ササ類が同一場所、あるいはその付近で連続して数年部分開花した記録はいくつかあります。
スズササ属(スズダケ属とササ属のいずれかの種を両親種とすろ推定属間雑種分類群)のツクバナンブスズが、栃木県奥日光において1982年5月16日に開花を確認されて以来、現在に至るまで37年連続して部分開花しているのが、私の知る最長記録です。
この記録は、実際にその様子を観察されている、ササ研究の第一人者である小林幹夫先生に、私信で教えて頂きました。
六甲山のミヤコザサらしきものの部分開花がいつまで続くのか楽しみです。
先日六甲山でスズダケを観察している時に未知のササに出会いました。
それがツクバナンブスズの可能性ありと言うことで、標本を小林幹夫先生に送って見て頂くことになっています。
ツクバナンブスズは兵庫県を含む西南日本には知られておらず、確定すれば、六甲山が分布の西限になります。
結果が出ればまた報告させて頂きます。
画像はそのツクバナンブスズ?とスズダケの2ショットです。
黒い矢印の示す葉はスズダケ、赤い矢印の示す葉はツクバナンブスズ?です。
この画像では違いはほとんど分かりません。
ツクバナンブスズ?は、大きいもので背丈が150㎝ほど、葉の長さは25㎝、幅は5㎝位、節の膨らみはほとんど目立たず、移譲的に1節から1本枝を出します。
ここまでの特徴はスズダケと大差ありませんが、葉裏に軟毛を密生し、葉がスズダケよりは薄く、稈鞘が節間より短い点などから、明らかにスズダケとは異なっています。