があります。)、去年に一番上の節から花茎だけ伸ばし、それが枯れ残って、今年複数の花茎を出したことがこの標本から推測出来ます。
開花初年の一昨年に開花個体群の中で栄養成長があり、そうしたラメットも翌年に繁殖に参加している例です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/07 (Mon) 22:07:08
タケやササは溢泌(いっぴつ)現象が見られる植物と言うことを知ってから、注意して観察していますが、まだ一度も見ることが出来ていません。
昨日たまたまウラシマソウで見ることが出来ました。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/09 (Wed) 23:55:23
この画像の標本は、先日採った今年の開花ラメットです。
稈の高さは192㎝、よく分枝しています。
ほぼ直立していて最上部までの高さは235㎝ありました。
地上に出て来た稈はその年に伸び切って、その後それ以上の高さになりませんが、分岐した枝が稈の高さを上回ることはよくあります。
スズダケのラメットの寿命は、長くて13年と言う報告がありますが、このラメットは枝や葉の数や稈鞘の状態などからおそらく10年は生きていると思います。
それくらいの寿命のラメットになると、下部の枝がないことがほとんどで、この標本もそうです。
左の方の赤い矢印の所に花序枝が出ています。
これくらいの年数のラメットで、枝のない下部の稈から花序枝が出ることは珍しいことです。
右側の緑の矢印の所には、前年の花序枝が枯れ残っています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 16:25:53
この画像に写っているササノハ形のみずみずしい緑の葉は、今年出て来た所のスズダケの葉です。
茶色の稈は去年一昨年開花枯死したスズダケのものです。
この付近には500ラメット程度のスズダケがあり、去年一昨年に9割以上のラメットが開花枯死し、今年は去年から連続開花したラメットがいくつかあり、少数未開花のものもあって、地下茎から直接立ち上がった花序枝が数十本認められます。
実生のタケノコは確認出来ませんでした。
では、今年出て来たこれらの葉は何なのでしょう。
これらは地下茎から直接立ち上がった枝に付いている葉のようです。
通常枝は稈の節から側出し、地下茎から出ることはありません。
地下茎から直接立ち上がる花序枝は、去年も一昨年も見られましたが、こうした枝は今年初めて見ました。
これらの枝は、全て本来は花序枝で、花序を付けることが出来なかったものが、葉のみをつけていると私は考えています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 16:30:32
地下茎から立ち上がった枝は、花序のみつけたもの、花序も葉もつけたもの、葉のみをつけたものの3種類があります。
花序も葉もつけた枝はこの画像のようなものです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 16:37:08
地下茎から立ち上がった花序枝では、去年一昨年は葉のついたものは見られず、開花後枯死しています。
稈から生じた枝から出る花序枝にも通常は葉がありませんが、稀に葉を伴うことがあります。
この画像がその例です。前年の枯れ残った花序の基部にまだ枯れずに残った葉があります。下の方にぼんやり写っている暗紫色の小穂は、同じラメットの今年の花です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 16:43:58
今年葉を伴って地下茎から立ち上がった花序枝は、葉があり、土の中に根も生じていることによって、開花後も枯死せず、生き残る可能性があります。
実生でもなく、非開花ラメットでもなく、地下茎から出る葉つきの花序枝によるジェネットの生き残り戦略なのかなと考えて、今後の動きを注目しています。
次に掘り起こしたこのようないくつかの花序枝で説明します。

この画像も地下茎から直接立ち上がった枝が葉を展開している同じ場所の様子です。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 21:46:12
この画像の花序枝には葉がついています。
下部で2本の枝を出し、それぞれの枝も頂部に葉をつけています。
赤い矢印の部分を次に拡大します。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 21:48:38
真ん中の枝から上の枝が出る時に、「タケの皮」が移譲的に移っています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 21:53:28
この画像の枝は、複数の枝を出した上側の枝と、やはり複数の枝を出した下側の枝に分かれています。
上側の枝はどれも花序も葉もつけていません。
下側の枝には、花序と葉をつけたもの、葉だけをつけたものがあります。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 21:57:36
この画像の枝は、地下茎につながっている状態で掘り上げたものです。
花序だけをつけた枝、花序も葉もつけた枝、葉だけをつけた枝があります。
地下茎のあたりを次に拡大します。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/11 (Fri) 22:00:28
赤い矢印の所は、前年に開花枯死した稈が出ていました。
黒い矢印は、今年立ち上がった枝を示しています。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/12 (Sat) 11:28:52
『タケ・ササ図鑑』内村悦三 著(創森社 2007)の184頁にモウソウチクとマダケの開花と繁殖について述べたこんな一節があります。

 いずれの場合も開花した稈は枯死するが、開花した場所の地下茎は稈より1年長く生存していて、稈が枯死した翌年には「回復笹」と呼ばれる小さな笹状の地上茎を多数発育させて新しい葉が現れるたびに次第に大きくなる。元の林地状態に近い大きさの稈が生育する頃には葉の形態も正常に戻る。

私が見た「ササノハ形のみずみずしい緑の葉」をつけた地上茎も、この回復笹と同じようなものかも知れません。

画像はヤブウツギとスズダケの先日撮った2ショットです。
六甲山らしい組み合わせです。

Re: 2018年の六甲山のスズダケ

  • 神戸の望月
  • 2018/05/13 (Sun) 14:00:30
5月13日は、竹酔日。
と言っても本当は旧暦の5月13日なので、実際はまだ先です。
中国の故事に基づくとされていますが、正確な所は不明で、竹が酔っていて移植に適した日と言う解釈が一般的です。
先日堀り上げて持ち帰り、上で紹介した回復笹らしきものを、今朝プランターに植えました。
室井綽氏によると、竹酔日の竹は熱帯系のタケか、秋に筍が出るカンチク、スホウチク、ホウライチクの類で、スズダケは当てはまらないことになります。
新暦の5月13日にスズダケを植えたことに、それでも少し感慨を覚えました。

画像はカンザシギボウシとスズダケの2ショットです。